【ひとりで世界を歩いたら Vol.9】てのひらの中に思い出を。旅に連れていきたいアプリ紹介。

ぽんず(片渕ゆり)<連載コラム>

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4年勤めた会社を辞め
旅に出ることを選んだぽんずが送る
ひとり旅のおはなし

【ひとりで世界を歩いたら Vol.9】てのひらの中に思い出を。旅に連れていきたいアプリ紹介。

旅に出るときは、服装だけじゃなくて、スマホの中身もすこし着替える。通勤に不可欠なYahoo!乗換やSuicaのアプリをひっこめ、その代わりに、いつもは「旅」というフォルダにひとまとめにしているアプリをひとつずつホーム画面にもってくる。

英語が通じない国でも大活躍のGoogle翻訳や、Currencyという通貨換算アプリ。Googleマップは、Wi-Fiが入らないときでも使えるよう、旅先のオフラインマップをダウンロードしていく。街ごとにリストをつくり、気になる場所を保存していく。

スマホという日常の道具を、非日常仕様にしていくこの時間が、けっこう好きだ。

今回は、旅専用のアプリではないけれど旅に連れていくと楽しい、私のお気に入りアプリを紹介したい。

カード日記


1日1枚写真を載せていくだけで日記がつくれる、気軽さが魅力の日記アプリ。もちろん文字だけでもOKだし、たくさん書きたいときには長文も可能。

旅のあいだ、毎日1枚写真を載せていくだけでも、あとから見返せばきっと宝物になる。

最初は気合いを入れて一眼で撮った写真を載せていたけれど、どうしてもその日のうちにレタッチが間に合わないことも多くて、最近はスマホでぽちぽち撮った写真だけを載せている。肩の力が抜けていて、案外楽しい。

何気なく撮った看板とか、慌ててすませた適当なお昼ごはんとか、そんな写真でさえ、いつかきらきらした思い出になる。

それに、なんでもSNSに載せられる現代だからこそ、誰にも見せない写真や文章が必要だと私は思っている。見られることを意識してばかりいると、大事なことを見失ってしまう気がするから。

@picn2k

有料アプリなのだけれど、購入してよかったと思っている写真アプリ。韓国出身のフォトグラファー、Jongbeom Leeさんが監修している。

まず、とにかくフィルターがかわいい。「INDONESIA」や「OKINAWA」など街の名前を冠したフィルターたちは、どれも旅先の風景を撮るのにぴったりだ。どこか遠い記憶のような淡い色合いだったり、くすんだ色味のレトロな雰囲気だったり。

先述のカード日記に載せている写真は、ほとんどこのアプリで撮っている。foodieみたいに音が消せるのもうれしい。

各フィルターにはお手本の写真が載っているのだけれど、それらがすべてLeeさんが実際に世界各地へ行って撮った写真なので、見ているだけでもわくわくする。なんと、どこで撮影したのかもマップで見られるため、まったく同じ場所へ行ってみることも可能だ。

「この街はかわいいイメージだから、彩度を上げてカラフルにしてるのかな」とか、「この街は赤が似合う街だから、赤が目立つように色づくりをしているんだろうな」とか、レタッチの参考にもなる。

唯一欠点をあげるとすれば、翻訳が追いついてなくて、アプリ内の日本語が不思議なことになっているところ。アプリを使う分には問題ないけれど、せっかくなら、かわいい写真に添えられた写真家の言葉までちゃんと読みたい。今後に期待。


今回紹介した2つのアプリは、どんな一日にも、ちゃんと光る瞬間があることを思い出させてくれる。ちょっとでも心が動いたその瞬間を、忘れずにいさせてくれる。

大事な旅の時間は二度と戻ってこないから、私はてのひらの中に思い出を閉じ込めるんだ。


・・・

最後に、お知らせがあります。

いつもこの連載を読んでくださっているみなさま、ほんとうにありがとうございます。

この連載は「旅」についてのコラムとしてお送りしてきました。しかし、誰もが経験したことのない出来事が世界をおおっている今、残念ながら、自由に旅が楽しめる状況ではなくなっています。そのため、来週からの更新はすこしお休みします。

今の状況でも楽しんでいただける内容をお届けできるよう、新しい内容を考えているところろです。再開時にはまたお知らせいたします。そのときにはまた読んでいただけると嬉しいです。

【ひとりで世界を歩いたら】バックナンバー

Vol.8 旅先での、大事な写真データを守るために
Vol.7 はじめてひとりで海を渡ったときのこと

ぽんず(片渕ゆり)

1991年生まれ。大学卒業後、コピーライターとして働いたのち、どうしても長い旅がしたいという思いから退職。2019年9月から旅暮らしをはじめ、TwitterやnoteなどのSNSで旅にまつわる文章や写真を発信している。

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