目次
- プロフィール
- フード撮影でも活躍するCanon EOS R8
- 光沢と透明感が際立つゼリー
- 光を操りゼリーに光沢感を出す
- 前ボケも用いながらゼリーを引き立てる
- 繊細な動きまでよく観察し、シーンごとのきらめきを収録する
- ミルクが美しく舞い踊るホット&アイスティー
- ホットティーに広がるミルクを捉える
- アイスティーの中で踊るようなミルクを捉える
- 見た人をとりこにする理想のパンケーキ
- 周辺も入れ込み可愛らしさを伝える
- 垂れるはちみつのシズル感で魅せる
- 「EOS R8には、僕らがあのとき求めていたものが詰まっている」
- 【参加者募集】11/30に喫茶トラノコクさんとEOS R8でフード撮影を楽しむイベントを開催!
- 今回使用したカメラとレンズ
- RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
- RF50mm F1.2 L USM
- RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
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プロフィール
喫茶トラノコク
クリエイター
クリエイターのKon、7、ツッチー、ユーピケの4人組ユニットによる、SNSで開店する喫茶店「喫茶トラノコク」。心が温まるような料理や旅、お店を写真や動画を通してSNSでゆったりまったり投稿中。カメラ歴は各メンバーで7年〜10年程。
フード撮影でも活躍するCanon EOS R8
高画質、高精度かつスピーディーなAFなど上位機種に迫る性能をつめこみながら、ボディ単体で約461g、軽量ズームレンズRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMを装着しても約671gという、小型軽量なフルサイズカメラ。APS-Cの約2.5倍の大型センサーにより、被写体のディテールを描写し、美しいボケ味を実現。レンズのポテンシャルを最大限に引き出してくれます。
クリエイティブな映像表現を実現する性能と、優れた機動性を両立するEOS R8に、今回は、EOS R8と3本のレンズを用いて、撮影を実施。レンズは、EOS R8のキットレンズでもある、軽量標準ズームレンズ「RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM」に加えて、優れた携帯性とコストパフォーマンスを誇る単焦点レンズ「RF50mm F1.2 L USM」と、ボケ描写を自在に調整できる機能を搭載した最大撮影倍率1.4倍の高画質単焦点マクロレンズ「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」を使用しています。
光沢と透明感が際立つゼリー
光を操りゼリーに光沢感を出す
「昼の12時頃に、自宅で撮影しました。ゼリーポンチを提供するトレイとガラスの器やソーダ瓶、その全体を写すことを前提に撮影した1枚です。EOS R8のバリアングル液晶モニターによって、カメラを少し高い位置においてもモニターを視認でき、いろいろな角度に調整しながら撮影することができました。使用したレンズは、レンズキットのズームレンズRF24-50mm F4.5-6.3 IS STM。曇天で少し暗い状態での撮影でしたが、ノイズも乗らず、ゼリーの色味も潰れてしまうことなく精細で、ひと味違うレンズだと実感しました。ゼリーを浮かべた炭酸の気泡や水の反射もとても綺麗に表現してくれて、モニターで確認しながら感動しました。また、フルサイズということもあって、被写界深度が浅くボケ味も美しく出ています」。
【Shooting Point】
「使い終わった後の器も構図に入れることで、完成した画からゼリーポンチの製作工程も想像できるようにしています。とはいえメインは、透明なガラスの器とゼリーです。光沢感を持たせることでより引き立つ被写体なので、レースのカーテンを開けて、窓から入る直射光のもと、反逆光で撮影しています」。
前ボケも用いながらゼリーを引き立てる
「ゼリーポンチを作っていく過程には多くのシャッターチャンスがあるのですが、食べる直前のゼリーをスプーンですくうシーンは、もっとも“食べ物”と認識できる写真になると考えています。そのシーンを捉えるために、スプーンを持つ手を入れながら、水が滴る瞬間を撮影して、シズル感が出るよう演出。スプーンからあふれる水滴の形までをも表現するために、連写機能を使いました。連写撮影は、写真を比べることで面白いと感じる瞬間を探していくこともでき、撮影が楽しくなります。スプーンですくうゼリーの色で写真の印象も変わってくるのですが、今回は異なる色のゼリーを2つ載せてみました。RF50mm F1.2 L USMはF値が浅いため明るく撮れて、かつピントの合うエッジ部分の描写もかなり強く出やすいレンズです。透きとおった被写体でありながら光沢感を出すのに、相性がいいと思いこのレンズを選びました」。
【Shooting Point】
「ひとつ前の写真と同じで、ゼリーやガラスの器が主題として際立つよう、光沢感を引き出すために光源を逆光や反逆光にして撮影します。一方で、人の手は逆光で撮影すると影が際立ってしまうため、あえて高さのある瓶などを前ボケに配置するのもポイントです。画面全体の暗い要素を少なくできるよう、位置を調整します。また、スプーンからこぼれるくらい載せたほうが構図の上部分にボリュームを持たせることができ、同時に、一気にほおばりたくなるような“一口目”を意識させることができます」。
