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【表現者が人を撮る理由 #4】瀬堀圭世

変化する被写体「人」を独自の視点と作風で表現する写真家たち。
ふとした表情、予想もつかない動き…人に魅了され、夢中でシャッターを切ってしまう表現者たちの熱量、被写体との間に生まれるケミストリーを胸いっぱいに感じてください。
#4は、GENIC 7月号の表紙写真も担当した、被写体の意外な表情を引き出し、フィルムで優しく写し出す、写真家の瀬堀圭世さんです。

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瀬堀圭世

写真家 1982年生まれ、宮崎県出身。2005年に写真を始め、写真ブログをスタート。アナログプリントの魅力に惹かれ、フィルムカメラをメイン機に写真を撮りながら、2007年より全国各地で定期的に展示をし、作品を発表。2019年、モデル長澤メイの初の写真展「Sammy」の撮影を手掛ける。現在は東京を拠点に撮影を行っている。
愛用カメラ:Canon AE-1、CONTAX T3、Polaroid 690、Mamiya C33
愛用レンズ:Canon FD 28mm F2.8 / EF50mm F1.4 USM50/1.4、Mamiya-Sekor 65/3.5

光と影と。

モデルは長澤メイさん。「光に透ける髪がとてもきれいだったので、逆光で撮影。プロのモデルさんが真っ直ぐにレンズを見る姿に毎回ドキッとします」。

「本来はベッドの上で飛んでいるメイちゃんの写真を撮りたかったのですが、たまたま撮れていた着地シーンもとても可愛くて、お気に入りの1枚に」。

人は変化する被写体。同じ瞬間がないところが面白い

「光と影はどちらもきれいなものだと見ていて、とても意識している部分。写真は光と影のどちらもないと写らないので、両方を同じように愛せるフラットな状態で撮りたいと思っています」という瀬堀さん。光と影を象徴するような「キレイナモノがすきです。キタナイモノもすきです。」というお気に入りの言葉をいつも心に留めながら、フィルムで1枚1枚を大切に、気持ちを込めて撮っているそう。
「笑っていても悲しげでも後ろ姿でも、少しでも心が動いた瞬間は迷わずシャッターを切ります。人は変化する被写体。1秒後には違う姿を見せるし、次の日には別人になることもある。被写体が見せる表情は撮り手によっても違うし、同じ瞬間がないところが面白さですね」。

人を撮ることは“告白”。“あなたが好きです”と言っているようなもの

モデルは長澤メイさん。GENIC7月号のカバー写真です。
「斜めに入る光と影のコントラストが面白かったので、壁を蹴って飛んでとお願いしました。揺れる髪とスカートの裾を持ってくれた彼女が最高です」。

「カメラに向かって決めているより、何かしている途中の姿を撮るのが好きです。相手をよく見て、その人のどういうところが魅力的なのか想像する力も必要だと思います。人となりは表情や所作に表れるもの。被写体のオリジナリティや空気感が損なわれない程度の動きの中で、二度とはない瞬間を捉えて、その人ならではの個性と魅力を伝えたいです。仕事以外で人を撮る理由は、ずばり告白。好きですって言っているようなものだなと思います」。

とても暑かった真夏のロケの後、室内に戻ってきたモデルのコヅエさんを撮影。
「花を挿したコップの水を飲むことで、花も女性も似ているという姿を写したくてディレクションしました。グリーンの洋服に合わせてグリーンの花を」。

瀬堀さんの愛犬、イングリッシュブルドッグのゾーイちゃん。
「愛犬がスポットライトのような光の中にいる姿は、まさに私が見ている世界と重なりました。ゾーイは私の光です。本人(犬)は何してんの?という目で見ていますね!」。

「メイちゃんのお家のベッドで、朝のすっぴん姿を撮影。この日は曇りでしたが、窓辺にあるベッドに柔らかく入る光がきれいなグラデーションを作っていて、モノクロで撮ってよかったと思った1枚です」。

「ふざけて棚から出てきたメイちゃんにダルマとレコード、扇風機に和室。よくわからないシチュエーションも”なんか良い”と思わせてくれるのは、爆笑している姿も魅力的な彼女のおかげです」。

瀬堀圭世 Instagram

GENIC VOL.58 【表現者が人を撮る理由】
Edit: Yuka Higuchi

GENIC VOL.59

特集は「だから、人を撮る」。
最も身近にして最も難しい、変化する被写体「人」。撮り手と被写体の化学反応が、思ってもないシーンを生み出し、二度と撮れないそのときだけの一枚になる。かけがえのない一瞬を切り取るからこそ、“人"を撮った写真には、たくさんの想いが詰まっています。泣けて、笑えて、共感できる、たくさんの物語に出会ってください。普段、人を撮らない人も必ず人を撮りたくなる、人を撮る魅力に気づく、そんな特集を32ページ増でお届けします。

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