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【ポートレート作品撮りの進め方】しふぉん×瑞季

ポートレートの作品撮りに興味はあるけれど、どうやって進めるのかわからない…なんて人のために、人気フォトグラファーのしふぉんさんとモデルの瑞季さんに、実際に作品撮りをしていただき、進行の仕方やその他みなさんが気になることを聞いてみました。ぜひ参考にしてください。

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しふぉん

フリーランスフォトグラファー 1997年生まれ、佐賀県出身、東京在住。2018年夏にカメラを始め、シティースケープやミニマルフォトをメインにさまざまなジャンルに挑戦している。
一貫して“ 誰が見ても気持ちのいい写真“ をテーマとして構図や色にこだわった写真を撮影する。Twitterのフォロワーは9万以上。

瑞季

大学生 2002年生まれ、長崎県出身。SNSの自撮り写真を見た地元のフォトグラファーに声をかけられモデルとしての活動を開始。イラストレーター古塔つみ氏の個展でメインビジュアルを務めたほか、アニメ『僕のヒーローアカデミア』公式Tシャツのモデルに抜擢される。

ポートレート作品撮りをやってみよう

「顔がきれいに写るように順光で撮影しました。また、歩道橋の手すり部分が右下から伸びるように配置して視線を誘導。モデルさんの衣装と後ろの建物が白系で歩道橋と空の水色がバランスよく入れ込めたと思います」。(しふぉん)

作品撮りの進め方

1.モデルを探し連絡を取る

SNSで気になる人や、自分の撮りたいイメージに合うモデルを探してDMやメールで連絡。
SNSなどで募集をかけることも。募集の場合、衣装の希望がある場合はその段階で記載。

2.撮影場所と日時を決める

自分の撮りたいイメージに合わせて、フォトグラファーが決める。モデルが来られる地域かどうかもきちんと確認すること。

3.衣装、ヘアメイクを決める

イメージを知らせて、モデルと相談しながら決定する。撮りたいイメージの写真などを送るとわかりやすい。私服、セルフメイクで行うのが基本だが、イメージに合う衣装がない場合は購入することも。

4.撮影

荷物は持てる量であればカメラマンが持ち、難しければ集合場所の近くのロッカーなどに預けることも。待ち合わせは目的地の最寄駅改札付近や、その周辺の何か目印になる建物の前などがわかりやすい。

5.撮影後

撮影した中からカメラマンがセレクトした100枚程度をモデルに渡し、確認をしてもらう。確認後、お互い自由にSNSにアップすることが多い。メンションは撮影時に確認の上、基本的にはお互いに付けるのがルール。

「公園の中にある木の下だったので、好きな映画『不思議の国のアリス』をイメージしていましたが、気づいたら等身大の自分をしふぉんさんが引き出してくれていて、休日の私のイメージになりました。スカートの丈が長く見えた方がかわいいかなと思い、そうなるような座り方を心がけました」。(瑞季)

フォトグラファーしふぉんさんへ質問

Q1.今回のイメージは?

「瑞季さんのSNSに投稿されている、過去に撮影された写真などを参考に、かわいらしさを引き出せる写真になればと思いイメージを決めました。今回は、瑞季さんと初めての撮影ということもあり、ゆっくり歩いて話したりして打ち解けながら撮影できればいいな、と思って“散歩”をテーマにしました」。

Q2.撮影時間はどのくらいでしたか?

「今回はゆるく散歩をしながらポートレートスナップを撮りたかったので、人の少ない路地裏が多くある場所をセレクトして、途中休憩を除き2時間半くらいゆっくりと撮影しました。通常、モデルさんの都合と相談しながら決めます。今回は1000枚近く撮りました」。

Q3.衣装やヘアメイクはどうやって決めましたか?

「今回のようにモデルありきで撮影イメージを考えていく場合は、一度手持ちの服を見せてもらい、その中から決めることが多いですが相談しながら購入することも。ヘアメイクも相談しながらですが、メイクに使ってほしい色、リップの色などは指定する場合もあります」。

Q4.作品撮りをしてみたい人へアドバイスをお願いします。

「撮りたいイメージがある場合には、イメージに合ったモデルになってくれる方をSNSなどで探してみるのがおすすめです。作品撮りなどをしたことがなくてイメージが湧かない場合には、Pinterestで“ポートレート+○○”などで検索をかけてみると国内外色々な作品を見ることができるのでおすすめです」。

「おしゃれなお店の前に立つとさわやかな風が吹いてきました。その感じが服装ともとてもマッチしていたので、この場所のこのときの雰囲気を身体で表現できるように、自然体で風に吹かれるイメージを心がけながら撮影に挑みました」。(瑞季)

「表情がよく見える順光で撮影しました。撮影時は3×2で撮影していたのですが、サイドまで入れると情報が多く感じたのでスクエアの構図に切り出しし、赤い看板とモデルに目が行きやすくなるようにしました」。(しふぉん) 
「自分なりに看板の“セーフ”という文字を表情で表現したのと、自分との身長差を表すために、学校で身長を測る測定器を手で表現しました」。(瑞季)

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GENIC VOL.59 【あの人の表現に近づく! ポートレート撮影Q&A】
Edit: izumi hashimoto

GENIC VOL.59

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