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福島あつし 写真集『僕は夏の畑で、生き物たちと野菜を奪い合う』が刊行。7年の歳月を費やし写した“渾然一体で、このうえなく美しい”世界の記録

写真家 福島あつしの写真集『僕は夏の畑で、生き物たちと野菜を奪い合う』が2026年6月に刊行されました。知人の誘いで農業に従事することとなったのは2018年。過酷な農作業の中で、心身を燃やして立ち向かううちに、自らも自然の一部なのだという根源的な事実に気づかされます。剥き出しの生命の営みが繰り広げられる畑にカメラを持ち込み、生と死のエネルギーをフィルムに焼き付けていきました。本書は、KYOTOGRAPHIE 2026のメインプログラムに選出されたシリーズをまとめた5年ぶりの新作。7年の歳月を費やして写した「渾然一体で、このうえなく美しい」世界の記録です。

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目次

プロフィール

福島あつし

写真家 1981年神奈川県生まれ。2020年、KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2020のメインプログラムとして展示され、大きな話題を呼ぶ。2021年、写真集『ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ』(青幻舎)出版。2018年より農業に従事しながら、人と自然の関わりをテーマに夏の激しい収穫期を撮影。2026年、KYOTOGRAPHIEのメインプログラムに再び選出。生きることは力強く美しいという理念を掲げながら写真を撮り続けている。

解説と収録作品の一部をご紹介

生から死、死から生という循環が至るところで繰り広げられている畑の中で、土にまみれながら終わりの見えない地獄のような作業に追われている僕は、もはや管理者でも、ましてや絶対的な強者でもない。
けれども、その絶望的な状況が強烈な高揚感と解放感を与えてくれるのだ。
火照った肉体は獣のような異臭を放ち、衝動によって理性や倫理は失われる。
噴き出る汗を舐め回しつつ大地に這いつくばる僕は、もはや僕ではない。
ただの人間という一匹の動物として、ひたすらに命を燃やし、他の生き物たちと恵みを奪い合っているのだ。
調和ではなく戦い。共生ではなく奪い合い。生き物たちの本能が織りなす世界は決して綺麗事ではない。
けれど、だからこそ、この世界は紛れもなく渾然一体で、このうえなく美しい。

── 福島あつし(本書あとがきより抜粋)

2004年から10年間、地元の神奈川で高齢者専門の弁当配達員として従事していた福島あつし。配達先での交流を通じて独り暮らしの老人たちの姿を記録したシリーズは2020年にKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭のメインプログラムの一つに選出され、翌年に写真集『ぼくは独り暮らしの老人の家に弁当を運ぶ』として刊行されると、多くのメディアで取り上げられるなど大きな反響を呼びました。

そんな福島が、知人の誘いで農業に従事することとなったのは2018年。はじめは自然の中で穏やかに働けることを期待していましたが、実際の農作業は想像を絶するものでした。真夏の炎天下での作業は過酷を極め、成長した作物の収穫はそれを食べに来る動物、虫、菌類、伸びる雑草、そして荒れる天候を相手とした一刻を争う闘いでした。そんな中で、福島自身も心身を燃やして立ち向かううちに、自らも自然の一部なのだという根源的な事実に気づかされます。それは農業を介することによって、人生で初めて得ることのできた鮮烈な「生」の実感でした。福島はそんな剥き出しの生命の営みが繰り広げられる畑にカメラを持ち込んで、生と死のエネルギーをフィルムに焼き付けていきました。

本書は、「著者の福島や農家の方が手近にある材料や道具を使って作ったような写真集」というデザインコンセプトに基づき、一般的に並製本で用いられるミーリング加工(糊が浸透しやすくなるように本の背を機械の刃で削り、ギザギザにする加工)を、天・地・小口の3つの側面にも施すなど、ある種の荒々しさや手づくり感、モノ感が感じられるようなブックデザインに仕上げました。写真ページには一切の余白と白紙ページを排し、100ページ以上にわたって絶え間なく写真が続くように構成。ページをめくるたびに生と死が混在する現場の様子が現れ、福島が目の当たりにした極限の世界を読者が追体験できるようになっています。

福島が7年の歳月を費やし写した「渾然一体で、このうえなく美しい」世界の記録をまとめた、渾身の一冊です。

── 福島あつし『僕は夏の畑で、生き物たちと野菜を奪い合う』プレスリリースより

福島あつし 写真集『僕は夏の畑で、生き物たちと野菜を奪い合う』情報

発売:2026年6月上旬
デザイナー:根本匠
言語:日英併記
判型:B5変
ページ数:148ページ
製本:上製(スケルトン装)
定価:4,950円(税込。本体4,500円)
ISBN:978-4-86831-041-9 C0072

Amazon: 「僕は夏の畑で、生き物たちと野菜を奪い合う」

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