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【ミュージシャンや俳優も恋してる「写真の無限なる魅力」:2】福地桃子

自分を表現する舞台で活躍しているミュージシャンや俳優の中にも、写真が好きで、その可能性に魅了されている人たちがたくさんいます。彼らにとって、写真という表現はどんな意味を持つものなのでしょうか?今回は3名の方に、写真の魅力や写真への想いについてお話を伺います。
2人目は、俳優の福地桃子さんです。

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福地桃子

1997年生まれ、東京都出身。カメラ歴は5〜6年。2019年、NHK連続テレビ小説『なつぞら』に夕見子役で出演して話題に。2022年はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、日本テレビシンドラ『消しゴムをくれた女子を好きになった』などに出演し、2023年1月12日より配信が開始されるNetflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』(是枝裕和監督)にも出演。
愛用カメラ:FUJIFILM KLASSE W

生きていく上での「ヒント」

「散歩しているとき、なかなか前に進めないことがあります。1人でいるときはとくに」。

2018年に仕事でトルコに行く際、姉にフィルムカメラを借りて持って行ったことで、写真を撮る楽しさを知ったという福地さん。「着いて最初に撮ったのが、パンを頭の上にのっけて歩くおじさんの写真。初めて撮ったものなんですが、これが今でもお気に入りの写真。その時の事もしっかりと覚えているんです」。それから、旅をするときは必ずフィルムカメラを持って行くように。

2018年2月トルコで。「現地でよく見かけたパン(シミット)を運んでいたおじさんに遭遇。とてもかっこいい」。

「お話をしていたらこのあとお家に招いていただきました。夕飯を一緒に作って食べさせてもらうことになった日。心が温まりました」。

“撮る”だけでなく“見る”までが私の好きな写真

「小さい頃から母がたくさん家族の写真を撮ってアルバムにしてくれていました。私はそれを見ている時間が好きで、そのうち自分でもアルバムを作るようになったんです。もしかすると私の場合、写真を『撮る』ことよりも、あとで振り返って『見る』ことが好きなのかもしれません。旅行先で撮った写真は、帰ってきてから現像します。それは自分へのお土産のような感じ。見返しながら引き出しを自分で覗きに行くことができる、写真のそういうところが好きだし、素晴らしいところだなと思います」。

おばあちゃん並び「空港での乗り換えはいつも楽しいです。とってもかわいい」。

(左)車の中から見えた花を撮影。
(右)「大根の花はじめまして。実の部分(種子のようなところ)を食べたのですがほんのり大根の味がしてびっくりしました」。

撮りたい何かがあるわけではなく、偶然の巡り合わせで撮るのだと思う。それを見返したときにも発見がある

「ひとつひとつが違ったふうに見えるお花を不思議に思っていたことがありました。となりの建物からこちらに顔を出してきていて、元気になれる」。

「歩いていて見かけるお花や植物、あとはヤモリも好きで撮ったりします。でもそれも必ずしも撮るわけではなく、その時々で違って見えて、気になったものを撮る(覗いて見ているような気持ち)。どうしてか理由が自分でもわかっていないこともあるけれど、あとで見返したときに、そのなんでもない写真から元気をもらえることがたくさんあるんです。私にとっての写真は、自分の興味を知れるものでもあると思うし、何かヒントを与えてくれる存在のように思います。自分で撮った写真が自分に何かを教えてくれるって、すごく不思議なことだなと思います」。

写真は日常の中にある自分の興味を知れるもの

「7月頃だったと思います。鹿児島でお天気の良い日に、フィルムで撮影。涼しいお散歩道を見つけられてよかったなぁ」。

「これもトルコです。人懐っこい猫たち」。

「これは私の兄がフィルムカメラで撮ってくれた写真です」。

column

アルバムを眺める時間が私にとって至福の時

「アルバムをひらいて写真を眺め始めると、気がついたら何時間も経っていることがよくあります」。

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GENIC vol.64【ミュージシャンや俳優も恋してる「写真の無限なる魅力」】
edit:Izumi Hashimoto

GENIC vol.64

GENIC10月号のテーマは「写真と人生」。
誰かの人生を知ると、自分の人生のヒントになる。憧れの写真家たちのヒストリーや表現に触れることは、写真との新たな向き合い方を見つけることにもつながります。たくさんの勇気とドラマが詰まった「写真と歩む、それぞれの人生」。すべての人が自分らしく生きられますように。Live your Life.

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