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Nikon Z5IIリレー連載#2 フォトグラファーがつなぐ、「さぁ、どう撮ろう」tomosaki

Nikonから、2025年4月25日にミラーレスカメラ、Z5IIが新発売されました。Zシリーズの人気機能であるフレキシブルカラーピクチャーコントロールを搭載するほか、3Dトラッキングや9種類の被写体検出などAF性能にも優れているのが特長です。Z5から大幅に性能・機能が向上しながらも、小型軽量はそのまま。これからもうちょっと写真をがんばりたい!という人や、毎日持ち歩けるフルサイズが欲しい!という人に、とても「ちょうどいい」1台です。

本連載ではクリエイターたちがZ5IIを手に、「さぁ、どう撮ろう」と楽しみながら、自分らしい撮影に挑んだ様子を、全6回にわたってリレー形式でお届け。毎回1名のクリエイターが、オリジナルのイメージングレシピで撮影した作品とともにZ5IIの魅力を語ります。

第2回は、Z8、Z6III、Z5を愛用するtomosaki。これからのフルサイズミラーレスの新スタンダードと言えるZ5IIが、「人物撮影にもちょうどいい!」と感じた魅力を紹介します。

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目次

プロフィール

tomosaki

写真家 2000年生まれ、福井県出身。地元福井を背景に、青春や物語を感じる写真をテーマに撮影している。2022年『あの頃にみた青は、』をKADOKAWAより出版。2023年より写真家・フリーランスフォトグラファーへ転身。福井県と愛知県を拠点に、地方創生や企業プロモーション撮影など幅広く活動している。

表現の幅を広げたいと思っているすべての人に、手に取ってもらいたい1台

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone(tomosakiオリジナルレシピ)
「右下に写っている紙は、実は自分で片手に紙を持って、もう片方の手にカメラを持ってシャッターを切っています。Z5IIは、軽量でグリップもしっかりしているので、片手でしかカメラを持てない状況でも、無理なく撮影できました。普段から小道具を用いて片手撮影をすることが多い私にとって、まさに理想的なカメラ」。

普段から愛用しているZ5と同様に、Z5IIもコンパクトで軽いカメラだったので正直「そんなにアップデートされているのか?」と少し疑問もありました。でも、実際に使ってみてスペックの高さに驚きました。小型軽量なボディーからは想像もできない高機能・高性能で、「こんなに実力が高いのか!」と感動してしまいました。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「普段から人物に動きのある写真を撮ることが多いのですが、どうしてもモデルさんに何度も動いてもらうことが多くなりがち。でも、Z5IIは1秒に14コマという圧倒的なスピードでシャッターが切れるので、一度の動きで理想的な瞬間をしっかり捉えることができました。この写真も連写機能を使って撮影しました。まさに“決定的瞬間を逃さない”、最強のカメラだと実感しています」。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「3Dトラッキングを使った撮影に挑戦。被写体を瞬時に認識して、しっかりと追従してくれるので、とても心強かったです。二人が同時にジャンプする一瞬はなかなか難しい場面ですが、Z5IIのおかげでスムーズに捉えることができました」。

Z5IIを使って感じたのは、AFの速さと、14コマ/秒の連写性能。そして夜間でもノイズが少ない高感度性能にも驚きました。これらの性能がこの小型軽量ボディーに収まっていることに、本当に感動です。まさに、どこにでも持ち歩きたくなる、ずっと隣においておきたくなる「ちょうどいい」フルサイズミラーレスだと感じます。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki yugata1(tomosakiオリジナルレシピ)
「バリアングル式画像モニターは、無理な体勢を取ることなく構図をしっかり確認しながら撮影でき、表現の幅が広がるのでとても気に入っています。実は、この場所は緑の芝が生えている範囲が意外と少なくてどう撮るか悩んでいたのですが、NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRの望遠側で背景をグッと圧縮して撮影しました。まるで広い草原に寝転んでいるような写真に仕上げることができました」。

頭の中にある現像後のイメージで撮影できるから、さらにワクワクする撮影時間に

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki yugata1
「イメージングレシピで撮影すれば、後の編集のことを気にせず撮影に集中でき、撮影のリズム感もすごく良くなります。これはまさにフレキシブルカラーピクチャーコントロールの楽しさを実感できた一枚」。

オリジナルレシピとして自分の色のイメージングレシピを作って、カメラに反映できるのはとても楽しい体験でした。普段、RAW現像で時間をかけて作り上げている自分らしさを、カメラの中に持ち込むことができる。頭の中にある現像後のイメージが、その場でそのまま写るので、撮影がさらにワクワクする時間になりました。

