おいしい写真
GENIC 4月号の特集は「おいしい写真」。
口福を感じる料理やスイーツとの出会い、オリジナリティ溢れるフードの創作、こんなシーンには二度とお目にかかれないかもと思った瞬間。そう、「おいしい写真」とは最高の時を写し出したもの。様々な表現者たちが繰り広げる “おいしい" の世界を召し上がれ。The awesome moment!
【編集長コメント】
前号の「100人の旅という表現」を作り始めたくらいに、「おいしい写真」という言葉がフッと浮かんできて、4月号はこのテーマでいきたい!と決めていました。
なんといっても、日本語の「おいしい」には、いろんな意味があっておもしろい。
“デリシャス”ももちろんですが、“ラッキー”に近いニュアンスで使うことも多く、「写真」という言葉を形容するのに使ったら、いろいろな世界が広がるのでは?と。
英語ではなかなか一言で説明できないのですが、いろいろ考えた結果、おいしいって何に付けてもたいてい最高の瞬間だよな、と思い「Awesome」をあててみました。
「おいしい」を広義でとらえた、うまみたっぷりの1冊です!
カバーフォトはトラノコクさんによる、撮り下ろし
今号のカバーフォトはトラノコク(@toranocoku)さんによる、GENICオリジナルの撮り下ろし写真です。
【編集長コメント】
GENICらしい「おいしい写真」がテーマの表紙ってなんだろう?というのは、けっこう最後まで悩んでいました。グルメ雑誌やレシピ本、飲食店のガイドブックっぽくならない、おいしい写真。ただ単に“おいしそう”なだけでは、私たちがやりたいことが表現できないな、と思ったんです。
そこで前にもご出演いただいた、トラノコクさんにご相談し、いろんな意味でおいしいを表現している写真を撮っていただきました。
こんがりと焼きあがったホットケーキの上に乗ったバターにハチミツがかけられ、広がっていこうとするその時。まさに、おいしい=最高の瞬間! とても素敵な表紙に仕上がりました。
【特集1】 わたしが創る「おいしい世界」
さまざまな素材で、方法で、自分なりの「おいしい」を創作する表現者の方々に、クリエイションの秘密を伺いました。食べるだけではもったいない、デリシャスな写真をお届けします。
出演(掲載順): tomei/透明愛好家、古性のち、Olive、古谷知華、saki_sadolife、yaco、sachi
【編集長コメント】
自分の世界を投影した“おいしいフード”を創り、それを写真で表現している人たちにインタビューしたいと思いました。クリエイションするアイテムに対しての想いもたくさんあるけれど、やっぱり写真の撮り方にもそれぞれに美学や思想がありました。
ただ“美味”なものを創るだけではなく、自分の世界を誰かに伝えようと写真表現もしている7名のクリエイターたちです!
【特集2】表現者たちが撮るおいしい写真
誰かと何かを食べる時、そこには五感で感じる交流が生まれ、一人で何かを食べる時、気がつけばその時間までもがとっておきになっている。写真家や文筆家などの表現者たちが考える「おいしい写真」の解釈に迫ります。
出演(掲載順):石田真澄、川口葉子、吉村結生、べく、増田彩来
【編集長コメント】
同じ「食」をテーマにしても、切り取るシーンは本当に人それぞれ。誰かのおいしそうな顔を撮りたかったり、ナイフを入れた瞬間を押さえたかったり、お店の雰囲気ごと写し取りたかったり。
写真って「何を伝えたいか」がとても重要で、一流の表現者たちは、その伝えたいことをきちんと考えて表現しているんです。
この企画で、本当に人それぞれの「おいしい写真」表現に出会えて、わたし自身の世界も広がりました。自分なりの“おいしい”のシーンを撮ってみたい!そんな想いがフツフツと湧いてくる特集です。
【特集3】“明日からちょっと上手くなる"フードフォト講座
一番身近な撮影対象でありながら、もっとも難しいとも言えるフードフォト。いらない影に困ったり、おいしそうに見えなかったり…。そこで、食や写真のプロ・達人たちに、構図やライティングなど、すぐに参考になるワザの数々を教えていただきました!
