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フォトグラファー・映像作家として活動する中野道による企画展「うつせみ」が東京 神楽坂で開催。撮影したものと、切り取られずにこぼれ落ちたものとの間に何があるのか

フォトグラファー・映像作家として活動する中野道による企画展「うつせみ」が、東京 神楽坂のBOOTLEG galleryにて開催されます。開催日は、2025年5月10日(土)〜12日(月)、15日(木)、17日(土)〜20日(火)、24日(土)、25日(日)。撮影すること、それは目の前の連続した瞬間の一部分を切り取ること。何かを選ぶということは、同時に選ばれなかったものが必ず存在するということでもある。本展では、同氏のプリント作品と映像、またそれらを組み合わせることで、撮影するという行為について実践的に考察し、「存在/不在」のはざまについて問い直します。

  • 開催期間:2025.5.10 ~ 2025.5.25

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目次

プロフィール

中野道

写真家・映像監督・文筆家 1989年アメリカノースカロライナ州生まれ。長野県松本市で育ち、現在は東京在住。上智大学院文学研究科修士課程修了後、2015年から写真家・映像監督として活動中。2020年に全一性をテーマにした写真集「あかつき」を発表。2023年には写真集「Days in Between」をリリース。

ステートメント

僕の部屋からは、飛行機が見える。
遠くの街へ行く誰かを、
知らないまま、ただ見送っているようでなんとなく、不思議だ。
同じように、僕もきっと、どこかで誰かの景色をなんの跡も残さず、通り過ぎているのかもしれない。
ただ、それが自然に感じられた。

僕の日々は、この小さな部屋から始まって、
ほんの少しだけ、誰かの世界と交わって、気づけば今日になっている。
世界のほうが、僕よりずっと大きくて、
偶然のほうが、僕よりずっと正直だ。
きっと、その中でたまたま重なった何かに、ただ立ち会っているだけなのだと思った。

毎日が、ほんのわずかずつ違う音を立てて過ぎていく。
思い描いていた場所にいたつもりでも、
僕が漂っていたのでもなく、
漂っていた世界のほうが、僕をすり抜けていったのかもしれない。

写真を撮ることも、それと少し似ている気がする。
選び取ることじゃなくて、委ねること、そして手放すことに近いと思った。
ただ、立ち会うだけ。
残したかったわけじゃないし、
忘れないようにと願っているわけでもない。
集めていたのは、そこに落ちていた時間のかけらで、
そこに写っているのは、きっと「今」ではない。
誰かの、選ばれなかった時間。
誰かの、見過ごされた記憶。
それは、僕のものでも、あなたのものでもない。
けれど、たしかにどこかにいたかもしれない。
ほんの一瞬、風の音のように、すり抜けていったもの。

展示作品の一部と解説

撮影すること。それは目の前の連続した瞬間の一部分を切り取ること。何かを選ぶということは、同時に選ばれなかったものが必ず存在するということでもある。ファッション、音楽などの領域でフォトグラファー・映像作家として活動する中野道は自身の個人的な活動の中で「切り取る」という行為に問いを持ちました。撮影したものと、切り取られずにこぼれ落ちたものとの間に何があるのか。中野は展示を通して考えます。2025年5月10日より「中野道 うつせみ」を々 nomaとともに神楽坂のBOOTLEG galleryにて開催します。本展では中野のプリント作品と映像、またそれらを組み合わせることで撮影するという行為について実践的に考察し、「存在/不在」のはざまについて問い直します。

──企画展「うつせみ」 プレスリリースより

中野道 企画展「うつせみ」情報

開催日時

2025年5月10日(土)〜12日(月)、15日(木)、17日(土)〜20日(火)、24日(土)、25日(日)13:00~20:00

入場料

無料

会場

BOOTLEG gallery

  • 〒162-0802 東京都新宿区改代町40
  • Google Map

行き方・アクセス

<電車>
東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」から徒歩5分
東京メトロ東西線「神楽坂駅」から徒歩7分
都営大江戸線「牛込神楽坂駅」から徒歩12分

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