オリジナルイメージングレシピ「tomosaki yugata1」は、夕暮れ時の切なさや、空のグラデーションの美しさを引き出すために作ったレシピ。明瞭度を少し下げて柔らかさを出しつつ、ハイライトにオレンジ、中間調に黄色、シャドーに青を加えてトーンに深みを持たせています。オレンジの色相は赤寄りにし、青の彩度を強めて補色関係を際立たせ、夕日のオレンジがより引き立つように工夫しました。青い影とオレンジの光の対比が、ドラマチックな世界を作り出してくれるレシピです。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「一見、2人が走っているようにも見えますが、実はジャンプの瞬間を狙って撮影しています。助走からのジャンプによって生まれる滑走感や、動きのダイナミックさがとても気に入っています。さらに、オリジナルのイメージングレシピでハイライトの暖色がより際立ち、夕日に照らされた部分が強調されて、生命力を感じる一枚に仕上がりました」。

撮って出しで“自分の色”がすでに反映されているというのは、想像以上に気持ちが高まります。普段は「あとでこう編集しよう」と思いながら撮るのですが、それを考えずにシャッターを切れるというのは、撮ること自体に集中できてとても心地よいです。また、撮影中にモデルさんへモニターで写真を見せると、その完成度に驚いてもらえることも多く、撮影現場が盛り上がります。撮影者もモデルもテンションが上がることで、より良い写真が生まれるという好循環が生まれました。

オリジナルイメージングレシピ「blue tone」は、“青春”をテーマに、青空のまぶしさやエネルギーを表現したレシピ。青の彩度を上げつつ全体の彩度も上げて、色に生命感を与えています。黒レベルとシャドーを持ち上げることで少しマットな質感に仕上げ、懐かしさと今っぽさのバランスを意識しました。元気な色味の中に、どこか優しさを感じられるようなトーンにこだわりました。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki blue2(tomosakiオリジナルレシピ)
「街灯に照らされた少年がポツンと佇んでいる、どこか哀愁漂う瞬間を切り取ろうと思い撮影しました。光源が街灯ひとつしかなかったため、NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRレンズで、F値6、シャッタースピード2/5秒で手持ちで撮影しました。Z5IIの手ブレ補正機能がとても優秀で、スローシャッターでも手持ちで楽に撮影でき、暗い場所でも明るく撮影できたことに本当に驚きました」。

全体的に青を基調とした幻想的な雰囲気を目指して作ったオリジナルイメージングレシピ「tomosaki bule2」。思い出の中の景色のような、少し儚くてやさしい青を表現しています。青の彩度を上げ、シャドーにも青を加え、さらに明瞭度を下げることで、ふんわりとした柔らかい描写に。その場の空気感ごと写し出せるようなレシピに仕上げました。

Instagramのストーリーズには、なるべくカメラで撮った写真を載せたいという気持ちがあるのですが、今までは撮った後に編集作業が必要でした。でも、フレキシブルカラーピクチャーコントロールの自分のイメージングレシピで撮れば、撮影後の編集不要で、JPEGでの撮って出しをそのままSNSに投稿できるので、大幅な時短に。これからは、もっと日常の中でイメージングレシピを使って、もっと気軽に「作品」を発信していこうと思います。

高機能が詰め込まれたZ5IIならどんな撮影もストレスフリーに

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki yugata1
「モデルの座るベンチを照らす光源がなかったため、少女のスカートにスマートフォンの光をあてて、人物に目が行くように工夫しました。ISO6400で手持ち撮影を行ったのですが、驚くほどノイズが少なく、夜景が綺麗に仕上がりました」。

レンズキットのNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRで、ISOを6400まで上げて撮影。まさかレンズキットで撮影をしたとは思えない、ノイズの少なさに驚きました。今までZ5、Z6III、Z8を使ってきましたが、同じISO感度でもZ5IIはノイズの量が断然少ないと感じました。また、7.5段分のボディー内手ぶれ補正が強力で、三脚の必要性をほとんど感じません。軽量ボディーかつ高感度でもノイズが少なく、手持ちでも安定した撮影が可能なので、夜間撮影の常識が変わると感じました。もうひとつ驚いたのは、暗所でも日中と同様のスピードで被写体を検出してピントを合わせてくれることです。暗所で被写体が動いてもタイムラグなくスムーズにオートフォーカスが追従するため、AF機能の向上を感じるとともに、Z5IIとNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRがあれば、どんなシーンでも素晴らしい写真が撮れると実感しました。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki yugata1
「日が沈む直前で被写体が暗くなり、通常ならピントが合いにくい状況でしたが、Z5IIのAFは一瞬でモデル2人を検出。スムーズに撮影できました」。

逆光や暗所での撮影では、モニターではなくファインダーをのぞいて撮影しています。ファインダーがとても明るく視認性が非常に高いので、逆光や暗所でもしっかり被写体を確認できるのが素晴らしい。肉眼で見るよりも美しいのでは?!と思うファインダーの美しさと鮮明さに驚きました。ファインダー越しの世界がとてもクリアなので、撮影がより楽しくなります。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「基本的に同じシーンで縦横ふたつの構図の写真を撮ることが多いのですが、Z5IIのバリアングル式画像モニターは可動域が広く、スムーズにモニターを回転できるので、両方の構図をストレスなく残すことができました。バリアングル式画像モニターは、どんな撮影シーンでも柔軟に対応できるので、とても便利です」。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「寄りで撮影してますが、実は私も一緒に走っていました。VR7.5の手ぶれ補正とAF性能を使うことで、従来ではできなかった表現が可能になりました」。

