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カレー屋さんの自然に生きるシンプルな暮らし 坂本圭司 | 連載 仕事と生活がリンクする “〇〇屋さん”の暮らしの風景

仕事をすることと、暮らすこと。かけ離れている人もいれば、ふたつがお互いに関係しあい、ひとつの人生のようになっている人もいます。そこには、より良い暮らしのヒントが隠されているかもしれません。“〇〇屋さん”の暮らし、を見せていただきました。全4回の連載、第3回はshandi nivas cafe'店主の坂本圭司さんです。

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目次

プロフィール

坂本圭司

飲食店経営/料理家 1975年生まれ、栃木県出身。2000年頃より世界を放浪。2008年飲食の道へ。自然食系のレストランを経て、2012年北海道へ移住。2013年、お店にしたい古民家に出会い、友人達の助けを借りながら自ら改修。2014年、カレー屋shandi nivas cafe'をオープンし現在に至る。
愛用カメラ:iPhone15pro

shandi nivas cafe'

住所:北海道夕張郡長沼町東4線南10番地
電話:0123-76-7306
営業時間:11:00〜16:00(L.O.15:00)
定休日:火、水曜日

カレー屋さんの一日

06:30 起床。朝の珈琲タイム
07:30 清掃、仕込み開始
10:30 賄い兼、味のチェック
11:00 開店
16:00 閉店、片付け、仕込
16:30 休憩、スタッフミーティング
17:00 業務終了
17:30 買い出し
19:00 夕食、自由時間
22:00 就寝

カレー屋さんの自然に生きるシンプルな暮らし

美味しい料理、店内に流れる時間や空気感、音楽、窓から見える美しい風景 すべてを通して感動していただけたらこの上ない幸せです

「キッチンでの1枚。作業風景が美しかったので撮影。美意識の大切さを表現する1枚だと感じました。丁寧な仕事への感謝も」。

「仕込みの風景。フライパンから立ち込める湯気がとても美しかった。美味しいものを届けたいという想いで調理しています」。

「shandi nivas cafe'の外観。まるで絵本の中に居るような風景で、特に冬のこの景色がとても好きで何度も撮ってしまいます。改めてここに存在していることの感謝が込み上げてきます」。

「お店の入り口の扉の窓に映る青が美しかった。窓に映る風景は実際に見る空とは違う美しさがあると思います。初めて見たときとても感動したのを覚えています」。

「お店全体を見渡せる角の席。窓の外の風景や大好きな私達の店を見渡すことで、これまでの沢山の思いが込み上げてきます。お客様にこの場所で平和な気持ちになってもらえますように」。

家も、暮らしの道具も、自然環境も、美しいと感じるシンプルな暮らしが心地いい

「オリジナルインドカレーと自家焙煎珈琲をメインにしたカフェshandi nivas cafe'を経営しています。世界を旅する中で、沢山の出会いや感動があり、自分も何かを伝えられるような表現する場を作りたいと思ったのがきっかけです。何のあてもなく、ただ美しい場所に住みたいと思い、2012年に栃木県から北海道・長沼町へ移住しました。土地に流れる気の良さみたいなものと、あたたかい人達に出会いこの場所にお店をつくろうと決めました。お店のオープンは2014年。スパイスを調合するところから始まり、カレーが完成するまでの過程が非常に面白く、今でも探求の日々は続いています。『感動する、してもらう』ということをテーマにお店作りをしているので、お客様には美味しい料理だけでなく、店内に流れる時間や空気感、音楽、窓から見える美しい風景...すべてを通して感動していただけたらこの上ない幸せです。そんな風に仕事をしている時間ももちろん好きですが、休日に自宅周辺を散歩するなど、ゆっくり時間を過ごすことも好きです。自然の音だけを聞くことで、思考がリセットされ、精神状態がとても良くなります。家も、暮らしの道具も、自然環境も、美しいと感じるシンプルな暮らしが私にとっては心地のいい環境なのです。また4月から剣淵町で新店舗をオープンする予定で、現在は二拠点生活を送っています。剣淵町は絵本の里として知られ、その名の通り絵本の世界のような美しい風景が広がっています。写真も好きで撮っていますが、土地の美しさだけではなく、優しさ、あたたかさなど、見る人に何かを感じてもらえるような写真を撮りたいと思っています。私の写真をきっかけに、長沼や剣淵に訪れ、この美しい風景に感動してもらえたら幸いです」。

GENIC vol.74 仕事と生活がリンクする “〇〇屋さん”の暮らしの風景
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.74

2025年4月号の特集は「It’s my life. 暮らしの写真」。

いつもの場所の、いつもの時間の中にある幸せ。日常にこぼれる光。“好き”で整えた部屋。近くで感じる息遣い。私たちは、これが永遠じゃないと知っているから。尊い日々をブックマークするように、カメラを向けてシャッターを切る。私の暮らしを、私の場所を。愛を込めて。

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