Urban Koi
アーバン・コイ アメリカ人クリエイティブ・ディレクター/フォトグラファー/医学生 1992年生まれ。NY在住。4歳の時、両親のカメラを解体し、その仕組みに感動。独学で写真家となり、2012年よりApple、ソニー、NASAなど、有名クライアントの撮影を手掛ける。写真が持つ可能性を若い世代に伝える非営利団体@100camerasの共同リーダーとして、活動に携わりながら、内科医を目指して勉強中。
宇宙の神秘に魅せられて
「私が宇宙に情熱を感じるようになったのは、天文学者ガリレオ・ガリレイに魅了されてから。子供の頃から天文学や物理学が大好きで、大学でも勉強したので、天体写真が仕事の中心的なテーマになるのは当然のことでした」。
美しい星に囲まれて宇宙に浮かぶ 魅惑的な月の魔法にかけられているの
カメラ片手に地球を探索
医師を目指しながら、写真家として活動するKoi。宇宙の神秘に魅せられ、カメラを片手に地球を放浪し、その冒険を記録する。
「私にとって宇宙は人生の先生のようなもの。私は巨大な宇宙の中で小さな学生として存在している”Student of the Universe(宇宙の学生)”です。宇宙には無限の謎があって、それを解読していくことが私の人生で永遠に続く学びの旅。常に学ぶべき新たな課題があり、磨くべきスキルがあり、それはアートの分野でも、医学の分野でも同じだと思っています。私のビジュアルストーリーは、医学、宇宙、旅のミステリアスな部分を独自のレンズを通して、織り交ぜているといえますね」。
宇宙の小さな学生として存在することが人生のテーマ 好奇心いっぱいに、大きく目を見開いて
I love hats!ハットは私のシグネチャー
写真は私のカタルシス 地球という惑星の美しさや陰影に魅了されているわ
「人が見落としてしまいがちな瞬間や、静かに佇むものの素晴らしさに惹かれます。対称と非対称が調和したこの惑星は、光と影が作る明暗が美しい。自然や動物、旅の写真が多いのは、世界中どこにいても私のまわりを取り囲む魔法を捉えて、”探検・夢・発見”を表現したいから。ありふれたものの中にも、魔法はどこにでもあるのです。それを写真にすることは私にとってのカタルシス=心の浄化作用ですね」。
その写真が、彼女の夢を叶えるきっかけにもつながったそう。
「写真のキャリアが教育と生計を支えてくれて、クリエイティビティの表現としてだけでなく、医師になるという夢への扉を開いてくれました。一見、写真と医学は全く無関係な分野に見えるかもしれませんが、写真のテクノロジーは病気の早期発見や治療法の開発などに不可欠で、現代医学とは切っても切り離せません。医師になってからも、写真を撮ることの意味は私の心の中でどんどん強くなるに違いないと思っています」。
GENIC VOL.56 【恋する目線のシューティング】
Edit:Yuka higuchi
GENIC VOL.56
「“好き"を撮る」をテーマに、好きなものを愛でるように撮って表現する人たちにフォーカス!