特別公開!ゆ~とびさんによる写真講座
撮影講座は、事前にゆ~とびさんがEOS R8を使って撮影した作品をモニターに映しながら、カメラ本体や使用レンズの魅力と共に、撮影ノウハウが紹介されました。
ゆ~とび流、表現の幅を広げる“ボケ感”の掟
講座冒頭に、「被写体にすごく寄れるんです。寄れるっていうのは、表現の幅がすごく広がるということ」と、使用レンズの中でもっとも気に入ったという単焦点マクロレンズ「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」に太鼓判を押したゆ~とびさん。その上で、ゆ~とびさんが実践する“表現の幅を広げる”ためのノウハウが紹介されていきました。
「写真は、背景もすごく大事」とゆ~とびさん。主題となる被写体だけでなく、玉ボケなど、写真を美しく演出してくれるのが、背景やボケ感だと言います。
ゆ~とびさん直伝の、背景をボケさせる基本のテクニックは以下。
●被写体に寄る
→被写体とカメラのセンサーが近いほうがボケるので、寄れることは大きなポイント!
●望遠レンズを使う
→焦点距離が長いレンズのほうがボケる
●被写体と背景に距離があるアングルを探す
→主題となる被写体と背景に写り込むものの距離が遠いほうがボケる
「きのこを斜俯瞰で撮ると、被写体と背景(地面)の距離は短くなりますよね。視点を変えて、カメラをきのこの目線に合わせると、背景との距離ができて写真がボケやすくなります。アングルを工夫することで、どこがきれいかなって、背景の選択肢を増やすことができるんです」。
撮りたいイメージを具現化するEOS R8の性能
「EOS R8はとにかくAFが優秀。RF35mm F1.8 MACRO IS STMにある開放F値1.8って、けっこうピントを合わせるのが難しいものなんですよ。でも、EOS R8はビシッとピントを合わせてくれて、かつ一度フォーカスした被写体にずっとピントを合わせてくれている。先に紹介したきのこの写真も、AF性能の高さにかなり助けられる撮影でした。また、優れたAF機能に加え、連写機能も素晴らしい。ふだんEOS R8の上位機種を使っているのですが、EOS R8は想像していたよりも連写スピードがすごく速かった!ピントもバチッと被写体に合っていて、EOS R8のAFと連写性能のタッグは最強だと思いました」。
「そして何より、EOS R8はボディが超軽くて、レンズキットのRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMだと、レンズを装着させた状態でもすごく軽い。軽さのおかげで構えやすく、手ブレも起きにくい。本当にフレキシブルに撮影を楽しむことができます。また、さすがフルサイズだけあって、階調が本当にきれいだなって思います」。
教えてゆ~とびさん!参加者との一問一答
撮影講座の最後に設けられた参加者との質疑応答にも、ゆ~とびさんならではの秘伝の撮影方法が満載でした。
Q.写真を撮る時に一番大事にしていることは?
A.「マインドとしては、“楽しむ”こと。楽しければ何度でも撮りに行こうって思えるし、撮れた時もうれしい。技術としては、“構図”。曲線を入れたりいらないものを排除したり、どれだけ構図を大切にできるかどうかが、写真のクオリティにつながるものだと思っています」。
Q.曇りで、かつ室内の撮影はどうしている?
A.「曇りの日って写真がのっぺりしがちで撮影が難しいように感じられるけれど、“影”をよく見るようにすると、光がしっかり存在していることがわかるんです。室内の電気はすべて消して窓際で撮影をすると、しっとりしたエモい写真が撮れます」。
また、「被写体の見つけ方や決め方は?」という問いでもやっぱり、大切な“背景”について改めて語られました。
「ふだんから主題と副題の探し方の話をよくするのですけれど、僕は副題探しをしっかりするようにしていて、とくにそれは、背景のことです。どこを背景にしたらきれいかなって、そればかり見ている。被写体は、たとえばコスモスがそこにあったとして、どれだけきれいな背景を入れられるかというのを考えながら、どう撮るかを決めていっています」。
テーブルフォトでボケを実感&楽しむ!
