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光と影を用いて日常を物語的に切り取る YU-TA | 連載 これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること

写真を愛する15名のクリエイターたちが、今もっとも夢中になっている表現を紹介。「あなたにとっての"最旬好き"表現は?」という質問に答えていただきました。個性あふれる撮影手法や、日常の一環を独自の視点で切り取るアプローチを通して、新たな写真の魅力を発見できるはず。あなたの写真に新しいインスピレーションをもたらすヒントが、ここに詰まっているかもしれません。全15回の連載、第10回は団地インテリアや暮らしの美しさをメインに発信する、フォトグラファーのYU-TAさんです。

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プロフィール

YU-TA

建築業/映像クリエイター/フォトグラファー 1988年生まれ、東京都出身。2020年映像クリエイターのAUXOUT氏に憧れカメラを始め、SNSで発信活動を同時に開始。主にコーヒーや暮らしの写真をメインに上げている。現在は本業と並行して、企業の商品プロモーションムービー、スチール撮影などを行っている。
愛用カメラ:Sony α7 III
愛用レンズ:FE 50mm F1.2 GM/ 20mm F1.8 G、SIGMA 85mm F1.4 DG DN、TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD

光と影を用いて日常を物語的に切り取る

「お気に入りのカップが朝の日差しに照らされている様が美しく思わずシャッターを切りました。サイド光によりカップの陰影がはっきりと写るような角度で撮影。露出も−0.7と少しシャドウ側に比重がくるようにして、コントラストを強く表現しました」。

「椅子の下に偶然落ちた光と影の美しさに惹かれて撮影。忙しない日々の中、束の間の休日に見つけたその光は、普段気づかない特別な日常の物語を感じさせてくれました。椅子の脚と光が交差する構図を意識し、俯瞰ではなく斜め45度の角度で切り取ることで、余計な要素を排除し、光と影の抽象的で物語性のある世界を表現」。

日常の中にも映画のような特別なワンシーンが存在している

「コーヒーカップや朝食のトーストなど、何気ない日常に物語を込めたいとき、光と影の表現を活用します。街や室内に差し込む光と影はその瞬間だけのもの。その偶然性が、何気ない日常を特別な写真に変えてくれるのだと思います。陽が差し込むことで被写体が際立ち、作品に立体感が生まれ、自然と視線が最も伝えたい部分に集まる気がします。少しアンダーで落ち着いたトーンの写真が好きというのもあり、レタッチでは、コントラストを高め、トーンカーブでシャドウを下げることで影を濃くし、ハイライトを強調します。Lightroomで、グレーディング機能のシャドウを少し上げることで、ミルキーブラックのような淡い質感を出すこともあります。この表現が好きな理由は、どんな被写体であっても背景の物語を想像できるような世界観を演出できること。日常の中にも映画のようなワンシーンが存在するということや、ふとした瞬間に美しさが宿ることを、多くの人に伝えられたらうれしいなと思っています」。

GENIC vol.75 【これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること】
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.75

2025年7月号のテーマは「I love photography ただ、写真が好きで」。

写真は移ろいゆく季節に目を向けることを教えてくれた。
写真は心の奥にしまい込んでいた自分の感情に気づかせてくれた。
写真は自分らしく生きていいよと励ましてくれた。
写真はかけがえのない仲間と巡り会わせてくれた。
写真は素晴らしい世界の見方を示してくれた。

写真から、たくさんのものをもらってきた。
だから、好きな理由はひとつじゃない。

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