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優しさが流れる種子島を母娘でゆったり旅する2泊3日 vol.1/3

プロトラベラーのChihiroが母と旅する種子島。年間30回以上旅に出て、旅先の素晴らしさを伝えることを職業とする彼女が、いつもとはちょっと違うゆったりとした母娘旅をレポートします。

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母娘の旅のはじまり

「母娘で旅をしませんか?」とGENIC編集部に誘われたのは、1ヶ月くらい前のことでした。行先は種子島。ロケットと鉄砲伝来で有名な島です。でも、あまり他の印象がありません。
「なだらかで人が優しい島です。冬はゆったりとした旅を楽しむことのできるところです」と聞いて、興味が湧きました。母を誘ったら、すぐに仕事のお休みをとってくれて、少しおどろきました。働き者で、普段は外出や旅行よりもインドアが好きで、コーヒーを愛する母です。
ロケットでも鉄砲伝来でもない、普段着の種子島を普段着の母娘二人で、のんびり楽しんできました。

高速船トッピー&ロケット

鹿児島から高速船で約1時間半。海の上を滑るように進む船は、窓からの景色に飽きる暇も与えず、種子島の西之表港に運んでくれました。

西之表港は種子島の玄関口、近辺は島で一番大きな町です。

高速船トッピー・ロケット 公式web

KOJIYAカフェ

お昼前に船を降りた私たちは、まずはお昼を食べにカフェに行きました。
国登録有形文化財「八坂家屋敷」を改装したカフェは築150年の古民家とモダンが仲良く手を繋いだ、なんとも居心地の良いところです。昔は目の前の漁港で船を降りた漁師さんたちがここに集まったそうです。

豚汁定食をいただきます。

サラダにおかずにと、お皿がたくさんなことが多いカフェごはん。こういうシンプルな食事は、なかなか出会えません。二人で美味しいね、と言いながら平らげました。豚汁のお味噌の美味しさは特筆すべきものだと思います。お腹に力を与えてくれました。
種子島旅の最初に、このお料理を食べられたことは、とても幸先の良いことだったと思います。空は曇っていましたが、おかげでこの旅にはちょうど良いと感じることができました。

  • <KOJIYAカフェ Information>
  • 鹿児島県 西之表市西町6989
  • 0997-22-9760
  • KOJIYAカフェMap

種子島あらきホテル

西之表旧港の真ん中で私たちをあたたかく迎えてくれたのが、あらきホテルです。

真ん中のレンガ色の建物が種子島あらきホテル

創業1848年、170年以上の歴史を誇る宿で、昭和レトロを感じる部屋のしつらえは、なんとも言えない味があります。今回は漁港を一望できる海側のお部屋に宿泊しました。

壁に小説家で、ノンフィクション作家の開高健さんの色紙が飾ってあります。やはり釣りをしに来られたのでしょうか。

5Fの屋上からは西之表港を見渡すことができます。

あらきホテルには、種子島で唯一の源泉かけながしの温泉、「赤尾木の湯」が併設されています。ゆっくりと足を伸ばして温泉に浸かると、福岡からの移動の疲れがすっかり癒されました。効能は美肌とのこと。母娘としては嬉しい限りです。

※特別な許可を得て撮影を行っております

そして、紹介を忘れてはいけないのがベッドと枕です。シモンズ社製のベッドは本当に寝心地がすばらしく、普段それほど寝つきのよくない母が、私よりも早く眠ってしまいました。旅先での快眠は本当に嬉しいもの。温泉とこのベッドのおかげです。

能野焼窯元 福元陶苑(よきのやきかまもと ふくもととうえん)

今回の旅で母と一緒に何か体験したいと思い予約したのが、福元陶苑さんの陶芸体験です。能野焼は、明治中頃まで作られていた陶器で、戦後になって窯が復元されました。

種子島の砂鉄を多く含んだ粘土のおかげで、素朴でどっしりとした力強さと重厚な印象を与えます。焼き窯は50年以上使われていて、長さは15mにもなるそうです。

「手びねり」と「ろくろ」の2種類のコースがありますが、今回は、教えていただくひろこ先生のオススメで、贅沢にも両方チャレンジしてみることに。まずは手びねりからやってみます。
粘土の感触が懐かしく、お互い、うまいねとか、下手だねとか、笑いながら作り進めます。

作った陶器が焼き上がるのは3ヶ月後。届いたら、この旅を思い出しながら二人で話すのが楽しみです。

東武百貨店池袋店で開催される『大鹿児島展』に能野焼窯元 福元陶苑が出店します。
日程 2020年2月27日(木)〜3月3日(火)
時間 午前10時~午後8時 最終日午後5時まで

この機会に是非ご来場いただき、能野焼を手にとってみてください!

能野焼窯元体験が無料でできる!オプショナルツアーがお得なプランはこちら!

雄龍・雌龍の岩(おたつ・めたつのいわ)

陶芸ですっかりリラックスした私たちが向かったのは雄龍、雌龍の岩。
ある嵐の夜、崖崩れにあい海に投げ出されてしまった夫婦の生まれ変わり、という伝説のある岩です。寄り添うように立つ二つの岩の、右が雄龍、左が雌龍と呼ばれています。

晴れていれば、ここは東シナ海に沈む夕陽を鑑賞できる絶景スポットとうかがいました。あいにくの曇り空でしたが、水平線を二人で見ているだけでスッキリした気持ちになりました。

味処井元(あじどころ いのもと)

太平洋と東シナ海の2つの海に囲まれた種子島は、海の幸に恵まれています。
今回の旅では、母に伊勢海老を食べさせてあげたいと考えていました。伊勢海老は「厄除け」「健康長寿」の縁起物と言われているからです。

味処井元さんで、伊勢海老を姿造りでいただきました。海老の甘やかな香りと何ともいえない歯ごたえに感動して、思わず目をつむってしまいます。ゆっくりと味わいながら、二人でおいしいね、おいしいね、と言いながらいただきました。

女将さんの気遣いもすばらしく、今まで食べたことがないたくさんの食材を紹介してくれました。下の写真は上から熊海老、草履海老、朝日蟹というそうです。

私たちは朝日蟹をいただきました。

身がぎっしり詰まっていて、蟹の香ばしさが口いっぱいに広がります。

次はニガダケの天ぷらです。ニガダケは種子島の住民から最も親しまれているタケノコで、名前とは違ってまったく苦くなく、爽やかな味わいです。
種子島の特産品、安納芋を使った「焼き芋の天ぷら」もいただきました。安納芋は普通に焼き芋で食べても素晴らしい甘さで、思わずほっこりする食材です。これを天ぷらにすることで、サクッとした衣の食感が加わり、驚くほど美味しさが増します。

手間をいくつもかけて、美味しい食材をさらに美味しく仕上げる味処井元さんは、ランチ時間も島ならではの食材を使った定食を提供してくれます。

優しさが流れる種子島を母娘でゆったり旅する2泊3日

気になる種子島への旅の予算は?
種子島の旅でできること!

Chihiro

プロトラベラー/街並みを散策しながらカワイイモノ・ヒト、文化に触れる旅行スタイルが好き。コーヒーとチルライフを愛する博多っ子。

Chihiro Instagram

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