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プロフィール

小関裕太
俳優/フォトグラファー 1995年生まれ、東京都出身。子役として芸能活動をスタート。その後、ドラマや映画、様々なミュージカル・舞台に出演。近年の主な出演作に、「来世ではちゃんとします」シリーズ、「癒やしのお隣さんには秘密がある」、「波うららかに、めおと日和」、舞台「キングダム」「ロミオ&ジュリエット」、主演舞台「サヨナラソングー帰ってきた鶴ー」(鴻上尚史 作・演)など。
2020年より、雑誌「GENIC」にて、自身でテーマや被写体を考え、撮影からデザインラフの制作までを担当する写真連載「スキ」を開始。2024年6月には、作品集「LIKES」(発行:ミツバチワークス株式会社)を上梓。フォトグラファーとしての活動の幅も広げている。
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役者だからこそ「自分」があるようでない。でも、自分の“好き”にはずっと自信があった

今回お伺いしたいメインテーマは「自分らしく生きること」です。そもそも小関さんは「自分らしさ」をどのように解釈していますか?
普段お仕事で役に入っている時間が多いので、あまり「自分がない」時間が多いという感覚はあります。フラットでいるようにしている、という感じです。もちろん、お芝居での様々な感情表現を考えるときに、自分と比較したり、自分だったらどうだろうというのは考えたりするんですが、「自分があるようでない」みたいな解釈が近いかもしれないです。
演じた役柄や撮った写真など、作品を通して自分に自覚させるというか、自分でも知られざる一面を、作品を通して知っていくっていうことが多いです。「自分はこれでいいんだろうか」、「進んでいる方向は間違っていないか」というのは人並みに悩んだりするのですが、これは好きだって思った感情には自信を持っていて、そこはブレたことがありません。それが顕著に表れているのが、3年間分の写真連載「スキ」をまとめて、29歳の誕生日に発表した作品集『LIKES』です。
そもそも、高校生のときにカメラで写真を撮り始めたことが、自分を知るきっかけになったと言えます。もっと前からカメラに興味は持っていましたが、素敵な写真家さんと出会い、その方が使っていたサブカメラと同機種を買ったことからのめり込みました。片目でファインダーを覗くだけで自分の性格や生きるスタイルが見えてしまうような感覚が面白くて。「自分ってこういう色が好きなんだ」「こういうものに惹かれるんだ」って、写真を撮ることで気づいたことがたくさんありました。
自分の”好き”を信じることは、小さな頃から自然としていたのですか?
そうですね、小学生のときには子役デビューしていたので、学校のみんなとは少し違う状況で、自分を信じる力が早くから芽生えていたのかもしれません。
人と違うことって、子供の頃は不安要素にもなりうることがあるかと思いますが、そういう感覚はなかったのですか?
ちょっと特殊に見られることや、人と違うということは、嫌ではなかったです。むしろ、変わってると思われるのは好きな方でした。下駄が好きで、下駄を履いて電車で現場に行っておもしろがられたり(笑)。自分の”好き”を信じて自分の好きなことに従う、というのはずっと自然とやってきたことです。まだそれを「自分らしさ」と思う前からです。
自分らしいスタイルを確立するまでに葛藤したり悩んだりしたことはありますか?
僕の性格上、正しいかどうかという基準で判断したくなってしまうことが、枷(かせ)になっていたなと思います。とくに10代の頃は、自分では合っていると思うけど、もっと秀でている人やプロの人、はたまた冷静な視点を持った第三者からはどう見えているんだろう?というのを考えすぎていた時期もあって、それが自分らしさの形成を妨げていたなと思います。
お芝居に関しても、ほんの一言のセリフでもいろいろな言い方があって、選択肢がありすぎることで、どれが正解なんだろうと悩むことが多かったです。当時は、良くも悪くも真面目に考えすぎていたのかもしれません。失敗したり成功したり、経験を重ねることで洗練されていき、潔く選択できるようになり、悩みが解消されていったという感じです。まさに、時間が解決してくれました。

ワクワクすることを大切に。自分に厳しく甘く、ブレずにいく!


