ゆ〜とび
写真家・YouTubeクリエイター 2018年からYouTubeにて写真、カメラに関する動画を投稿し、現在はチャンネル登録者数12万人以上。初心者からハイアマチュアの人へ向けて撮影テクニックやRAW現像テクニック、機材紹介などを中心に発信している。
愛用カメラ:Canon EOS R5、Sony α1、Nikon Z 30、RICOH GR IIIx
愛用レンズ:RF70-200mm F2.8 L IS USM、RF15-35mm F2.8 L IS USM、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS
Q.突然写真が上達したように感じる小技を3つ教えて!
A.前ボケ、逆光、目線。これをキーワードに挑戦してみて
目の前の景色にもうひとつアクセントを加えてみて
「カメラで写真を撮ろうとすると、いつの間にかファインダーを覗いて目の前の景色をそのまま切り取っていることが多いと思います。なのでぜひ、敢えてファインダーを覗かず、カメラを色々な高さに構えて、そして目の前の景色以外にもうひとつアクセントを加えて撮ってみてください!それだけで普段の目では見られない景色が撮影でき、結果、写真の幅も広がります。写真の上達はゆっくりです。技術はあとから付いてきて、いつの間にか上達していることがほとんど。1年経つとその当時よりも圧倒的にレベルが上がっているはずです。シャッターを切るあの瞬間をとにかく楽しみ、周りは気にせず、自分と向き合って、とにかく写真にたくさん触れることが大切です」。
tips1:前ボケを入れるだけでそれっぽく見える!
「写真はあくまで平面的な1枚なので、その平面の中にいかに奥行き感を出せるかが重要になってきます。この写真は鹿を写真の中央に配置し、紅葉と玉ボケにした朝露を手前に入れ、地面も使って額縁構図に仕上げました。背景との距離感で奥行きを出すだけでなく、このように被写体の前にもボケを配置することで、より立体感を演出することができます」。
tips2:逆光を使いこなそう!
「逆光は、写真の中に“光”自体を写している状態や、光源の方向を向いた状態のこと。スマホなどのカメラで撮ると、この“光”の質感や空気感などをきれいに写すことは難しいですが、一眼カメラなどで撮るとこの“光”の質感や空気感を写し出すことができます。そのリアルな“光”は人を感動させてくれます。この写真は左手前の枝に太陽を少し被らせ、光条を強調したのがポイントです」。
tips3:目線の高さを被写体に合わせよう!
「撮影時によくやってしまいがちなことは、ファインダーを覗いて自分の普段の目線の高さで撮ってしまうこと。それではいつも見ている景色とあまり変わらず、インパクトのある写真になりづらいです。これは紫陽花の上に乗ったカナヘビを撮影したものですが、カナヘビと同じ高さになるようカメラを低く構え、臨場感を演出しました。カメラを構える高さを変えるだけで違う景色に出会えるので、まずは被写体の目線に合わせてみてください」。
GENIC vol.67【撮影と表現のQ&A】ゆ〜とび/Q.突然写真が上達したように感じる小技を3つ教えて!
Edit:Izumi Hashimoto
GENIC vol.67
7月号の特集は「知ることは次の扉を開くこと ~撮影と表現のQ&A~」。表現において、“感覚”は大切。“自己流”も大切。でも「知る」ことは、前に進むためにすごく重要です。これまで知らずにいたことに目を向けて、“なんとなく”で過ぎてきた日々に終止符を打って。インプットから始まる、次の世界へ!
GENIC初のQ&A特集、写真家と表現者が答える81問、完全保存版です。