繊細な動きまでよく観察し、シーンごとのきらめきを収録する
「ゼリーポンチの製作過程で見られる美しい瞬間を捉えることを意識し、動画を撮影しました。炭酸水を注ぐという、目が惹きつけられる動きのあるカットから始まり、注ぎの寄り・引き、炭酸が器から跳ねる様子、かき混ぜる、スプーンですくい取る瞬間など、シーンに応じてさまざまな表情を収めました。SNSに投稿するショート動画は縦位置での撮影が基本になるので、この動画も縦で。横画面の雰囲気とはまた違う印象になるなと感じました。EOS R8にはスローモーションのような映像になるハイフレームレート機能が備わっています。設定からすぐ変更ができるので、スローで捉えたいと思いついた瞬間に、感覚的に変更できるのがうれしいポイントでした。また、EOS R8はそのコンパクトさで4K/60pでの撮影ができる。写真を始めた当初から思うと、技術の進歩に感謝の気持ちを抱きました。レンズはRF50mm F1.2 L USMを主軸に、キットレンズのRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMも使用しました。俯瞰のショットなど、重いレンズでは難しい撮影も楽にこなせるので、視点を広げた撮影ができるようになります」。
【Shooting Point】
「短い尺の中でも、それぞれのシーンをしっかり表現していくようにします。そのためには、手持ちで構図を探っていきながら、シーンごとのもっとも象徴的ともいえる表情を捉えることが重要だと考えています。その上で、動画では物の動きを捉えることが大事になってくるので、写真では表現しづらいような、ゼリーが水と同化していく過程や水面から炭酸が跳ねる様子なども、よく観察することが大切です。また、レンズ側にスタビライザーが搭載されていなくても、動画撮影の場合は本体の電子手ぶれ補正でかなり揺れが軽減されるので、動画撮影の際は手ブレ補正をONに設定しておくのがおすすめです」。
ミルクが美しく舞い踊るホット&アイスティー
ホットティーに広がるミルクを捉える
「ホットティーにミルクを入れるときの、ミルクが広がり、やがて混ざり合っていく感じがとても面白いなと思っています。EOS R8は最高約40コマ/秒で撮影できる連写機能を搭載しています。その機能を使いながら、自分の好きなミルクの広がる形を求めていきました。実際に目で見る以上に、紅茶からミルクティーに変わるまでの変化を事細かに見ることができ、そのことに純粋な感動も覚えました。つい楽しくなって、お湯の温度やミルクの濃さなど条件を変えて、もう一度撮りたいなと思いました。小型でとりまわしやすいので、撮影し続けたいなと思わせてくれるカメラです。レンズは、F値が低く、明るく撮れるRF50mm F1.2 L USMを使用」。
【Shooting Point】
「ミルクの広がり方をわかりやすく見せるためには、少し浅めのティーカップを使用するのがおすすめ。カップの底にミルクが着地するのとミルクが広がる時間にラグがなく、まるで花のように広がる現象を捉えることができます。また、ピントの置き位置が難しい撮影でもあるので、事前にスプーンを入れてピントを合わせておき、その後に入れるミルクにピントが合うように調整しておくのもポイントです。皿のエッジに光が入ると質感を出すことができるため、光は窓の光源に加えて、サイド光として暖色のランプを用いましょう。サイド光の入り方は、器の中が少し明るく写るように調整できるとなおいいです」。
アイスティーの中で踊るようなミルクを捉える
「こちらはアイスティーの中のミルクの動きを表現しています。前の、ホットティーにミルクを流し入れたものとはまた違った表情を見ることができます。混ざり合うのは一瞬ですが、その瞬間に目を向けると面白い表情が見られるので、観察を。家や喫茶店でも撮影しやすい題材かなと思います。こちらも、連写で撮影しました。EOS R8はピントが合うのも速いです。このような本当に短い瞬間で、かつ表情にこわだって撮りたい場合も、EOS R8はカメラ位置やアングルを素早く変更しながら撮影できるので、ぴったりです」。
【Shooting Point】
「高さのあるグラスを用いて、ロック氷を敷き詰めるようにたくさん入れることで、ミルクがその隙間を通ろうと、細くゆっくりとした生き物のような動きをします。ゼリーの撮影と同様、こちらも透明感のある紅茶とガラスのグラスなので、反逆光、サイド光といった光を使って撮影することもポイント。ただし、逆光にしすぎると透けていないミルクが暗くなってしまうことがあります。光源と撮影物の位置を調整しながら、ミルクも明るく写し出されるポイントを探していくようにします」。
見た人をとりこにする理想のパンケーキ
周辺も入れ込み可愛らしさを伝える
「自宅で、午後4時頃に撮影しました。この撮影では、EOS R8のバリアングル液晶モニターが大活躍。カメラを高い位置においてもモニターを視認でき、いろいろな角度で撮影をすることができました。また、手を入れてくれている人にも、常にモニターが見える位置で撮影できるので、こちらの希望をすぐ共有でき、とても助かります。一度構えたカメラ位置を崩して、再生ボタンから構図の確認をする必要がないので、ストレスがないと感じました。実際の目で見ると部屋が暗かったためランプで補助光を点けていたのですが、色の残り具合もよく、ノイズの出にくさもあり、自然光が弱まる時間帯での撮影もしっかり対応できるなと感じました」。
