横木安良夫
フォトグラファー 1949年、千葉県市川市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。アシスタントを経て1975年フリーランスの写真家として独立。広告、エディトリアル、ファッションなど様々な撮影を担う傍ら、自身の日常も勢力的に撮影。
2015年、ストリートフォトを撮影し、Amazon Kindle版の電子書籍写真集を制作するワークショップ「CRP CROSSROAD PROJECT」を開始。現在150人以上が参加、300点以上の写真集が出版されている。
「BLOCKFOTO 〜アレ、ブレ、ボケ、ブロック〜」ステートメント
写真は誕生したときから技術者は高解像度を望み、写真を芸術だと考える者たちにとってはその事が鼻についていた。言い換えれば多くの写真家は「如何に写っていないか」を大切にした。大型カメラで撮るより映画のフィルムを使った小型カメラの粒子を偏愛した。便器がアートになった現代芸術は写真の即物的な精密さえも芸術と考えた。写真家はますます格闘する。アレ、ブレ、ボケは芸術写真の復権のパラドックスだ。デジタル時代になり再び技術者は高解像度を目指している。そして最新のカメラを手にして、再び「写らない」ことに惹かれてゆく。
横木安良夫からのメッセージ
Block Fotoの実験は、写真は何かということです。
写真と絵画の変換点はどこにあるか?銀塩写真を模倣して誕生したデジタル写真は、その進化の過程で、記号が写真になる変換点があったはずです。
かつてわかい頃、著名な画家と旅をしたことがあります。彼は夜食事の時に、その日の見たことを、細部にわたって話しました。画家はなんと細かい観察をしているのだろうか?
写真家を擁護すると、細部を見る必要がないからです。なぜなら細部はカメラが記録します。それより写真家はその被写体のアウラを見ている。
BLOCK FOTOは、できそこないの写真ではありません。ブロックのグラデーションの美しさ。かつてのTRI-X(フィルム)の荒れた粒子の美しさと同じようなものと考えています。
そしてそこには、記号が写真になった瞬間のアウラが存在します。
絵とは違い、現実とつながっている、写真のアレ、ブレ、ボケと共通のアウラなのです。
横木安良夫
横木安良夫 写真展「BLOCKFOTO 〜アレ、ブレ、ボケ、ブロック〜」情報
開催日時
2023年11月28日(火)~12月3日(日)12:00~19:00
※土日は17:00まで
入場料
無料
会場
Jam Photo Gallery
〒153-0063 東京都目黒区目黒2-8-7 鈴木ビル 2階B号室
行き方・アクセス
<電車>JR山手線「 目黒駅」から徒歩で約5分
横木安良夫 & 大和田良 ギャラリートーク
AI写真が生まれて、写真はこれまでの現実世界を記録するだけではなく、ネット上の映像や仮想世界、メタバースへの引用までが写真と呼ばれるようになる。その相違の線引きはどんどん曖昧になってゆくだろう。そんな時代、超アナログな、いやアナクロともいうべき、BLOCKFOTOの妄想的な提案や、そして未だ未知のNFTアートの可能性などを、気鋭の写真家大和田良氏と語ってみようと思う。
横木安良夫
開催日時
2023年12月2日(土)17:00~18:30
参加費
1,000円(税込)
定員
25名(要予約)
- 【お問い合わせ先】
- Jam Photo Gallery
- www.jamphotogallery.com