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プロフィール

大畑陽子
フォトグラファー 1983年生まれ、埼玉県出身。スタジオアシスタント、フリーアシスタントを経て独立。人物写真を中心に雑誌や広告、web等で活動中。被写体のエネルギーが写るような写真を得意とする。2022年、写真集『Nana』出版。2025年1月、埼玉県吉見町にスタジオ「日々、写真製作所」オープン。
愛用カメラ:Canon EOS R5
愛用レンズ:SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM、SIGMA 35mm F1.4 DG DN SE
Q1. 子どもにカメラを向けるとき、気をつけたいことは?
A1. 頑張らない!粘らない!
光の使い方や構図、コミュニケーションの取り方などの工夫で、一度の撮影でも多くのバリエーションが撮れるように


「子どもの写真って、いつどんなときに、どう撮っても良いものになります。なぜなら子どもって、すべてが美しくて、それは写真にも自然に写るものだから。撮る側は、気張らずにシャッターを切っていいんです。その上で気をつけたいことは、子どもを構えさせないことです。子どもに素の美しいままでいてもらうことが大切だと考えていて、それはプライベートの撮影であれば尚更です。頑張ったり粘ったり、つまり良い写真を撮ろうとしないことで、かえって思いもよらない良い表情が撮れるものです。仕事で子どもを撮るときは、笑顔になってほしければ撮影者が笑顔でいること。これは大人でも子どもでも一緒ですが、こっちがガハハと笑うと相手も自然に笑顔になってくれます。私の撮影のモットーは、『あれもこれも見せようとせず、見せたいものを一つ決めてそれを撮る』ことです。これを撮りたい!という一つ、それだけを信じて撮ることが、子どもの撮影でも大切だと思っています」。
Q2. 子どもを撮るためのテクニカルポイントは?
A2. ファインダーを覗くこと!

「ファインダーを覗くと構図が決まりやすくなり、シャッターを切る回数も抑えることができます。相手を飽きさせず、瞬間を撮れる。そして何より、写真を“なんとなく”で撮らなくなります。写真がうまくなる方法でもあります」。
information:スタジオ「日々、写真製作所」オープン
2025年2月、埼玉県吉見町に、農協の米倉庫だった築60年の物件をリノベーションしたスタジオ「日々、写真製作所」をオープン。「腰を据えてポートレートを撮っていきたい」という思いのもと、写真館として一般の方にも開かれた場所となる。

日々、写真製作所
GENIC vol.73【Portrait Q&A】Q. 子どもにカメラを向けるとき、気をつけたいことは?
Edit:Chikako Kawamoto
GENIC vol.73

2025年1月号の特集は「Portrait Q&A」。ポートレートの答えはここにある
人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「答え」はここにあります。写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のQ&A特集です。