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プロフィール
御手洗剛
フォトグラファー/ビデオグラファー 1998年生まれ、大分県出身・在住。神戸大学経営学部卒業。大学在学中、二度留年するほど写真にのめり込む。卒業後、地元である九州に戻り、フォトグラファー/ビデオグラファーとして活動している。山歩きとコーヒーが好き。
中判フィルムライクな表現をデジタルで追い求める
自分にとって写真とは、目的であり手段です。ときには理想の色を追い求める研究対象であり、ときには誰かとのコミュニケーションの媒介であり、ときにはひとりで自然の中へ出かけ、撮ることを通じて心を満たしてくれるものでもあります。
関西に住んでいた大学生時代はストリートスナップとシティスケープを撮影していましたが、地元である九州に帰ってきてからは自然の近くで過ごす時間が増え、その中でいいなと思った風景や瞬間を撮るようになりました。
富士フイルムのカメラを使い始めたのは、写真をはじめて間もない頃、Instagramで保井崇志さんの写真に憧れたことがきっかけでした。機種はX-Pro2。実際にXシリーズのカメラを使いはじめると、小型軽量であること、またアナログな操作感がより撮っている感覚を与えてくれるため、当時熱心に撮影していたストリートスナップに最適でした。そこから沼にハマってしまい、今日に至るまでX-TシリーズやX-Hシリーズ、X100シリーズなどを一通り使用してきています。
九州に帰ってきてからは車移動の生活をするようになったこともあり、小型軽量性をそこまで重視しなくなり、むしろ中判フィルムライクな写りの良さを求めるように。そんな中で、必然的にラージフォーマットの「GFX50S II」を使いはじめました。
中判フィルムカメラで撮影した写真が好きで、使っていた時期がありましたが、いざ現像してスキャンした写真を見ると、どこか物足りなさがありました。GFX50S IIを使うようになってからは、自分の思い描く「中判フィルムライク」をデジタルで追い求めています。
今回使った「GFX100 II」で最も感じた魅力は、立体感です。レンズとの組み合わせもありますが、少し離れた被写体に対しても、開放付近で撮影すると背景と分離されて浮き立つような描写が得られました。また、単なる画素数の多さだけでなく、色情報や階調が豊かに残っているため、フィルムライクな方向に編集しても、画が破綻することがないことも魅力です。
そして、ファインダーやモニターが美しい。撮った写真を現場でファインダーやモニターで見たときに、その美しさに「うわっ」となりました。撮影時にしっかりと撮れているとわかると、良いメンタルで撮影に集中できます。仕事の撮影においても、クライアントに安心を与えられる要素だと感じます。
フィルムシミュレーションは、LightroomでRAW現像時に色を追い込んでいく際のベース色として使用しています。他メーカーのカメラもたくさん使用してきましたが、富士フイルムのフィルムシミュレーションは無理やりフィルムを再現しているというものではなく、デジタルとフィルムの両方の良さを活かした色づくりをしている印象です。色や階調が自然に残っているため、調整を加えやすいことも大きな魅力となっています。
今回の撮影でも、自分の頭の中にある色がしっかり再現されており、階調の広さに感動しました。富士フイルムのフィルムシミュレーションだからこそ為せる業なのだと思います。
My favorite フィルムシミュレーション
色や階調がしっかり確認できるので、基本的に「PROVIA」にしてRAWで撮影しています。撮影後にLightroomのプロファイルとして、その写真に最も合うフィルムシミュレーションを当てていく。写真によってフィルムシミュレーションの種類にも合う・合わないがあるため、後工程でじっくりと選べるのはメリットに感じます。
気に入っているフィルムシミュレーションとして、「PROVIA」と「PRO Neg. Hi」の2つを紹介します。
1:PROVIA
自然な色や階調が残ってくれるところが気に入っていて、普段から撮影時に常にセットしているフィルムシミュレーションでもあります。編集の段階でRAWに適用する際も、写真にコクのようなものを与えてくれて、おそらく富士フイルムがPROVIAの色を「記憶色」と呼んでいる正体は、そういったところに表れているのだと感じています。
PROVIAの存在は、私が富士フイルムを使用している大きな理由の一つです。
2:PRO Neg. Hi
CLASSIC CHROMEのクールな表現も好きなのですが、もう少し色情報を残して自然体で撮りたいけれど、適度なコントラスト感も欲しいときに最適なフィルムシミュレーションです。色が大きく変わることもないので、PROVIAと同様に被写体を選ばない万能型という印象です。
御手洗剛さんが恋したフィルムシミュレーションの特徴
1:PROVIAとは?
プロ用のリバーサルフィルムのスタンダードタイプ「フジクローム・プロビア」がベース。多くの方が心地よく感じる色再現を追求し、風景から人物まで、あらゆる被写体に対応するオールマイティなフィルムシミュレーションです。
2:PRO Neg. Hiとは?
プロ用ネガフィルム「PRO160NH」がベース。「PRO Neg. Std」よりも階調がやや硬く、屋外など凝ったライティングができないシチュエーションでのポートレート撮影に適しているフィルムシミュレーションです。フラットなライティング下でも適度な陰影が得られます。
御手洗剛さんが使用したカメラ
GFX100 II
圧倒的な画質とシステム機動性に加え、新たに高速性能と動画性能を手に入れたGFXシリーズのフラッグシップモデル。アルゴリズムの改良により進化した顔・瞳AFに加え、動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車・昆虫・ドローンを検出する。高速連写性能も進化し、従来のGFXシリーズでは撮影が難しかったスポーツ分野においても決定的瞬間を逃すことなく力を発揮してくれる。フィルムシミュレーション全20種を搭載。