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【プロ・達人が教えてくれる 明日からちょっと上手くなるフードフォト講座 #7】小髙彩子

一番身近な撮影対象でありながら、もっとも難しいとも言えるフードフォト。いらない影に困ったり、おいしそうに見えなかったり…。そこで、素敵なフード写真を撮影している食や写真のプロたちに、構図やアングル、ライティングなど、すぐに参考になるワザの数々を教えていただきました。フードフォト講座 #7は、フォトグラファーの小髙彩子さん。隅々まで要チェックです!

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小髙彩子(こだかさいこ)

フォトグラファー、映像クリエイター ドキュメンタリーからウェディングの映像、商品写真撮影、WEBビジュアルマーケティングなど様々な分野にて夫婦で活動中。今後は東京と長野の2拠点ライフへ移行し、蓼科にて陶芸工房を構えて、陶器ブランドを立ち上げ予定。
愛用カメラ:Canon EOS 6D、Sony α7Ⅲ
愛用レンズ: Canon EF24-105mm F4L IS II USM

グラフィカルでミニマルでフラットに

光を回して余計な影を出さないテクニック

「いちじくがきれいに並んだ部分をメインで写したかったので真俯瞰で撮影。シンプルだけど単調な写真にならないように、高低差を出したり、丸と四角を組み合わせたりして動きを出すように工夫しました」。

自然光できれいに撮影できる環境作りを

「今のようなスタイルの写真を撮るようになったのは、グラフィカルでミニマルなイメージを表現するために試行錯誤してきた結果です。ライティングをしなくていい環境を整え、自然光で一番きれいに撮影できる場所、時間帯、光の向きを研究しました。影を消すためのレタッチはしていません。上から当たる照明は消し、光源と反対側に白いカポックやレフ板を置いてフラットな仕上がりになるよう心がけています。どうしても光量が足りずライティングをする場合は光を直接被写体に当てず、必ず白い壁などにバウンスさせて光が広い範囲に回るようにするのがポイントです」。

加工せずに元の写真をいかにきれいに撮るか それが一番大切なこと

「同じ大きさのものは動きをつけて置いたり、整然とさせたい場合はかっちり並べることも」。

「栗が入ったケーキの断面を見せたかったので斜俯瞰で。フードだけではなくお皿や布、小物など全体で使う色の数を多くても4色以内に収めると写真にまとまりが出ます」。

「被写界深度(ピントが合って見える範囲)は、見せたいもの、作りたい絵によって変更しています。私の場合はグラフィカルな印象にしたいことが多いので、あまりF値は小さくしすぎないようにしています。またズームレンズを使用し、被写体に自分が近付くのではなく、被写体から離れてズームインをすることで、歪みが最小限になるようにしています」。

小髙彩子 Instagram

GENIC VOL.58 【プロ・達人が教えてくれる 明日からちょっと上手くなるフードフォト講座】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.58

テーマは「おいしい写真」。
口福を感じる料理やスイーツとの出会い、オリジナリティ溢れるフードの創作、こんなシーンには二度とお目にかかれないかもと思った瞬間。様々な表現者たちが繰り広げる “おいしい” の世界を召し上がれ。

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