トラノコク/もうそう店長
「いつかの夏休み」「食べたかった絵本のおやつ」「夕焼け小焼けの帰り道」など、どこか遠くにしまってある記憶を辿る空想の喫茶店。ほっと一息つける喫茶みたいな居場所を作りたい、と同じ会社の3名でスタート。
“トラノコク空想喫茶”という名でYouTubeでも開店中。
「空想喫茶」
【青のクリームソーダ】
トラノコクの最初のメニュー。
嬉しくて公園まで飛び出して撮ったものの、下の写真はアイスクリームを乗せ忘れて撮影。
“忙しい日常からふと立ち止まれる居場所を作りたい”
もうそう店長なる人物が、SNS上で開いている“空想喫茶トラノコク”。何やら怪しげな、その喫茶店の実体とは?
「あのとき夢見た絵本の食べ物。夢見た絵本の食べ物。小さい頃食べていた大好きな味。誰にでもある、そんな思い出を辿れる喫茶店です!忙しい日常に追われるなか、ふと立ち止まって、楽しかったあの頃を振り返れる居場所があったら…。同じ職場の3人で、そんな夢を語り合って始まりました。店名の“トラノコク”とは、寅の刻が由来。日の出前の寅の刻に来た人たちが、お店を出るときには日の出のように心も明るくなっていたら、という願いを込めています。トラノコクのメニューは、実際に喫茶巡りをして食べたものに、思い出や経験からの妄想や憧れというスパイスを効かせたもの。料理をすることで自分の引き出しが増え、より妄想が広がり続けて止まりません…。近い将来、空想喫茶を現実に開きたいと夢見ています。いつかお店を開くときには、誰かのお腹と心を癒す拠り所になりますように」。
【ぐりとぐらのホットケーキ】
あの日見た、たった28ページの絵本は大人になった今でも胸に焼き付いています。
【懐かしいナポリタン】
麺を茹でた後に冷蔵庫でしばらく寝かせると、あの特有の柔らかい食感が再現できるみたい。
Q . 自分にとって、空想喫茶とは?
自分がいたいと思える場所
「懐かしい思い出を振り返れるような居場所です。SNSを通じて多くの人に見てもらい、理想の喫茶店にいるような感覚になってもらえたらという思いで発信しています。SNSのテキストは、誰かの思い出を切り取ったような文章作りを心掛けています」。
【おうちチーズケーキ】
おうちでおうちを食べる。喫茶で食べたいチーズケーキを妄想で作ってみました。
【理想のモーニング】
ぎっしり果実が詰まったいちごジャムを乗せたトーストと紅茶で、理想の朝食。
Q . 特に好きな喫茶メニューは?
お店の個性が出るプリン。
「喫茶店でついつい頼むのは、プリンです!材料は少ないけど、固さや器など訪れるお店ごとに違うこだわりを発見できる楽しさがあります。この日と決めた休日に、1日に何件も喫茶店巡りをします。家では味わえない非日常感で、時間を忘れられるようなお店が好きです」。
【王道プリン】
王道の固めプリンは、鍋で湯煎するのがポイント。すが入るのも、愛着が湧いてまた良し。
【週末の手作りワッフル】
おいしさのヒントはワッフルメーカーをよく温めて、均等な焼き色をつけること。
【とろっとろのレモンタルト】
休日の喫茶メニュー。Twitterにレシピも載せています。
Q . 撮影する際のこだわりは?
ストーリー性を大切にする
「注文して届いたときの料理の表情から食べる直前までのストーリー性を大切にしていて、お皿や盛り付けなどで喫茶店感を演出しています。これを撮ろう、というイメージを妄想している時間が一番長く、事前に構図などを大体決めて撮影します。自分の妄想をリアルに落とし込めたときは、至福の瞬間です!」
【ミルクたっぷりのコーヒー】
ミルクが混ざる瞬間の動きを捉えたくて撮影。
常温でフレッシュクリームや生クリームを使い、コップと同じ目線で撮るのがポイント。
GENIC VOL.56 【私が創り出す、ときめきの世界】
Edit:Satoko Takeda
GENIC VOL.56
「“好き"を撮る」をテーマに、 好きなものを愛でるように撮って表現する人たちにフォーカス!