プロフィール
東海林広太
写真家/フォトグラファー 1983年生まれ。2007年よりファッションスタイリストとしてキャリアをスタート。雑誌や広告などを中心に活動する。趣味で撮り続けていた「写真」が話題となり、2014年、写真家へと転身。国内外でコマーシャルの撮影を手がけながら、精力的に展示や写真集の制作を行う。
「見立て」という言葉には〈見て選び定める〉〈対象をほかのものになぞらえる〉という意味があります。 今回の展示は過去に制作した写真や映像、ドローイングなど既存の作品を、自身と関わりのある複数の他者に委ね、過去に展示をした場所(数カ所)で再構築をして展示を行うという実験的なプロジェクトです。 展示する作品や展示方法を各展示会場ごとにすべて委ねることで、作品が元々持つ意味や制作における背景は切り離され、他者の介入により、新たな視座が与えられることになります。 制作におけるテーマや背景(文脈)、展示においての場所性は作家自身にとって重要な要素ですが、それらを手放すことによって、既存の事物に新たな意味や価値をどんなふうに見出せるのか、どこまで自由になれるのか、僕自身とても楽しみです。
解説と展示作品の一部をご紹介
『MITATE』は、およそ10年にわたる写真家としての活動や作品のアーカイブを、彼がかつて過去に展示を行なったさまざまなギャラリーで再構築する、つまり「改めて」「見立てる」プロジェクトでもあります。
展示は、各ギャラリーのディレクター・キュレーターが主体となって、東海林広太の膨大な過去の作品の中からそれぞれの視点で写真をセレクト。作家本人の意向や、作品への意図、背景を介することなく、それぞれの空間にて展示を主導していきます。
土地、空間、選ぶひと、それぞれが持つ東海林広太との距離感や対話の数。それらが多角的に交錯することで、写真に新しい与えられた視座を楽しむエキシビジョンでもあります。
ぜひこの機会に、「美しさ」や「物語」以外の写真の楽しみ方や、見方を、一緒にたのしめたらと思います。
── 東海林広太 「MITATE」プレスリリースより
PARK GALLERYは東海林広太氏の写真家としてのデビューの場所です。友人でもあり仕事の仲間でもある彼のこの10年を定点観測的に見てきたとも言えるこのギャラリーで、同じようにギャラリーをはじめて10年の歳月を経ようとしているぼくが、いま、彼の作品をどのようにセレクトし、アウトプットし、構築するのか。写真の美しさや強さだけではなく、時間軸や関係性、PARK GALLERYの在り方など、さまざまな変化や進化を受けて新旧の作品を評価しながら、「いまぼくが見たい写真」とも言えるベストを、無数のアーカイブの中から振り絞ると思います。
ぜひこの機会に、PARK GALLERYが見立てた、東海林広太の写真の世界を堪能しにきてください。
── PARK GALLERY ディレクター 加藤淳也
展示は、PARK GALLERYを皮切りに、北海道札幌の多目的空間「ie」 、東京小金井市のスペース「とをが」、東京台東区のギャラリー「229」 ほか、プロジェクトとして各会場で連鎖していく予定とのこと。
東海林広太 個展 「MITATE」情報
開催日時
2025年10月16日(木)~10月27日(月)
月・木・金曜16:00〜20:00
土・日曜12:00〜19:00
定休日:火・水曜
※不定期で22:00まで営業
入場料
無料
会場
PARK GALLERY
- 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-5-20 1F/3F
- Google Map
行き方・アクセス
<電車>
東京メトロ銀座線「末広町駅」から徒歩で5分
東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩で7分
JR線「秋葉原駅」電気街口から徒歩で10分
JR線「御茶ノ水駅」聖橋口から徒歩で12分