仕事に関して、小関さんならではのスタンスや考え方を聞かせてください。
僕の仕事は、多くの人が関わっているものが大半です。みんなで良いゴールを目指して精度を高く仕上げることが重要だと思っています。小さい頃から芸能界という、大人の皆さんが戦うフィールドに気づけばいたので、当時は仕事とプライベートの境目が自分のなかにあまりなく、ひたすら楽しい感覚でした。でも、高校生くらいのときにその意識が確実に変わりました。基本は楽しいがベースだけど、それだけではない緊張感や責任感をともなうようになったんです。
暮らしや生き方を含めた、“小関裕太”という人間としてのスタンスについてはいかがでしょうか?
僕が自覚する“小関裕太”が形成されたなと思うのは、わりと遅く、27~28歳のときです。それまでは、自分というものがありすぎても、役に入るときに自分の足を引っ張る可能性があるのではないかと、あえて自分を知ろうとせず、自己形成を遠ざけているようなところがありました。でも、役から戻る場所もないと自分が壊れてしまうというのに気づき始め、そのバランスのなかで自分を形成していったという感じです。最初にお話ししたように、「自分があるようでない」感覚は持ち続けながらも、戻る場所はきちんと作れている感じです。写真やアートなどに取り組む時間も、その意味で大きいと思っています。
今年30歳になりましたが、年々まだまだ自分が変わっているのを感じています。今はどちらかというと、楽観的というよりはストイックな時期に突入した感覚。ワクワクを大切にすることは変わらないけれど、ワクワクの種類が変わってきた。これからの人生では、大変さも過酷さも併せて、総じてワクワクすることを探していきたいと思っています。
自分らしさを大切にするために心がけていることはありますか?
ざっくり言うと、ブレないこと。でも、ブレないってすごく難しいことだと思います。自分だけを信じて突き進んでいたら行きすぎちゃって、実際に自分が思っている理想とは違うところにたどり着くということもあると思うし、かといって何でもかんでも疑っても自分の好きは深まっていかない。そのどっちにも偏らないバランス感のなかで、自分に厳しく甘く、両方持ってブレずにいくっていうのが、何においても大事だと思います。それが自然と自分らしさとなって、心が豊かな状態でいられるんじゃないかな、というのが僕の考えです。

今の小関さんの生き方、スタイルに行きつくことになるターニングポイントとなった出来事はありますか?
19歳から20歳で成人する1年間が、今の自分にとって基準になっています。できることが増え、世界観も広がっていくであろう未来にひたすらワクワクしていたけれど、20歳まであと半年に迫った頃に、急にそのワクワクが「このままで理想の大人になれるんだろうか」という焦りに変わりました。20歳になったら勝手に大人になると思っていたけれど、大人かどうかを決めるのは年齢じゃない。自分の積み重ねや経験値の方が大事だということに気付きました。そこから車の免許を取ったりアルバイトをしてみたり、ひとりで海外旅行に行ってみたり、いろいろ初めての新しいことを経験して、なんとか目に見える変化で成長している実感を自分に持たせた感じです。その反省から、その後は10年かけた役作りみたいな感覚で30歳に向かいました。
予想外の辛い出来事、苦しい出来事もたくさんあったけれど、その一つ一つのことや出合いにヒントがたくさんあったなと感じています。
30歳になった今、もっと先に目指している自分像はありますか?
再び40歳に向かう10年間が始まったばかり。好きをずっと追いつつ、挑戦もたくさんしてきたと胸を張って言える自分になっていたいです。20代とはまた少し違う、がむしゃらというよりは、明確に大事にしたいものを自覚しながら30代を過ごしていきたいです。
写真を撮ることは自分探し。創作するときの活発な思考に細胞が生き生きする


写真を撮るときのこだわりはどんなものですか?
やっぱり、好きかどうか、ビビッとくるかどうかというのがまずあります。僕は基本、被写体を普通の視界のなかで探すのではなく、ファインダーを覗いた感覚で探すことが多いです。あとは、この写真が面白いかどうか。例えば、無機質な物体を有機質に捉えたり、感情を感じたりするような写真にする試みなどもしています。そういった面白みを表現したいというのが二段階目のこだわりです。この数年で人を撮るようになったんですが、その人の中身を撮りたいので、撮る前にまずその人を知るところから始めます。何色が好きなのか、どういう声なのか、どういう性格なのか、どんなことが好きなのか。それが楽しいです。
また、僕は“俳優”として写真を撮っています。生粋のフォトグラファーとは違う、自分が役者をやっているからこそ見える視点、気になる視点を持って写真を撮りたいという意識です。とくに同業の役者を撮るのが面白いし、リクエストもしやすいです。
小関さんにとって、写真を撮ることとはどんな意味がありますか?
「自分探し」です。写真を始めたきっかけもそうです。それと、創作するときの活発な思考に細胞が生き生きとします。

