Nana*
フォトグラファー/ ライフスタイルショップオーナー
商品広告撮影、アートディレクションの他、フォトセミナーなどで講師として活動。作家ものの器などを扱うライフスタイルセレクトショップ「AURORA」のオーナーでもあり、テーブルフォトを中心に日常を切り取った写真をSNS にアップしている。
お気に入りの器が 日常を心地よくしてくれる
「被写体を魅力的に見せること」写真はそれがすべてです
ものへの思い入れが強く、子供の頃から今も使い続けているものもあるほど、自分で選んで購入したもの、一つ一つにエピソードがあるというNana*さん。
「ある器作家の作品に一目惚れして、それがきっかけでテーブルフォトを撮り始めました。被写体であるものと向き合って撮影することは、対象をよく観察するということ。撮ることで、それまで気づかなかった魅力に出会うこともありますし、ものに対する愛着も深まるのではないかと思います。ものでありながらも、ポートレートを撮るような気持ちですね。魅力を伝えることだけを考えて、できる限り日常に近い形で客観的に撮影します」。
思わずシャッターを切るのは ガラス素材に光が差し込んだ瞬間
日々を彩る器と暮らしの道具を魅力的に表現
Nana* さんの写真はあくまで料理は脇役、見せたいのは器というケースがほとんど。器が引き立つよう、余白を生かしたり、色数を少なくしたり、あえて料理は控えめにするそう。
ものを選ぶ基準は 一生愛せるかどうか
ものを選ぶ基準は、自分のライフスタイルにマッチして、一生愛せるかどうか。
「どんなに惹かれても、いつか飽きてしまいそうなものは選びません。日々の生活の中での使い勝手も考え、ずっとそばに置いておきたいものを選ぶようにしています。私がものにこだわるのは、日常を心地良いものにしたいからなのです」。
器を写真に撮るのは、作品自体の魅力を伝えながら、それを使うことで得られる心地良さや楽しみを一人でも多くの方に知ってもらうための手段。
「作品を手にしたら、その先にどんな暮らしがあるか、写真を見ながら想像してもらえたらうれしいです」。
GENIC VOL.56 【恋する目線のシューティング】
Edit:Yuka higuchi
GENIC VOL.56
「“好き"を撮る」をテーマに、好きなものを愛でるように撮って表現する人たちにフォーカス!