デジタルクリエイター大石結花が教える「はじめての動画レシピ」vol.2─私を整える、おうち時間Vlog

スマホの通知をオフにして、手を動かすことに集中する。そんな“デジタルデトックス”な時間を、EOS R50 VでVlogにしてみました。紙とペン、糸とかぎ針、そして愛犬と過ごす時間。何気ないおうち時間を、少し特別に記録するレシピをご紹介します。

私の場合は、撮影モードをマニュアルに設定し、動画記録サイズは4K 23.98fpsを基本としています。マニュアルにすると、シャッタースピード、F値、ISOをそれぞれ自由に設定することができるので、詳細なコントロールをしたい方におすすめです。一般的に、カメラのモードダイヤルは、静止画撮影のためのモード変更ができるものが多いですが、EOS R50 Vは動画に特化したモードダイヤルがあります。「C1~C3」のダイヤルは、自分好みのカスタムプリセットを設定して、すぐに切り替えられるようにもできます。
マニュアル設定はよくわからない！という場合は、「A+」モードにダイアルを合わせてください（上の写真）。「シーンインテリジェントオートモード」と呼ばれ、カメラが撮影シーンを自動で判断して、最適な設定（明るさ、色合い、ピントなど）を自動調整してくれる完全オートの撮影モードです。
初心者が最初に使うのにぴったりなモードで、特別な設定をせずに「とにかくきれいに撮りたい」ときに便利です。動画撮影時にもこのモードを使えば、構図やアングルに集中できるので、はじめてのVlog撮影にもおすすめです。

フォーカスの設定は、撮影のクオリティを左右する大切なポイント。紙やペンなど近い距離のものを撮るときは「レビュー用動画」モードにすると、自動的に至近優先AFが適用されます。AFポイントの調整は、タッチパネルでピントを合わせたい場所をタップするだけ。初心者でも迷わず操作できます。動く被写体（例：愛犬）は「AF方式」で「動物」を選ぶと、顔や体を認識してしっかり追従してくれます。

シーンごとに三脚を設置し、アングルを固定して撮影します。光の入り方に合わせて、撮影場所を調整するのがコツ。EOS R50 Vは手ブレ補正にも対応しているので、三脚が置けない場合は手持ちでもきれいに撮れます。自然音を活かすために、静かな環境で撮影するのもポイントです。自然光が入る時間帯に撮影すると、ライトの色味で困らないので、初心者は自然光の入る日中の撮影から始めるのがおすすめです。

・階段を下りる足音、レコードをセットする音を活かすために静かな環境で撮影
・三脚を立てて構図を決める
・自分がフレーム・インするシーンを引きや寄りで撮影
・スイッチを押す音に合わせて、BGMを挿入

・三脚で固定して、引きのシーンを撮影
・同一のシーンを、「斜め前から」「正面から」「手元だけのの寄り」で撮影
・「至近優先AF」モードで、自動的にペンの動きにフォーカス
・アクセントに「ペットの寄り」や「テキストパラパラシーン」を撮影
・ペンを置く音や、書く音も入れて、静かな集中タイムを演出

・道具を紹介するシーンはファストモーションに
・編んでいるシーンを「引き」「正面」「自分視点」「俯瞰」で撮影
・カラーフィルター「TastyCool」で雰囲気をプラス

カラーフィルターは、シーンごとに雰囲気を変えたいときに便利です。たとえば「Accent Red」は名前の通り赤を強調して他の色味を抑えてシックな感じに、「StoryTeal&Orange」は映画のようなコントラストに仕上がります。今回私は、「TastyCool」を選択しました。「COLOR」ボタンを押して、撮影前に好みのフィルターを選びましょう。撮って出しで雰囲気が整うので、編集が苦手な方にもぴったりです。

・トークシーンは撮る場所を変えて、視覚に変化をつける
・外付けマイクを使って、音声にメリハリをつける

・動きのあるシーンは「動物優先AF」でしっかり追従
・少し引いた構図で、遊んでいる楽しい雰囲気を伝える
・スローモーションで躍動感を演出
※4K60P（Crop）を編集でスローに
・手持ちのアングルも入れることで、視聴者さんも私の視点を見られるようにする

同じシーンでも、俯瞰（上から見下ろすアングル）、寄り（被写体にぐっと近づいたアップ）、引き（全体が見えるような引いた画角）の色々なパターンを組み合わせると、Vlogに抑揚が生まれます。視点が変わることで、飽きさせない自然なストーリー展開になります。

何気ない日常も、カメラを通すと新鮮に見える。EOS R50 Vは、細かなピント合わせや色味の調整もかんたんで、自然な雰囲気を崩さずに撮れるのが魅力です。忙しい毎日の中でも、ふと立ち止まって「今の私」を記録したくなる、そんな1台です。

次回は、EOS R50 Vを持って外に！小さなお散歩旅でVlogを撮ってみます。
どうぞお楽しみに！

被写体を美しく際立たせる大きなボケ表現や、スロー＆ファストモーション動画、映画やドラマ、 MVなどで使用される雰囲気のある映像表現を手軽に撮影できる「シネマビュー」など、本格動画性能が詰め込まれたエントリー機。2か所の動画撮影ボタンや動画モードダイヤル、低速と高速のなめらかなズームレバー、ライブ配信ボタンなどの各種操作ボタンが配置され、快適な撮影の実現へと導きます。グリップや三脚穴の配置など縦位置の撮影もしやすく、縦フォーマットであるスマートフォンやSNSとの親和性が高いこともうれしい点です。
また、キットレンズRF-S14-30mm F4-6.3 IS STM PZは、EOS R50 Vのために開発されたズームレンズで、RFレンズで初となる、なめらかな「電動ズーム」を搭載。画角は常用しやすい広角～標準域をカバー。レンズ単体で約181ｇという軽さを誇り、カメラとセットでも約551ｇ（バッテリー、カードを含む）。片手でもさっと構えて撮影でき、速く正確なAF機能もあいまって、撮りたい瞬間を逃しません。