撮影講座で学んだ内容を実践・実感してもらうために準備されたのがテーブルフォトの撮影ブース。「主題」に対する「副題」の選び方や取り入れ方、「背景」選び、そして「ボケ」をしっかり学ぶことができます。
ゆ~とびさん直伝の、テーブルフォト基本テクニックは以下。
●主題の他に副題を用いる
●前ボケなどボケをより効果的に使う
●“動き”を入れて写真に変化を出す
「副題には、ゴールドのカトラリーやドライフラワーがおすすめ。ちらっと入れるだけですごく絵になりやすいし、とくにドライフラワーは、安くて長持ちするので予算的にも助かるアイテム(笑)。僕の家にはいつもありますね」と話すゆ~とびさんは、副題の置き方や背景などを参加者に伝授していきます。
また、テーブルフォトの撮影手法としておすすめなのは“前ボケ”とも。主題にピントは合わせたまま前に花やグリーンを入れると、あわい“色”となって写真を彩ってくれます。
皆で撮影を楽しんだフォトウォーク
テーブルフォトのワークショップを終えると、外に出てのフォトウォークタイム。今年一番の冷え込みとなったイベント当日でしたが、雨上がりの凛とした空気の中、皆で撮影を楽しみました。
本格印刷を楽しめる「SELPHY CP1500」で思い出をプリント
講座の最後には、本格印刷を楽しめる多機能ミニフォトプリンター「SELPHY CP1500」で、撮った写真をプリントして帰る参加者も。記念になりますね!
EOS R8で撮った、参加者たちの作品をご紹介
イベントで使用した機材は、そのまま18日間、参加者に貸し出されました。後日送られてきた、8名の皆さんがEOS R8で撮影した作品を紹介します。
「雨上がりにイルミネーションを撮影しました。少し湿った葉に光がきれいに反射していて美しかったからです。玉ボケを作りたかったので、F値は開放、被写体にできる限り近づき撮影しました。また、画面いっぱいにイルミネーションがあるとわずらわしく感じてしまうと思い、あえて左上は空白を作りました。EOS R8は、軽くて持ち運びしやすい大きさ、直感的に操作できるインターフェイスが良かったです。複雑な操作が求められるカメラが多い中、操作が直感的にできることがすごく意外でした。また起動も早く、突然のシャッターチャンスにも対応しやすかったです」。(kuonさん)
「花と背景の緑の色のバランスが好きな一枚です。薔薇の色が鮮やかなのはもちろん、背景の植え込みと地面の雑草の緑が、こんなにきれいにボケてミルキーな色合いになるとは思わなかったので、とても驚きました。早朝の公園で、まだ日陰にある薔薇でしたが、他の秋薔薇が見頃を過ぎている中、低いところでちょうど満開を迎えているこの薔薇が目に留まって撮影しました。露出を少し上げて、背景の緑をボケさせたかったのでF値を下げています。植物を撮ることが多いのでふだんAF性能はあまり意識していなかったのですが、ふとした時に、花の中心や紅葉の一番明るいところなど、撮りたいと思ったポイントに先回りしてAFエリアが当たっていることがしばしばあったのが驚きでした」。(mkさん)
「夕方の時間帯にふと空を見上げたら、もみじが太陽と重なりきれいだったので撮影。黄色に色づいたもみじと太陽の光芒が重なって、ドラマチックに写った一枚です。風が強く、葉が激しく揺れていたためシャッタースピードを上げ、トラッキング機能を使ってもみじを追従しました。激しい風でももみじからピントを外すことなく、簡単に撮影することができたのは驚きです!また、EOS R8の魅力は軽さにもあります。この軽さでフルサイズ!!??と驚くとともに、より気軽に持ち運びたくなります。加えて、とっても気に入っている点でシャッター音があります。ガシャッ!っと手に振動が伝わるその音は、写真を撮っているんだぞ!という気持ちにさせてくれます。ファインダーを覗いて写真を撮ることが楽しいカメラです!」。(カンパネラさん)
