枝 優花
枝 優花 映画監督、写真家 1994年生まれ、群馬県出身。
初長編映画『少女邂逅』が新宿武蔵野館を皮切りに全国公開し2ヶ月のロングランヒットを記録。
香港国際映画祭や上海国際映画祭に招待され、バルセロナ・アジア映画祭で最優秀監督賞を受賞。2019年日本映画批評家大賞の新人監督賞を受賞。また、写真家としても活動し、多くのアーティスト作品や広告を手掛ける。
愛用カメラ:Nikon F3
刹那
気がつくと 空を見上げて 立ち尽くしている。
繊細な心の動きを写しとった作品を生み出す枝さん。今回掲載したのは、枝さんが恋をしているという空の写真と、俳優の仲野太賀さんを撮り下ろした写真。
映画は構築型の文学、写真は瞬間的な感覚芸術。
「シャッターを切る時は、その対象物に対して恋に近い感情を持っていると思います。空は同じ瞬間が2度現れない美しさの象徴。どんどん変化する様子を目でじっくり追えることが美しいと思います。
被写体と精神的距離感が近い。そんな写真が、私らしい。
太賀さんの写真は、ドラマ撮影の合間に六本木で撮りました。写真に湿度を保ちたいので、いつも彩度の具合を気にしています」。被写体と、精神的距離の近い写真が自分らしいと語る枝さん。
シャッターを切る時、恋をしている。
「いつでもカメラを持っているわけではないけど、恋する瞬間は不意に訪れるので……それが難しいです。けれど、写真を撮ることで何度でもその時の気持ちを振り返ることができるのは幸せなことだと思います」。
INFO
ドラマ24「あのコの夢を見たんです。」(テレビ東京)
民放ドラマ初主演となる仲野太賀を迎え、南海キャンディーズ・山里亮太の短編小説を待望の映像化。
監督には枝優花をはじめ、大九明子、瀬田なつき、松本花奈と、今の映画界を牽引する若手作家が集結。
2020年10月クール放送予定。
GENIC VOL.56 【恋する目線のシューティング】
Edit:Yoko Abe
GENIC VOL.56
「“好き"を撮る」をテーマに、好きなものを愛でるように撮って表現する人たちにフォーカス!