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プロフィール
wacamera
写真家 東京生まれ、大阪在住。1児の母。広告業界で7年半勤務後、「写真は人生の付箋である」と気がついてフォトグラファーに転身。写真スタジオ、ブライダル撮影を経てフリーランスフォトグラファーに。37歳で英語をゼロから学び、それを活かして世界中を旅することに目覚め、現在は国内外を問わず旅先のスナップやポートレート撮影をしながら作品を残し続けている。得意とするのは光影と色を捉える旅情スナップ写真と、童話の挿絵のような世界観の創造。
明るくきれいなファインダーで、暗所でも屋外でも心地よく撮影ができる
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Solid Red(wacameraオリジナルレシピ)
「よく晴れた日の青空のキャンバスにちょうど良く出た雲のコントラスト、何もない抜けた空間の河川敷で日傘をさす娘を撮影。いくつか作ったイメージングレシピの中のSolid Redで撮影しています。目立ちすぎていた緑の色が抑えられ、すっきりとした初夏の1枚となりました」。
女性の手にも馴染むコンパクト設計なのに、多機能・高性能で驚きました。想像より軽いZ5IIはグリップの深さが私の手にはちょうどよく、また、メイン機能がすべてカメラの表面にあるボタンで操作できるので直感的に思い通りに使えます。メガネをかけている私はファインダーの良し悪しが撮影においてシビアに左右されるのですが、明るくきれいなファインダーで覗きやすさも見やすさも抜群。暗所でも屋外でも心地よく撮影ができました。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:In The Lights(wacameraオリジナルレシピ)
「春は芽吹きの季節ですね。京都の柳もようやく葉が出て生き生きとしてきました。友人でもあるモデルの春日久瑠実(@kuuuuu_portrait)さんと、散歩しながらその柳の中で撮影しました。新緑は好きなのですが画作りとしては緑があまり好きではないため、汎用ポートレート・レシピIn The Lightsでは緑をやや控えめにしています。柔らかい雰囲気を出すため明瞭度も若干下げているものの、ピントが合っている彼女の瞳の部分の芯はちゃんと残っているところがお気に入りです」。
搭載されているフレキシブルカラーピクチャーコントロールで、いくつかレシピを作ったのですが、私だけのオリジナルカラーがファインダーを覗いたときから再現されるので、今まで以上に作品が作りやすかったです。撮ってすぐの写真がモニター画面で私の作品の色合いになっているので、被写体になってくれたモデルも仕上がりがイメージしやすく、次の表現もしやすいようです。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Cosmic blue(wacameraオリジナルレシピ)
「強い日差しで、雲が非常に立体的に見えた日。気軽に持ち出せるZ5IIをひょいと肩にかけて愛犬のいつもの散歩コースである河川敷へ。単焦点を好む私ですが、何気ないシーンや少し離れたところから撮ると想定するとき、そしてボケ感を必要としないときはこの望遠ズームが役立ちます。思いっきり日常のワンシーンですが、作ったレシピのCosmic blueがマッチし、特別な1枚となりました」。
もしかすると、初めてカメラを触る人にとってZ5IIは「機能が多いな」と感じるかもしれませんが、むしろ初心者でこの多機能で高性能なZ5IIを使うことで、上達が早くなるのでは、と思いました。また、ある程度作品作りに注力してきた人には、新たな発見があり、写真の腕がさらに磨かれると思います。そして、仕事でたくさんの撮影をするフォトグラファーにはイメージングレシピが役立ち、より質の高い成果物を残すことができるのではないでしょうか。
撮影後のレタッチの煩わしさから解放されたことが嬉しい
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Cosmic Blue
「オリジナルレシピのCosmic blueは、青味の彩度を下げネイビー寄りにしているため空の青が抑えられています。また暖色系をはっきりとさせる効果をつけています。逆光でも順光でもなく、あえてサイド光で撮ることで雲と人物の立体感と色味を表現しました」。
撮影前にオリジナルイメージングレシピを作っておくことで、撮影後のレタッチの煩わしさから解放されたことは非常に嬉しかったです。依頼されて撮る仕事の場合、何百枚ものレタッチをすることになるので、ベーシックなイメージングレシピを作っておけば工程がかなり楽になるのではと思います。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Solid Red
「犬の散歩中に見つけた綿毛を飛ばす娘を撮影。風が強く瞬時に綿毛が飛んでいきそうだったので連写しました。シルエットをくっきり出すため、オリジナルレシピのSolid Redでシャープネスを上げました」。
私の得意とする画作りには青・緑とオレンジといった「補色」を狙ったものが多くあります。今回は、赤色を強調させ青色を柔らかくした「Solid Red」、夕日がより鮮やかになる「City amber」、汎用できる屋外ポートレート用の「In The Lights」、街中で撮るとカッコいいだろうと想定した「Cosmic Blue」を作りました。レシピをいくつか持っているとシーンごとにサッと変え、それがファインダーで確認できるので完成度高く撮影ができ、とても便利です。また、私は黒をしっかり残したい派なのでいずれもコントラストはしっかり残しています。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:In The Lights
「京都ぶらり散歩のとき、赤い提灯と柔らかく差してきた西日の雰囲気が心地よく残せた1枚。レンズはNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRで、望遠側で撮ると背景もボケすぎず、でも必要十分にボケてくれます。モデルとなってくれた春日久瑠実さんにポニーテールを作ってもらうようお願いして、ナチュラルなシーンを狙いました」。
イメージングレシピを作ってよかったなと感じたことがもうひとつ。ポートレート撮影のとき、モデルさんや被写体になってくれた人に「こんなの撮れたよ」とサッと見せられること。撮り終えた時点で私の作品の色合いになっていることは、見ている側も仕上がりがイメージしやすく、次の表現もしやすくなります。また、友人と出かけた際にも「編集してからあとで送るねー」などと言わずに、その場でそのままプレゼントできるのも嬉しいです!
