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「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が東京 八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアで開催。2025年のテーマは「庭/Garden」

東京の都市空間を活用して国際的なアーティストの作品を展示し、写真を通じた文化観光の促進を目指す、都市型アートフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」は、フェスティバル、フェア、育成事業からなる包括的な写真プロジェクト。7回目を迎える今年は、東京 八重洲、日本橋、京橋、そして銀座までエリアを拡大し、2025年10月4日(土)~10月27日(月)に開催されます。2017年の設立以来、屋外展示や地域連携を強みに、都市型アートフェスティバルとして進化し、昨年は75万人以上が来場。さらに会期中、スティーブン・ショア、スティーブン・ギル、メリッサ・シュリークなど国際的な作家やキュレーターが来日し、トークショーをはじめ、人と人が交わる場を生み出す様々なイベントが開催されます。

  • 開催期間:2025.10.4 ~ 2025.10.27
目次

T3(ティースリー)とは

「T3」という名称は、アメリカの社会学者、リチャード・フロリダが著書『クリエイティブ資本論』で提唱した都市の繁栄に不可欠な三つのT(技術、才能、寛容性)の概念に由来しています。
「T3」は「写真」の力を最大限に活かし、東京をパリやNYと比肩する文化の中心地へと成長させることを目的とした、日本最大級の「都市型アートフェスティバル」を持つプラットフォームです。

T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 開催概要

2025年度のテーマは「庭 / Garden」

フランスの庭師・思想家ジル・クレマンは『動いている庭』において「できるだけあわせて、なるべく逆らわない」と語り、外来種や偶発的な変化を排除せず、むしろ受け入れながら共存していく“生きた庭”の可能性を説きました。
そこにあるのは、完璧な管理や静的な秩序ではなく、混ざり合い、動き続ける生命の力です。
本年、T3はそうした「庭」を写真表現によって都市空間に持ち込みます。
人間によって設計された、最も象徴的な人工の秩序である「都市」に、異物のように差し込まれる写真作品や展示の数々。それらは、外来種のように空間と混ざり、拡張し、新たな「庭」をかたちづくっていきます。
銀座から京橋、八重洲、日本橋に点在する「庭」が、訪れる人々との偶発的な出会いや交わりを生み出す事で、新たな都市の可能性を見出すことができるとしたら。東京という都市が、内に秘めるまだ見ぬ風景を写真によって生み出していきます。

企画展① 「City as Garden」

Michael and Sandy Marsh, Amarillo, Texas, September 27, 1974
©Stephen Shore. Courtesy 303 Gallery, New York.

© Melissa Schriek

「都市」を固定されたインフラとしてだけでなく、人の行為や視線によって柔らかく耕される「創作の庭」と捉えて作家たちが個展という形で展開。スティーブン・ショアやメリッサ・シュリークなどが参加。

写真を単なる記録ではなく、“都市を語る言語”として捉えたとき、どのような風景が立ち現れるでしょうか。本展は、スティーブン・ショア、メリッサ・シュリーク、スティーブン・ギルの三人を通じて、都市を「創造の庭」として見つめる試みです。
ショアは、旅の途中で出会ったガソリンスタンドやモーテルなど凡庸な風景を、4つのシリーズを通して提示します。その写真は単なる観察を超え、都市を歩き、滞在し、経験する行為そのものを写し出すものです。私たちの知覚する現実がいかに写真というフィルターを通して形づくられるかを示しています。
シュリークの〈Ode〉では、女性たちの身体が階段や壁に寄り添い、互いに絡み合うように伸び広がります。その姿は植物のようであり、通過されるだけの公共空間を関係性を育む柔らかな場へと変容させます。
ギルの〈Hackney Flowers〉は、街で摘んだ花や葉を都市の写真に重ね合わせる実践です。まるで庭師の仕草のようなその行為は、都市の風景に自然を結びつけ、そこに潜む多層的な時間と物質の記憶を呼び覚まします。
三者の視線に共通するのは、都市を背景としてではなく、触れ、介入し、共に変化する存在としてとらえる姿勢です。ミシェル・ド・セルトーが述べたように、「都市は計画され設計された空間であると同時に、それを歩く人々の実践によって絶えず再記述されている」。彼らの写真は都市を耕し、新たな物語を芽吹かせるのです。

── T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO WEBサイトより

スティーブン・ショア

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 11:00~21:00

会場

  • 東京ミッドタウン八重洲
  • 〒104-0028 東京都中央区八重洲2-2−1
  • Google Map

スティーブン・ギル

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 平日 7:00~20:00 土祝 8:00~17:00
休館日:日曜

会場

  • 東京建物日本橋ビル
  • 〒103-0027 東京都中央区日本橋1-3−13
  • Google Map

オープニング・スペシャルトーク

  • 開催日時:2025年10月5日(日)10:30~12:00
  • 料金:無料※要予約
  • 会場:東京都写真美術館 1F ホール
  • 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13−3 恵比寿ガーデンプレイス内
  • Google Map
  • 登壇:スティーブン・ギル(写真家)、菊田樹子(インディペンデント・キュレーター)
  • 司会:渡部さとる(2Bchannel 主宰)
オープニング・スペシャルトーク 予約はこちらから