今回Xiaomi 15T Proで撮影した写真は、どんなテーマで撮られたものですか?
自分の住んでいる地域だからこそ見えてくる、日本の面白さを捉えられたらと思っていました。Leicaのレンズの色味を借りて、ときにシステマチックにときにハートウォーミングに、今の自分らしい視点で東京を撮ってみました。
Xiaomiの最新機種15T Proは、スマートフォンにLeica製のレンズが付いた高品質なカメラが搭載されています。使ってみていかがでしたか?
「Leica製のレンズが付いていると聞いて、すごいことだ!とまず思いました。スマートフォンで撮りたいときとカメラで撮りたいときって、けっこう自分の中でシチュエーションが分かれるんですが、Xiaomi 15T Proは想像以上のスペックの高さで、カメラで撮りたいシーンでもばっちり使えました。Leicaで撮った写真だなとすぐにわかるような“らしさ”を持つLeicaは、いつか手を伸ばしたい憧れのブランドです。Xiaomi 15T ProではLeicaの持つ色合いやクオリティがどの程度再現されているんだろうと楽しみにしてたんですけど、予想をはるかに超えてきました!Leicaらしさがありつつ、フィルターの種類も多くて、できることの多さにも驚きました。何より5倍の望遠機能があるところがすごい!被写体に寄って撮るのが好きなのですが、本当に遠くのものにもピントがぴったり合うんです。望遠を使うときは、撮りたいものにピントを合わせ、奥のボケ感を強くして、より浮き立たせるように撮ることが多いんですが、その表現もしっかりできて、その精度の高さに驚きました。カメラで望遠レンズを使ったときの感覚が、スマートフォンで完結できるというのは、本当にすごいと感じます。カメラにスマートフォンがついてるような感覚です。パソコンなどに自動転送もできて、すぐに編集もできて便利でした。
悩むことから逃げずに受け入れれば、ピンチがチャンスに


かつてのご自身のように、今悩んだり葛藤している渦中にいる方々に、伝えたいことはありますか?
出合いはすべて奇跡の積み重なりだということです。何事も経験して、壁にぶつかったりもがいたりしているうちに、タイミングは人それぞれですが、いいめぐり合わせが来るもの。悩むことは本当に大切だと思います。反省しないと何も進まないし、精度も上がっていかない。悩むことを肯定してちゃんと受け入れれば、結果として自分にとっての正解が見つかるというのが、(人生の)方程式かなと思います。真面目な人ほど深く悩みやすい。悩むこともいいことだと捉えられるようになれは、チャンスはたくさん巡ってきます!

最後に、これから取り組みたいと思っていることはありますか?
僕がこの業界に入ったきっかけでもあるタップダンスやジャズダンスに、もう一度しっかりと向き合いたいと思っています。あとは、20歳から1年に1回モノヅクリをしようという試みをずっと続けていて、これまでに短編映画やドキュメンタリーやライブ、作品集「LIKES」、自分自身の10年の変化がわかる写真集などを作ってきたのですが、それも継続していきたいです。じつは、2年越しで構想していることもあったりします。これからどんな出合いがあるかわからないけれど、20歳のときより、その濃度はどんどん濃くなっていっている。モノをつくっている時間も、モノが出来上がって人の手に届く時間も、引き続き大切にしていきたいです。

Xiaomi 15T Pro スペシャルページ

「今こそが、わたしのスペシャル。」をテーマに、小関裕太さんを含む5名のクリエイターが"自分らしく生きるためのメッセージ"を発信。また、それぞれがXiaomi 15T Proで撮影した作品を楽しめます。
Leicaズミルックスレンズ搭載 Xiaomi 15T Pro

国内でも定番化したXiaomi Tシリーズ第5世代のXiaomi 15T Proは、ライカ共同開発のトリプルカメラシステムを搭載。ペリスコープ型の5倍(115mm)望遠レンズにも対応し、超広角から望遠までサポート。より印象的なポートレート、精細なズーム画像が楽しめます。6.83インチのディスプレイながら、78mmの薄さと210gの軽量を実現し、最も身近なライカと共同開発したカメラシステムを搭載したスマートフォンです。