プロフィール
小川義文
写真家 自動車写真家として40年以上にわたり第一線で活動。自動車の造形美、質感、光り、存在感をとらえる表現で高い評価を得る。15年前より花をテーマにした作品制作にも本格的に取り組み、あわせて写真を愛するアマチュアカメラマンの育成にも注力。2026年、本人初となる花写真個展「美花選」を開催する。2025年に古希を迎え、長年の自動車写真に加え、花写真という新たな表現領域にも精力的に取り組んでいる。主な著書に、自らの視点と写真論をまとめた「写真家の引き出し」(幻冬舎)、写真集「小川義文自動車」(東京書籍)などがある。
写真家小川義文が、身近でありながら奥深い被写体である花と向き合う中で、写真表現の本質的な面白さを再認識し、その体験を多くの人々と共有するためスタートした「アマチュア写真家育成プログラム」。第12回を迎える同プログラムのグループ写真展「花極む」が、代官山ヒルサイドテラス エキシビションルームにて、2026年8月27日(木)~8月30日(日)に開催されます。
解説と展示作品の一部をご紹介
私は長年、自動車写真を撮り続けてきましたが、十五年前から「花」という被写体に魅せられ、写真表現の新たな可能性を探り続けてきました。
そもそも私が花の写真を撮るようになったきっかけは、花そのものに特別な興味があったからではありません。
ある日、事務所の窓際に置かれた一鉢の植物にふと視線を向けた瞬間に、そのきっかけは訪れました。窓から差し込む自然光が、植物と背景をきれいに分かち、光と影のコントラストが視覚を超えた立体感となって立ち上がってくる。さらに、室内で拡散し反射した淡い光が、まるで一枚の絵画のように、植物の造形と色彩を艶やかに浮かび上がらせていました。
三十年写真を撮り続けてきた私にとっても、その光景は新しい写真との出会いでした。
自動車写真の世界で培ってきた美意識を、まったく異なる被写体に向けてみたい。
そう思ったのは、この体験があったからです。
日常の中でふと出会う光の表情と、静かに佇む命の気配。その二つが交差する瞬間をすくい上げることこそが、私にとって花の美と対峙するということなのだと思います。
光によって生命が美しく立ち上がる、その一瞬を信じて私はシャッターを切り続けてきました。
その十五年間の歩みをまとめたのが、本展「美花選」です。
私は、花の美を撮りながら、その場の空気の層を写しとることを目指しています。
一瞬を撮るだけでなく、その前後の時間まで想像できるように撮ること。それが、「情緒」のある作品に近づくポイントだと思っています。それは、構図やシャッターのタイミングの選び方にもつながっていきます。私の自動車写真も、同じように捉えてきました。
私にとって写真における「情緒」とは、写っているものや光、色彩、構図などが響き合うことで、見る人の心の中に静かに立ち上がってくる感情や、物語の気配のことです。
写真表現を通して受け継がれていく美意識と、花という小さな生命が教えてくれた光の美しさ。その一枚一枚を選び取った「美花選」の世界を、多くの皆さまと共有できれば幸いです。
── 小川義文
本展は、小川が15年にわたり撮り続けてきた花写真の集大成となる展覧会です。
自動車写真で培われた造形感覚と光の読み。その眼差しが花へと向けられた時、静けさの中に強さを秘めた独自の花の表情が立ち現れます。人が創り出した「車」と、自然が生み出した「花」。対極にある二つの被写体に向き合ってきた小川義文の美意識を、花写真という新たな表現領域を通して紹介します。
── ⼩川義⽂ 写真展「美花選」 プレスリリースより
小川義文 写真展「美花選」情報
開催日時
2026年9月13日(日)~9月19日(土) 12:00~18:00
※最終日は16:30まで
入場料
無料
会場
ギャラリーゴトウ
- 〒104-0061 東京都中央区銀座1-7-5 銀座中央通りビル7階
- Google Map
行き方・アクセス
<電車>
東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」7番出口から徒歩で1分
東京メトロ銀座線「京橋駅」C3出口から徒歩で3分