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プロフィール

ゆ~とび
YouTuber・写真愛好家 1995年生まれ。主にYouTubeにて、誰でも真似できる撮影テクニックやRAW現像テクニック、メーカーの新製品紹介など、写真やカメラに関する様々なコンテンツを発信中。チャンネル登録者数15万人突破。オンラインコミュニティ『SWAMP』運営中。風景・野鳥・夜景など、ジャンルに捉われない撮影をしている。
愛用カメラ:Canon EOS R5、Sony α 1
愛用レンズ:RF15-35mm F2.8 L IS USM、RF135mm F1.8 L IS USM、RF600mm F4 L IS USM、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
四季の景色 SEASONS in FRAME
感情を乗せて、風景を写す
“花々のピンク色がより鮮やかになる夕方や早朝がベストタイム”

「2023年になってから、被写体と光が完璧なタイミングで撮影できる機会に恵まれず、この日は久しぶりにその両者が揃った撮影でした。久しぶり過ぎていつも以上に気持ちが高揚していることに気づいたので、気持ちを抑え冷静に目の前の景色を観察し、日の入りまで撮影しました。落ち着いて目の前の被写体と光を組み立てて写真に落とし込めたおかげで、他にも何枚も納得のいく写真が撮れました。またこういう機会に恵まれたいし、こういう機会を掴みたいです。大好きなRF15-35mmで撮った写真の中でもトップクラスに気に入っている写真です」。
季節ごとに見頃の被写体にあふれる日本は、ランドスケープ撮影を飽きずに楽しめる国
“懐かしさやノスタルジーが強調される夏は、小学生のときの気持ちを思い出しながら”

「淀川花火大会を少し離れた場所から600mmのレンズで撮影。この日は場所取りのためにお昼過ぎから4、5時間ほど屋外にいて、非常に過酷だったことを覚えています。花火が上がる時間になる頃には集まった全員が真剣モードになり、それまで聞こえていた会話が消え、気温も下がり周りは暗くなり、空気がピターッと止まります。藍色の静かな空に突然現れる色と音に魅了されながらシャッターを切っていると、気づいたら一瞬で花火大会が終わっていました。なので正直、撮影時の記憶はほぼありません(笑)。帰ってから今日までこの写真を見るたびに、その不思議な時間を思い出し、やり切った感のある写真だと感じます」。

「この年、YouTubeで『遠征撮影旅』という企画を新しく始め、その一環で鳥取県へ撮影に行きました。いつもと少しでも違う場所に行くのも大事ですが、いつもと少しでも違う気持ちで行くことも大事だなと。企画を始めた、という事実に気持ちがのって、写真への意欲が上がり、目の前の景色をいつも以上に観察できた気がします。渓流ってどこを切り取るのかが難しい被写体ですが、いつもより高い意識を持っていたおかげで良い構図に落とし込めたと思います」。
「元々アウトドアが好きで、山歩きやキャンプが趣味でした。その中でも美しい風景を見ている時が一番幸せを感じることに無意識ながら気づき、ただ風景をじっくり見ていられる風景撮影が好きになりました。写真スポットへ向かう道中の運転も気持ち良いし、美しい風景の中に身を置くのも幸せ。さらに、構図や光を試行錯誤するクリエイティブ要素も楽しいし、風景撮影には魅力的な要素が多く詰まっているなと感じています。場所は、主題以外の周りも美しいかどうかに着目して選びます。ひまわりやコスモスなど、その被写体自体がいくら美しくても、周りに電線が多い、山に囲まれ過ぎて抜け感が悪くなりそうな場所などはできるだけ避け、奥に海が広がっていたり、太陽が良い位置に来たりする場所を選ぶようにしています。日本は四季がはっきりしていて、かつ、その季節ごとに見頃の被写体がたくさんあるので、飽きずに楽しめています。被写体だけでなく、撮る時間を考えることも重要。夕陽が綺麗だったり、空がすごく焼けてきたり、普段の生活の中では見られないようなシーンを狙ってシャッターを切る。そうすると、写真から伝えられる感動がガラッと変わります。また、少しでもその場所の魅力が伝わるように、肉眼で見る以上に綺麗に撮れるよう意識しています。肉眼には脳が繋がっていて、目の前の景色を脳が補完してくれますが、写真には脳がありません。ただ、自分のその時の感情は写真に写すことができるので、その感情まで写真で表現して、見た人に伝わると良いなと思っています」。
“秋は一番好きな季節。暖色の被写体は太陽の光と好相性。”

「コスモスを撮りに行ったのですが、なぜか季節外れなのにひまわりが咲いていたことに違和感を覚え、これを写真でうまく表現できたら面白いんじゃないかと思い撮影しました。コスモスを副題に、主題のひまわりは分かりやすく日の丸構図で配置。単調になりがちな構図ですが、被写体の組み合わせ、時間帯のおかげで珍しい一枚になったのではと思います」。
“冬の乾いた空気のなかで切り取りたいのは、透明感”

「大変光栄なことに、写真家の井上浩輝さんと一緒に北海道を撮影する機会をいただいた時の写真。肉眼では逆光で暗くて白い木々は見えない、この時間までこの場所にはエゾシカがまったくいない、そんな状況でした。それでも井上さんの言葉を信じて隣で待っていたら、奥からエゾシカがゾロゾロ。井上さんは魔法使いかと思いました。自分だけでは絶対に見ることはできなかったし、撮ることもできなかった一枚です。また、第一線でご活躍されている井上さんのお話や、撮影時の動き方、自然や動物との接し方、観察力などをすぐ横で拝見でき、多くの事を学べました。動物のルーティンを観察することの大切さ、日本の四季の素晴らしさを再認識できました」。

「現場に到着して2時間ほど夕焼けを狙っていたのですが焼けず…。諦めて帰ろうとした時に遠くから飛行機が飛んでくるのを見つけ、急いでもう一度カメラを設置して撮影した一枚です。日没後、山と空が静かに染まり、そこに遅れて登場したヒーローのようにこちらに向かって来てくれた飛行機がとても印象的でした。飛行機のサイズ感で北アルプスの広大さも演出できました」。
GENIC vol.72【四季の景色 SEASONS in FRAME】
Edit:Izumi Hashimoto
GENIC vol.72

9月6日発売、GENIC10月号の特集は「Landscapes 私の眺め」。
「風景」を広義に捉えた、ランドスケープ号。自然がつくり出した美しい景色、心をつかまれる地元の情景、都会の景観、いつも視界の中にある暮らしの場面まで。大きな風景も、小さな景色も。すべて「私の眺め」です。