夜の街灯に照らされた紅葉の赤のきれいさに見惚れ、シャッターを切りました。夜だからこその紅葉の美しさがとても印象的でした。友人との散歩中に、紅葉の最後のタイミングで出会うことができた私にとって奇跡の一枚です。手元のスマホではなく、空を、上を見ていると良いこともあるなぁと感じました。夜なのでできるだけ露出を上げたくないと思い、脇を締めて撮るなど初歩的な構えを十分に意識しながら撮影しました。EOS R8はAF速度がとても速く、趣味のスポーツ観戦時、選手の瞳検出までスピードが追いついていることに感動しました」。(ahtamさん)
「秋の紅葉を絶対に撮ると決めていました。この風景を見たときに、わぁと口にしてしまうほどきれいだったので、息をするようにシャッターを切りました。作品タイトルは、"もみじの遊ぶ時間"。 写真いっぱいのもみじと色、バランス、木の構図などが好きでお気に入りです。イベントでゆ~とびさんに教えていただき、露出を+1くらいにして撮影しました。EOS R8は色の出方が鮮やかで、はっと目を引くような色の出し方をしてくれます。また逆光に強い印象があり、きれいだなと思ったら、躊躇せず太陽のほうにカメラを向けて撮ることができました。そして、とにかく軽い!カメラもレンズも、何回も持ったよね?と思わず確認してしまうほどの軽さです。遠出してもまったく苦になりませんでした」。(Yukiyoさん)
「マクロレンズを使って、イルミネーションを、全体で見るのではなく小さな電球ひとつに焦点を当てて撮影してみました。玉ボケがお気に入りのポイントです!イルミネーション全体の中で、光っている一つ一つの電球に目を向けたとき、社会の中の一人の人間のように、頑張って生きている!というような感覚を持ちました。EOS R8は、まず、軽い!沖縄旅行に持っていったのですが、常に首からかけていても気にならないほど軽いです。 また、モノクロなどさまざまな写真の設定があり、その場で楽しめることができて、自分の表現の幅が広がるきっかけになると感じました」。(jsmtnbさん)
「気持ちの良い天気だったので、自転車で街を走ることにしました。郵便屋のバイクがこの細道に入るのを見かけ、東京の中にこんな情緒ある坂道が!と思わずカメラを構えました。坂の上には何があるのか、別の世界に行けそうな不思議な場所でした。坂道の急勾配が分かるように、下からあおるように撮影しています。空の青と草木の緑の対比、坂の上に見える建物と手前の花の色のリンクなど、面白い写真になりました。そしてEOS R8は、とにかく軽いのが印象的でした。美術館やテーマパークなど、長時間歩き回るときも軽いから負担にならないし、サッと撮れるので時間短縮もできてとても動きやすかったです。フルサイズなので画質も申し分なく、難しい設定をしなくても雰囲気の良い写真が撮れるので、初めてカメラを触る人にも使いやすいだろうなと感じました」。(桑山美月さん)
「河口湖湖畔にある紅葉回廊で撮った一枚。今年は紅葉と富士山の写真を絶対に撮りたいと思っていて、今回のEOS R8のイベント後に行き、撮れて良かったです!撮影で意識したのは、紅葉を額縁のようにして富士山を撮ることでした。EOS R8はとにかく軽くて持ち運びに最適です!それでいてフルサイズセンサーが搭載されているので、暗所撮影でも明るく被写体を捉えることができました。これからカメラを始めたいという方にはとくに、EOS R8をおすすめしたいです!」。(ミスログさん)
EOS R8 製品情報
EOS R8・RF24-50 IS STM レンズキット
RF35mm F1.8 MACRO IS STM
ゆ~とび
写真家・YouTubeクリエイター 2018年からYouTubeにて写真、カメラに関する動画を投稿し、現在はチャンネル登録者数12万人以上。初心者からハイアマチュアの人へ向けて撮影テクニックやRAW現像テクニック、機材紹介などを中心に発信している。
愛用カメラ:Canon EOS R5、Sony α1、Nikon Z 30、RICOH GR IIIx
愛用レンズ:RF70-200mm F2.8 L IS USM、RF15-35mm F2.8 L IS USM、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS