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「Q.31 セクシーな表情やポーズを自然に依頼する3つのポイントとは?」高橋伸哉|Portrait Q&A 31/45

写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のPortrait Q&A特集。人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「ポートレートの答え」はここにあります。
今回の回答者は、「情景ポートレート」を生み出した、写真作家の高橋伸哉さんです。

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目次
写真作家 高橋伸哉の写真集三部作と雑誌GENIC出演号 (送料無料)

プロフィール

高橋伸哉

写真作家 1972年生まれ、兵庫県出身。写真作家としての活動のほか、ライフワークとして海外、国内を旅しながら写真を撮り歩く日々。著書に『写真からドラマを生み出すにはどう撮るのか?』(インプレス)、『情景ポートレートの撮り方』(玄光社)、写真集『impermanence』(玄光社)、 『IN THE ZONE』(ミツバチワークス)などがある。
愛用カメラ:Leica M10-R、Nikon Zf、RICOH GRIIIなど
愛用レンズ:Summilux-M f1.4/ 50mm ASPH.、Summilux-M f1.4/35mm ASPH.など

Q. セクシーな表情やポーズを自然に依頼する3つのポイントとは?

A. ①「屋外などで楽しく撮影し、たくさん話して信頼を得る」②「テンション高く、“美しい、綺麗、素敵“などの言葉かけを忘れない」③「信頼関係がない限り、無理なことは 言わない、触れない」

リズムよく、軽く笑える冗談を交えて、この人に任せればいいと思わせる安心感を与えて

「光が綺麗で表情が美しいと思って撮影した1枚。力の抜けた目線と、感情の捉えどころのない表情がよくて」。

「無常の世界、暗澹とした雰囲気が完璧。砂丘の色、今にも雨が降りそうな気配、モデルさんの佇まいすべてがマッチ。写真集や展示にも使っているお気に入りの写真」。

「山道を運転している時に、綺麗な木漏れ日を発見して撮影した思い出深い1枚。全身にあたる綺麗な木漏れ日の中に寝転んでもらった姿と、表情が美しいと感じた瞬間」。

my best portrait
「写真集の表紙にもなった写真で思い入れが深いです。また同じようなものを撮ろうと思っても、同じ光や影はやってきません。そういう意味でもマイベストです」。

表情がうまく引き出せない時は、自分のマインドを切り替えていくこと

「普段は依頼されて撮影することが多いので、私がよく撮影している情景的なポートレートの作風で撮っていいのかを事前に確認します。また、こちらから依頼する時は、自分が過去に撮影した写真を参考に、こういった撮影をしたいが可能かどうか、とお伺いします。もちろん断りづらくならないように、無理な場合は遠慮なく言ってくださいなどの言葉を添えて。表情などは現場で引き出していくのですが、まずは屋外で楽しく撮影し、たくさん話して信頼を得てから、屋内で自分が撮りたい写真を提案することもあります。女性は、どんなにベテランの方でも緊張するもの。黙々と撮影していれば不安になります。こちらがテンション高く、“美しい、綺麗、素敵”などの言葉かけを忘れずに、リズムよく、軽く笑える冗談を交えることで筋肉も緩み、この人に任せても大丈夫という安心感にもつながっていきます。そこからモデルさんもゾーンタイムに入れば、自然にいい表情になっていきます。いい表情をうまく引き出せない時は、こちらの調子が悪い場合が多いので、自分のマインドを切り替えていくことが大事ですね。衣装にはあまりこだわりません。それよりも重要なのは光と影の加減。光は無数にあり、朝の光と夕方では違いますし、偶然の光も利用して自分の理想に近づけていきます。そして、撮影は集中力が勝負なので1対1が理想。とにもかくにもまずは信頼を得ること、そこからです。男目線で撮影すると女性は不安になります。卑猥なポージングを要求しない。よほどの信頼関係がない限り、無理なことは言わない、触れないのがルールです」。

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GENIC vol.73【Portrait Q&A】Q. セクシーな表情やポーズを自然に依頼する3つのポイントとは?
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC vol.73

2025年1月号の特集は「Portrait Q&A」。ポートレートの答えはここにある

人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「答え」はここにあります。写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のQ&A特集です。

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