出演(掲載順): Nana*、サイトウレナ、トラノコク、ぐっち、ユータ、hanayuri、小髙彩子、綾
【編集長コメント】
“明日からちょっと上手くなる”というタイトルですが、今日からうまくなります(笑)。明日のほうがゴロがいいな、って思って明日にしましたが、特に準備しなきゃいけないものはありません。高いカメラもいりませんし、難しい設定も不要です。読んですぐ実践できる“技”や“気づき”に溢れたフォト講座です。ハッ!自分はこんなこと考えてフードを撮ってなかったな、という反省にもなるかもしれません。
8名のプロ・達人たちが教えてくれた、写真を撮る際に気をつけていることや写真を通して伝えたいことは、本当に勉強になることばかり。ぜひ読んで実践してください。
【特集4】My Best「おいしい瞬間」
たまたま出くわした夢のような光景、待ち焦がれたこの瞬間、思わず笑顔になってしまう幸せな時間…。フォトグラファーや写真を愛するクリエイターたちが切り取った「おいしい瞬間」を、その想いとともに紹介します。
出演(掲載順): しふぉん、payu、矢野明日香、加藤 光、wacamera、高橋伸哉、阿久津ゆりえ、Akine Coco、高木慎平・高木優衣、田口亜里、simabossneko、橋本優、三谷ユカリ、あき、嵐田大志
【編集長コメント】
“デリシャス”ではないほうの、おいしい写真企画です。フォトグラファーやクリエイターの皆さまに「おいしい」と思った瞬間の写真を見せて!とお願いしたものです。
写真を見るだけではなぜこれが“おいしい写真”なのか?わからないものもあるかもしれません。でもそれが…、説明文を読むと一気に「なるほど!」となります。写真とともに、それを補完するテキストの存在も輝いています。撮影者の「1枚の写真への想い」に溢れる特集になりました。
【特集5】あの人たちが撮り下ろす!巷でウワサのお取り寄せ
SNS を中心に活躍する8名のクリエイターに、話題のお取り寄せフードの撮影を依頼!
撮り下ろしの際に彼女たちが考えたストーリーとは?表現したかったこととは?元々可愛いビジュアルの商品たちが、より輝きを増すスタイリングや構図に注目です。
出演(掲載順):オリン、Ai Horikawa、yuco、茶々、6151、片渕ゆり(ぽんず)、磯いづみ、中野晴代
【編集長コメント】
お取り寄せが盛んなご時世。可愛くっておいしいものがたくさんありますが、実際に買って自分で撮ってみると、はて?実物より可愛くならない。そんな悩みから、「あの人にコレ撮って!と頼んだらどうなるのか?見てみたい!」という気持ちが湧き上がり、実際に企画にしてしまいました。
あがってきた写真を見て、感動したことは言うまでもありません。「商品を見せる」という部分に、「自分の世界観」を掛け合わせた表現が皆さま素晴らしい。どうしてこう撮ったのか?というところも根掘り葉掘りお伺いしています。とてもタメになります!
このクリエイターにはこのお取り寄せを撮ってほしい、というマッチングにも頭を使いました。その話は、長くなるのでまたいつかの機会に…。
【特集6】 いと、おいしくて -おいしく、愛おしい、レトロなものたち-
四角いバターのホットケーキに、飴色の床、深煎りコーヒー。昔ながらのものって、なんだかグッとくる。それがおいしいものなら、なおさらいい。5人のクリエイターに、愛すべきレトロなおいしいものを見せていただきました。
出演(掲載順):見津 賢、スージー、四釜明拓、松波佐知子、細谷謙介
【編集長コメント】
“表現者が撮るおいしい写真”のクラシックVer.です。昔からあるものって、なんでこんなに雰囲気があるんでしょうね。それ自体が纏っている空気感とか、歴史を感じる佇まいが発するムードとか、見ているだけでロマンを感じます。
この特集には、そんなちょっと懐かしいものや古典的なものを愛するクリエイターが登場します。その場の空気ごと閉じ込めたようなフィルムカメラによる写真や、受け継いだものを大事に育てていく想いなど、5人の表現をお楽しみください。
【Specialコラボ】5人のフォトグラファーが選んだ、いま撮りたい女優たち「写真家目線のおいしい写真」
今年3回目の開催を迎える写真展「私が撮りたかった女優展(3/12~)」より先行公開!フォトグラファーたちが撮影した女優たちの珠玉のカットをご紹介します。写真展では知ることができない、撮影の舞台裏や、写真に込められた想いなどをお楽しみください。
出演(掲載順):山田杏奈×酒井貴弘、池田エライザ×増田彩来、鳴海唯×女鹿 成二、芋生悠×持田薫、上白石萌音×sunao
連載
【連載1】女優・橋本愛「日日是好日」
現実のなかに溢れる愛おしい瞬間を封じ込めた写真と、そのとき感じた想いを言葉にのせて。かけがえのない日々を写真と言葉で表現する、橋本愛の連載第5回。
【連載2】俳優・小関裕太の自分探しの旅「スキ」
「写真とは自分探しである」と語る小関裕太が、毎秒ごとに変わる自分のスキを撮りつかまえに行く連載。第4回は「至福の一杯」。
【連載3】KYON.Jが出会った“奇跡の一瞬”「Exploring the World」
世界を照らす美しい光を追いかけ続けるトラベルフォトグラファーKYON.Jが出会った、光溢れる大自然の姿、第7回「味覚を誘う光」をお届けします。