メリッサ・シュリーク

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 7:00~20:00
休館日:土曜、日曜、祝日

会場

  • 東京建物八重洲ビル
  • 〒103-0028 東京都中央区八重洲1-4−16
  • Google Map

オープニング・スペシャルトーク

  • 開催日時:2025年10月4日(土)10:30~12:00
  • 料金:無料※要予約
  • 会場:東京都写真美術館 1F ホール
  • 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13−3 恵比寿ガーデンプレイス内
  • Google Map
  • 登壇:メリッサ・シュリーク(写真家)、水村里奈(ダンサー/振付師)
  • 司会:速水惟広(T3ファウンダー)
オープニング・スペシャルトーク 予約はこちらから

企画展② 「T3 NEW TALENT」企画展

日本の写真文化の世界進出を支えるプロジェクト「T3 NEW TALENT」の企画展では、キュレーター部門で選ばれた池田佳穂が、同プロジェクトのアワードで選出された5名のアーティスト(鈴木麻弓、千賀健史、南川恵利、宮地祥平、THE COPY TRAVELERS)を紹介するグループ展を開催。

人の可能性を信じ、挑戦を後押しするというヤンマーの価値観「HANASAKA」
アートフォトの才能を発掘し、支援する「T3 NEW TALENT」

日本の文化の土壌を培うことを目指すプロジェクトにヤンマーが賛同し実現したエキシビション。開放的な空間に置かれた展示作品、またT3 Photo Festival会期中に開催されるT3 NEW TALENTのアーティストたちのワークショップやトークイベントを通じ、現代の写真表現への新たな対話や考察を促します。

── T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO WEBサイトより

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 10:00~19:00
会期中無休

会場

  • YANMAR TOKYO B1F HANASAKA SQUARE
  • 〒104-0028 東京都中央区八重週2-1−1 YANMAR TOKYO B1F
  • Google Map

企画展③ 「STUDIO+拡張する現代写真」

MEP(パリ)が推進する新進作家と実験的な写真表現の発信プラットフォーム「STUDIO」と連携した国際共同キュレーション企画。

本展「STUDIO+|拡張する現代写真」が示すのは、印画紙の平面を越え、光のスクリーンや壁面、廊下やテラスといった建築の微細な孔隙(こうげき)や導線へと広がり、さらには都市そのものと呼応する、写真の新しい姿です。
舞台となるTODAビルでは、写真は展示室にとどまらず、導線や窓辺に染み込み、都市のリズムと重なりながら風景として立ち現れます。誰もが見慣れた場所を新しいまなざしで再発見させ、既存の構造に問いを投げかけ、都市に眠る無限の可能性を解き放ちます。
フランスのルドヴィック・ソーヴァージュ、日本の中川もも、中国のトウ・セイヨという3名のアーティストが参加し、写真・映像・インスタレーションを横断する実験的表現を展開します。
本展は、パリの国際的写真機関メゾン・ヨーロピアン・ド・ラ・フォトグラフィー(MEP)のクロチルド・モレットをメインキュレーターに迎え、彼女が企画する新進作家支援プログラム「STUDIO」とT3との共同企画です。
都市と写真が交錯する瞬間に、私たちの視覚はどのように揺さぶられるのか。そのスリリングな変化のプロセスを、ぜひご体感ください。

── T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO WEBサイトより

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 11:00~19:00
※3F APK ROOMは10/9~10/21のみ公開

会場

  • TODA BUILDING
  • 〒104-0031 東京都中央区京橋1-7−1
  • Google Map

企画展④ 「 I’ m So Happy You Are Here|写真集でたどる日本の女性写真家のまなざし」

1950年代以降に活躍した日本の女性写真家による代表的な写真集を通して、その視点や表現の多様性を紹介する展覧会。

この展覧会は、日本の女性写真家たちの様々な視点や自由な表現を「写真集」というメディアを通して振り返る試みです。日本には豊かな写真集文化があり、卓越した本づくりの技術は世界的にも高く評価されています。写真集は、地理的・言語的・時間的な制約を越えて広がり、見過ごされがちな作家や作品との出会いをもたらします。とりわけ、メインストリームから外れた場所で活動してきた多くの女性写真家たちの実践を見つめ直す上でも、写真集は重要な手がかりとなるでしょう。

構成にあたっては、2024年にApertureから刊行された書籍『I’m So Happy You Are Here: Japanese Women Photographers from the 1950s to Now』に着想を得ました。本展では、年表形式で過去から現在に至る女性写真家の写真集史の歩みを辿るだけでなく、「自己、ジェンダー、社会」「女性のエンパワーメント」「日々の魔法」といったテーマを設け、代表的な写真集を紹介していきます。時系列という水平軸に加え、テーマという対角線的な視点からも、彼女たちのまなざしが切り拓く世界を体感いただけます。

── T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO WEBサイトより

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月) 10:00~19:00
休館日:土曜、日曜、祝日
※10月4日、5日は開館11:00~18:00

会場

  • 東京スクエアガーデン1F アートギャラリー
  • 〒104-0031 東京都中央区京橋3-1−1
  • Google Map

「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」情報

T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO

開催日時

2025年10月4日(土)~10月27日(月)
開催時間、休業日は企画、会場によって異なる

入場料

無料

会場

東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアの屋内、屋外会場

行き方・アクセス

<電車>
JR山手線・中央線他「東京駅」
東京メトロ銀座線「京橋駅」
東京メトロ銀座線・東西線「日本橋駅」
東京メトロ銀座線・丸ノ内線他「銀座駅」
から徒歩圏内

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