【写真を通して伝えたいこと #3】古性のち(フォトグラファー)

GENIC編集部

まだ見たことのない光景や奇跡の一瞬を探して、世界を駆け巡るフォトグラファーたちが、「旅先での1枚」を通して、伝えたい想いとは…?
“ことばと写真”を響き合わせる独自の世界観が話題のフォトグラファー、古性のちさんのアイデンティティに迫ります。

古性のち

古性のち 1989年生まれ、神奈川県出身のフォトグラファー、文筆家。美容師→カフェスタッフ→Webデザイナー→Webライター→世界一周→独立という多彩な経歴の持ち主。コラムやエッセイの執筆、写真セミナー、オンラインコミュニティ「.colony」の運営など幅広く活躍中。大好きなマサラチャイを「なるべくゴミが出ないプロダクト」として、現在開発中。

旅とは…❝人生に無くてもいいもの。だけれど、あったらもっと日々が愛しくなるもの。❞

─ 自分らしい旅の写真とは?

36.5度くらいの温度の写真。

決して派手じゃない旅で、狙いたい温度感は39度ではなくて36.5度の平熱よりもちょっと高いくらい。
猫が膝に乗っている、ちょっとぬくいような、優しい温度感の旅写真が、たぶん私らしいのかな、と思っています。

その街のカフェや路地裏、道端に咲いている花など、いわゆる観光地と呼ばれているものより、もっと素朴で、暮らしやその場所の息づかいを感じるものにシャッターを切ります。
旅が「特別なもの」ではなく、「人生に息づいているもの」なのだと伝えたいからなのかもしれません。自分ごとにしてほしいからなのか、手や足のパーツなど、写り込む人物は全身ではないことが多いです。
また、何度も調合して生み出した切なくなるような青色のブレンドは、今後も大切にしていきたいもののひとつです。

─写真をSNSで発信する際のこだわりは?

「ことばと写真」を響き合わせる。

「ことばと写真」がバラバラではなく、お互いに支え合って響き合うような投稿を心がけています。
どちらが欠けても、伝えたいことがちゃんと伝わらないと思っているので。ことばも、きちんとデザインしたい。
写真よりも、噛み心地のよい言葉に表現を整えるために時間を使うことが多いかもしれません。

─旅を切り取る際のこだわりは?

違う角度から旅を伝える。

すでにSNSなどに上がっている構図では撮らないこと、を意識しています。
誰かの真似をしてもつまらない。「こんな風に切り取ったらどうだろう?」と試行錯誤しながら、違う角度の旅を伝えることをいつも考えています。

─思わずシャッターを切りたくなる瞬間は?

ふっと心がゆるむ瞬間。

THE 絶景! よりも、手に落ちる木洩れ日だったり、無防備にお昼寝している猫だったり。ふんわり優しい空気を感じたとき、この時間ごと写真に残したい! と思ってシャッターを切ります。

あとは、ときめくデザインのドリンクに出会ったとき。わっと心にエネルギーがチャージされ、何枚も夢中で撮ってしまいます。

─旅先でのベストショットは?

ウズベキスタンでの真っ青な世界。

最初は前の日の昼間に行ったのですが、あまりの美しさに魅了されてしまい「絶対に明日、誰もいない時間に来たい!」と友人にわがままを言って、朝6時に到着。真っ青な世界を独り占めしながら撮った写真です。
スカートをふわりと広げたかったので、友人に何度も何度もくるくると回転してもらいました(笑)。

古性のち Instagram
古性のち Twitter

GENIC VOL.54 【Traveling with Camera】
Edit:Satoko Takeda

GENIC VOL.54

「My Identity with Camera.写真を通して伝えたいこと」を大特集。
国内外の表現者やクリエーターたちが、レンズを通して切り取りたい世界、写真という表現を使って伝えたいこと、にたっぷり迫りました。

Amazonへ

切ないくらいの青が好き!

Photo:hobopeeba

ブルーに染まる世界の美しき建造物たち

Photo:irinahp

ポルトガルのブルー代表!カルモ教会がステキ

前の記事