AFの反応がとても早く、ピントの迷いも少ないため、決定的な瞬間を逃すことがありません。動きのあるシーンでもしっかり追従してくれる、信頼性の高いAFです。Z5IIは機能がこれほど詰め込まれていながら、ボディーがとても軽量でコンパクト。そしてグリップ感も良いので動きながらの撮影も安心なうえ、片手で長時間持っていても疲れにくい。AFの進化も相まって、片手での撮影すらもストレスなく行うことができます。バッグにも収まりやすく、日常的に持ち歩けるサイズ感も◎です。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:tomosaki yugata1
「放課後の帰り道をテーマに撮影しました。実は、この場所はかなり急な斜面でしたが、軽量なZ5IIとバリアングル式画像モニターのおかげでスムーズに撮影できました。また、写真を撮る際には、前景、中景、後景の3つの要素を意識しています。NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRは、その3つの条件を簡単に整えてくれ、立体感のある写真が撮影できます。焦点距離も幅広いので自分が動かなくても、いろいろなパターンで写真が撮れ、NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRは使うたびに楽しいと感じます」。

普段なら撮影しづらいような状況でも、バリアングル式画像モニターなら楽な体勢でダイナミックに撮影できます。Z5やZ6IIIでも使用していましたが、Z5IIでもその使いやすさは健在。ローポジションやハイポジションでの撮影はもちろん、縦構図の撮影時にも便利です。モニターの可動域が非常に優れていて、撮影の自由度が高まり、表現の幅が広がりました。

使用レンズ:NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
ピクチャーコントロール:blue tone
「上空に飛行機雲を発見。NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRを装着していたので、瞬時に撮影できました。飛行機を真ん中に、そして雲をセンターラインに位置させることができていますが、この写真は一切トリミングしておらず、撮って出しのまま。自分の頭の中にある理想の構図を瞬時に実現してくれるZ5IIとNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRの描写性、そして一瞬を逃さない操作性の良さが、この一枚でしっかり証明できたと思っています」。

縦構図で撮影した写真を、カメラの向きそのままで確認できるのは予想以上に快適でした。今までは再生時に首を傾けて確認することが多かったのですが、その手間がなくなるだけでスムーズに確認ができ、次のシャッターもサッと切れます。また、人物撮影のときに撮った写真をモデルにも、縦画面のまま見せることができるので、縦構図の迫力をそのままに伝えることができます。撮影現場がさらに盛り上がり、より楽しい撮影になりました。

次はwacameraさんの登場です

tomosakiさんがZ5IIをバトンタッチするのは、wacameraさん。tomosakiさんにwacameraさんの印象をお聞きすると……、「wacameraさんの写真は、風景と人物との絶妙な距離感に、物語を感じます。静けさの中にやさしさがあって、思わずその世界に飛び込みたくなります。Z5IIで描かれるwacameraさんの世界、とても楽しみです!」とのこと。次回は、そのwacameraさんの、Z5IIによる「さぁ、どう撮ろう」をお届けします。

tomosakiさんがゲスト!Z5II の無料お貸出し付きイベント参加者募集中

Nikon Zシリーズを愛用するtomosakiさんをゲストに招き、特別にtomosakiさん作成のイメージングレシピを登録したZ5IIでフォトウォークを楽しむイベントです。イベント後にはZ5IIとキットレンズ1本と、ご希望の単焦点レンズ1本を無料で16日間お貸出しいたします。また、お貸出し期間中に撮影された写真をGENIC WEBにて記事掲載するスペシャル企画です。ご応募お待ちしております。

イベントの詳細はこちら

tomosakiさん出演「Z5IIスペシャルコンテンツ」

あらゆる瞬間を理想の表現で形にする「Z5II」の特長と共に、tomosakiさんはじめ7人のクリエイターによる幅広いジャンルの作品を楽しめるZ5IIのスペシャルコンテンツ。クリエイターの撮りおろしの作品のみならず、インタビューやインプレッションも必見です。

Z5II スペシャルコンテンツ

NEW STANDARDフルサイズミラーレス「Z5II」

Zシリーズカメラの上位モデルから引き継いだ画像処理エンジン EXPEED 7を搭載し、強力なAF性能や優れた被写体検出・追尾性能を実現。より印象深く仕上げる画づくり機能フレキシブルカラーピクチャーコントロールにも対応している他、優れた高感度性能で暗いシーンでもシャープで美しい描写が可能。高いレベルの表現もできる動画性能は、手軽な動画ファイル形式からプロ向けのN-RAWまで選択でき、まさに、フルサイズの新スタンダードな1台です。

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