日常もポートレートもZ5IIで撮ると楽しさが倍増する
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:City amber(wacameraオリジナルレシピ)
「すっかり真っ暗になった河川敷で、ふと街頭の美しさに目が奪われた1枚。私が作ったレシピのCity amberでは暖色系に振ったカラーリングにしているため、日が落ちた空にうっすら残る夕焼けの色合いがしっかり表現できました。特別じゃない日常のスナップも楽しくなってしまうフレキシブルカラーピクチャーコントロール、今回の撮影をしてみてどんどんハマっていくのがわかりました。撮っていて楽しいと思えること、それが何より大切なことだと思っています」。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:City amber
「河川敷から見た淀川です。手前にある雑草たちの繊細なシルエットにピントがちゃんと合うのか、試しながら撮影しました。風に揺れたため時々迷うことはありましたが、狙ったところにちゃんとピントが合う、当たり前のようで難しいことがZ5IIでは可能だったことに感動。川との距離があるため、ボケ感も西日が差す水面のキラキラも捉えることができてとても満足しています」。
Z5IIは暗所性能も抜群。ファインダーの中では、肉眼だと黒潰れして見えない部分にオートフォーカスが合ったことに驚愕しました。暗所に強いという噂は本当だったんだと実感しました。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Solid Red
「蕾だったマーガレットが何輪か咲き始めたところを狙いました。色合いとは反対に可憐な雰囲気を持つ花の雰囲気を壊さないよう、レシピはSolid Redを使用。マーガレットの茎は比較的深めの緑ですが、それでも若干黄色がかっているため、緑色に対して補正したレシピの表現がぴったりマッチ。より花の色味が強調されました。背景はただの白い壁なのですが影を落とすことでグレーに」。
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Solid Red
「河川敷を覆い尽くしてしまうのではないかと思うほど、花ニラという可愛らしい雑草がたくさん咲いていました。真俯瞰で撮影するのにZ5IIのバリアングル式画像モニターを使用しています。私はあらゆるものを撮るスタイルなので、バリアングル式画像モニターはどんなときでも非常にありがたい存在。お洋服と花ニラの雰囲気が相まってお気に入りの1枚に」。
NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRはキットレンズですが、自然光の少ない室内でも撮りやすかったです。仄暗い室内でお花を撮影したときにも、ピントの合わせたい位置に迷いなくAFが当たりました。少しは迷うかなと思ったのですが、すんなりと当たったことに感動です!
使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:Solid Red
「雪柳と赤い葉が河川敷に重なるようにして生えていたので、位置を変えながら狙いました。赤色の周りの玉ボケは、赤い葉に当たる太陽の光によって出現したもの。それも望遠レンズだったからこそ。雪柳の前ボケ、ピントの合っている雪柳、そして奥の赤い葉のボケ、3層を作ることで F6.3でも立体感が出せる!と感じました」。
最初は縦写真を、撮ったままの縦位置で確認できることに驚きました。私は縦撮影が好きなので、実際に使ってみると、ファインダーを覗いたまま縦位置で撮影した写真を確認できるのは操作感がとてもスムーズでした。Z5IIは"いろいろ楽しみたい欲張り屋さん"におすすめしたいカメラです。
次はsugarさんの登場です
wacameraさんがZ5IIをバトンタッチするのは、sugarさん。wacameraさんにsugarさんの印象をお聞きすると……、「いつも繊細で淡い色合いを丁寧に紡いでいるsugarさん。清々しい青色と線の細い被写体、国内外問わず日常から旅先まで多岐にわたる作品を目にすると、まるで自分がその世界に紛れ込んだように感じます。sugarさんがZ5IIで切り取った写真を見るのが楽しみです」とのこと。次回は、そのsugarさんの、Z5IIによる「さぁ、どう撮ろう」をお届けします。
Z5IIスペシャルコンテンツ
あらゆる瞬間を理想の表現で形にする「Z5II」の特長と共に、7人のクリエイターによる幅広いジャンルの作品を楽しめるZ5IIのスペシャルコンテンツ。クリエイターの撮りおろしの作品のみならず、インタビューやインプレッションも必見です。
NEW STANDARDフルサイズミラーレス「Z5II」
Zシリーズカメラの上位モデルから引き継いだ画像処理エンジン EXPEED 7を搭載し、強力なAF性能や優れた被写体検出・追尾性能を実現。より印象深く仕上げる画づくり機能フレキシブルカラーピクチャーコントロールにも対応している他、優れた高感度性能で暗いシーンでもシャープで美しい描写が可能。高いレベルの表現もできる動画性能は、手軽な動画ファイル形式からプロ向けのN-RAWまで選択でき、まさに、フルサイズの新スタンダードな1台です。
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