【Shooting Point】
「手を添えることで、パンケーキのちょこんとした可愛いサイズ感が伝わるようになります。ホットケーキに対するお皿の大きさ、上に載せるバターの大きさも、理想を追求。ミニサイズのパンケーキを見下ろしているような目の高さと、肩越しのショットにすることで、日の丸構図でホットケーキの主役感を出しつつ、テーブル全体の印象も伝わるようになります」。
垂れるはちみつのシズル感で魅せる
「パンケーキの階段を下りるように垂れていくはちみつにフォーカスを合わせた写真です。バターにはちみつをゆっくり垂らしつつ、ホットケーキの端に自然光を当てることで、はちみつのシズル感と粘度を表現しています。こちらもEOS R8の連写機能を使って、はちみつが垂れていく様子を撮影しました。連写で撮影することで、自分好みのはちみつの質感や形を求めていくことができます。レンズはRF100mm F2.8 L MACRO IS USMを使いました。周りのボケはやわらかく、主題となる被写体は鮮明に描写してくれるため、シズル感にフォーカスしたいときに使うことが多いレンズです。はちみつのつや感や垂れていく工程の形状に、より焦点を合わせるためにも、このレンズを選びました」。
【Shooting Point】
「はちみつの流れる動線を作るために、ホットケーキを回転させながら重ね方を調整し、カメラの方に傾斜が来るようにします。この写真は、はちみつが下の皿に垂れ切らず、3段目に差し掛かろうかという状態がはちみつの形状として可愛いなと思い、その瞬間から連写でシャッターを切っています。光は半逆光を意識しながら、はちみつのつや感に焦点を当てられるように工夫します」。
「EOS R8には、僕らがあのとき求めていたものが詰まっている」
「EOS R8を使ってみて、まず感じた魅力がその“軽さ”です。キットレンズのRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMと合わせると、小回りも利きやすく、ズームレンズとは思えないようなコンパクトさでした。普段テーブルフォトを撮影するときは、いろいろなシーンを見つけるためにテーブルの周りを動き回って、カメラを持ったまま手を伸ばしていい構図を探すことが多いのですが、EOS R8くらい小型で軽いと、撮影の可動域が広がる感じがして、撮影がはかどります。また、動画と写真の切り替えが感覚的にできるようボタン配置が施されているなど、インターフェイスがよく考えられていて、操作がしやすいと感じました。とりまわしやすさと、操作性のよさ、この2点は、カメラの扱いにおいてベースとなる部分。可動域が広がることは、それだけ撮影の幅が広がり、シャッターチャンスが増えることでもあります。チャンスが増えれば、いろいろな表情と比較して検証することもできるので、成長できるとともに、自分の中での『これ好きだな』という写真と出会える確率も多くなりますから。
また、EOS R8はノイズの少なさも魅力でした。例えば曇りや雨の多い季節だと、光源の確保が難しい場合があります。EOS R8だと、ISO感度を1000、2000と上げてもノイズ乗りが少なく、またF値が小さいレンズと組み合わせることで、撮影できる時間帯や条件のレンジをかなり広げてくれると感じました。僕らが写真を撮り始めた頃は、フルサイズのカメラは大きいし高額だし、手が届かなかった時代でもありました。その点、EOS R8はユーザーが求め続けてきたニーズに応えて作られた、いいカメラだなと思います。僕らがあの時求めていたものが詰まっている——。そんな思いに馳せられるカメラです。
単焦点レンズについていうと、RF50mm F1.2 L USMはF値を開放するとかなり明るく撮ることができます。そして、描写もとてもシャープなので、どんなときも使いやすく、自然光が少ない場合もなんとかしてくれる頼りになるレンズです。RF100mm F2.8 L MACRO IS USMは、料理の撮影で欠かせないシズル感を撮るのに最高です。見る人が本能的に美味しそうだと感じる描写ができます。背景のボケ感も美しく、さらに接写ができるという点で、料理シーンでは必須とさえいえるレンズかと思います」。
【参加者募集】11/30に喫茶トラノコクさんとEOS R8でフード撮影を楽しむイベントを開催!
「喫茶トラノコク」主宰メンバーをゲストに迎えて、EOS R8で撮影ができるイベントを開催します。フード撮影のポイントを直接講義してもらえるスペシャルな機会。当日は、本記事で紹介いただいたフード撮影の実践を予定しています。
また、イベント後より15日間無料で「EOS R8」と、キットレンズ「RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM」、単焦点レンズ「RF50mm F1.8 STM」をお貸し出しいたします。EOS R8の基本操作やレンズを交換して楽しむ方法も説明しますので、カメラ初心者さん、Canonのカメラが初めての方もご安心ください。
喫茶トラノコクのメンバーに撮影のコツを教えてもらいたい!という方、フード撮影が好きな方、Canonのフルサイズカメラに触れてみたい方、ぜひこのチャンスをお見逃しなく!体験期間中に撮影された写真は、後日GENIC WEBにて紹介します。
※イベント内容、貸出レンズは変更になる場合がございます。