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2:1の距離感/古屋呂敏のFocal Length Vol.23

古屋呂敏<連載コラム>第3月曜日更新

その瞬間を永遠にしたいと願いながら、シャッターを切る。
心の揺れるままに、心の色のままに。
自分だけに見えていたその一瞬の世界は、
写真に残すことでさらに愛しく想えるものになる。
だから僕は、きっと永遠に写真を撮り続ける。

───俳優、カメラマンとして活躍する古屋呂敏の「Focal Length」。
連載を通して、写真だけではなく、
人との距離感、 生きるスタンスなど
さまざまな「焦点距離」をお届けします。
【撮影&テキスト:古屋呂敏 撮影機材:Nikon Zf】

  • 作成日:

Focal Length
今回のテーマは「2:1の距離感」

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

被写体が一人から二人に増えることで、レンズ越しに見える世界は、ただ“一人増えた”だけではなく、そこに“関係”という目に見えない空気が生まれる。

物理的な距離感。
視線の交差。
二人の関係性。

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

二人は同じ方向を見ているのか、それともたまたま交差した、一瞬の重なりなのか。

二人の視線は力強く確かにそこにある。

彼女たちの時間軸は、僕がいるこの現実より、少しだけ遅れて流れている気がする。
いや、あるいは僕が早すぎるだけかもしれない。

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

そこには間違いなく眩しく進む時間が存在する。

まるでお互いの世界に立ち入りすぎないように、そっと呼吸を合わせているように見える。

言葉を交わさずとも、そこにある空白。

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

それぞれが「いま」という点に立ち、自分の道を見つけようとしている。

そして、そこに二人いることで生まれる“間”。
一人では決して写らない、人の輪郭。

写真はその一瞬を閉じ込めるけれど、その奥には、まだ誰にも触れられていない、2:1の「余白」がある。

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

古屋呂敏(ロビン)がNikon Zfで撮影した写真 作例

Zf + NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
ディープトーンモノクローム

プロフィール

古屋呂敏

俳優・フォトグラファー 1990年、京都生まれ滋賀/ハワイ育ち。2016年より独学でカメラを始める。NikonZfを愛用。父はハワイ島出身の日系アメリカ人、母は日本人。MBS/TBS「恋をするなら二度目が上等」(2024年)などに出演。俳優のみならず、フォトグラファー、映像クリエイターROBIN FURUYAとしても活動。2022年には初の写真展「reflection(リフレクション)」、2023年9月には第2回写真展「LoveWind」、2025年6月、ニコンプラザ東京 THE GALLERY、2025年7月、ニコンプラザ大阪 THE GALLERYにて、写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催。

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