小見山峻
写真家 1988年生まれ、神奈川県出身。「現実の出来事に対する視点を記録する」という写真の本質を突き詰め、コンピューターによる合成加工などに頼ることなく、グラフィカルな世界を建築する。新作写真集『call, overhaul, and roll』が発売中。
光がなければ写真は存在し得ない。だから、写真を撮るということは、「光を探す」という行為です。この生活や人生に、いつも「光を探す」というポジティブな行為を植え付けてくれた写真に感謝を。特にこういった、太陽の力強さを真正面から受け止めたような時には、そう思います。
松岡一哲
写真家 1978年生まれ、岐阜県出身。日本大学芸術学部写真学科卒業。日常の身辺を写真に収めながらも、等価な眼差しで世界を捉え撮影を続ける。ポートレート、ファッション、コマーシャルフィルムを中心に活躍中。2023年3月、堀田真由の写真集を発売。2023年4月下旬に、タカ・イシイギャラリーにて個展 「what i know」を開催。
「sign」
この日は仕事のため、昼間に京都で撮影をしていました。この写真は、昼間の撮影の、集中したテンションのまま、夜の京都を散歩して撮影した1枚です。散歩中、たくさんシャッターを切りました。いつもいい写真が撮れたと思う瞬間はよく覚えています。
夜の少しいかがわしい雰囲気がとても美しかったです。
熊谷直子
写真家 兵庫県出身、東京都在住。雑誌や広告、舞台などの撮影で幅広く活躍するかたわら、個展などを通してパーソナルな作品も発表。『anemone』、『赤い河』、『月刊二階堂ふみ』、杉咲花『ユートピア』、川上なな実写真集『すべて光』など作品集多数。
「光」
私は写真を撮る時、光を追い求めています。燦々と降り注ぐ太陽の光や暗闇の中に差す光はもちろんのこと、人物を撮る時もその人の中にある光を撮りたい、そんな風にずっと思っています。目に見える光も心で感じる光も、キラッと輝くそんな瞬間は誰しもが心がざわざわと魅了されるのではないでしょうか。
Fujikawa hinano
写真家 東京都出身。WEBメディアでの撮影・ライター、ブランドのルック撮影、映画のスチールなど、幅広く活躍中。日常の中にある曖昧さ、そして感情を丁寧に表現することを心がけている。
2023年4月に個展を開催。
「一分一秒」
新しい挑戦のために、もうすぐ東京を離れる友人と朝まで語り明かした夜。ふと気がつくともう朝日が昇っていて、光を浴びる彼女が美しくて、この瞬間を忘れてはいけない気がして鞄からカメラを急いで出して撮った1枚です。
特に多くの言葉を交わすことなく、ただ2人で朝日をぼーっと見ていただけですが、同じ時間を過ごしているという実感が確かにありました。人生の中には不思議な日があって、この時間を共有できた彼女とは離れてもずっと友達でいられるなという謎の確信になった日。この日は3枚しか写真を撮っていないし、特に撮影を意識して準備した状況でもないけれど、今でもこの写真を見ると、私の背中を押してくれるような気持ちになります。
haru wagnus
Photographer / 4 Silent birds.CEO 埼玉県出身。ファッションやコスメブランド、ホテル、世界各地の観光関連の撮影から、モデルや芸能人とのコラボ撮影まで、精力的に活動を行う。ファッション・カメラストラップブランド「4 Silent Birds」、オーディオブランド「WAGNUS.」のオーナーでもあり、2023年には、フィルム写真を残していくためのフィルムプロジェクトをスタート。YouTubeチャンネル「ワグスケTV(仮)」を配信中。
「Traces of light leading to your step」
砂浜に残されては消えていく足跡を写真として残したくて、彼女を追うけど、その足跡はすぐに過去のものになっていく。それでもその足跡には光が照らされていて、彼女の未来の一歩へと繋がっていく。そんな感覚でシャッターを切っていました。
6151
フォトグラファー 東京都出身。Instagramをきっかけにフリーランスに転身。空間、風景、食品、物撮り、ポートレートなど広告撮影を幅広く手掛ける。国内外を旅するトラベルフォトグラファーとして雑誌やウェブで執筆活動をする傍ら、全国でフォトワークショップも開催。著書『日々を美しく記録するフォトレッスン』が好評発売中。
「忘れたくないことばかり。」
いつか忘れてしまうのかな。今ある当たり前が特別だったこと、それはそれは美しく尊い時間であったこと。世界が美しいのは貴方がいるからだということ。いつか忘れてもちゃんと思い出せるようにシャッターを切った。
GENIC vol.66【写真家が捉えたあの日の光】
GENIC vol.66
GENIC4月号のテーマは「撮らずにはいられない」。
撮らずにはいられないものがある。なぜ? 答えはきっと単純。それが好きで好きで好きだから。“好き”という気持ちは、あたたかくて、美しくて、力強い。だからその写真は、誰かのことも前向きにできるパワーを持っています。こぼれる愛を大切に、自分らしい表現を。