市川渚「現場の様子を大きなミラーに映して」
「モデルの仕事で行ったミラノのロケ先のカフェにて。ヨーロッパらしいインテリアの素敵さと、キビキビと働く撮影スタッフとの対比がユニークだなと思い、シャッターを切りました。大きなミラーと左右対称のインテリア、中央に走る天井の梁の効果で、ちょっと不思議な印象の写真に」。
市川渚(クリエイティブ・コンサルタント)
1984年生まれ、千葉県出身。ファッションデザインを学んだのち、海外ラグジュアリーブランドのPRなどを経て、2013年に独立。国内外の企業、ブランドのプロモーション企画/ディレクションに関わる。フォトグラファー、動画クリエイター、コラムニスト、モデルとしての一面も合わせ持つマルチクリエイター。
葵「友達と一緒に写った愛おしさ溢れる一枚」
「高校時代の文化祭の朝、友達と髪をセットしあっている時にフィルムカメラで撮影したもの。私は普段写真に写ることは滅多にないのですが、初めて鏡越しに友達と撮り、自分も写っている写真の特別感や、それがいっそう愛おしく感じることを知りました。宝物の一枚です」。
葵(写真家)
2001年生まれ、埼玉県出身。高校一年生の冬にフィルムカメラで学校生活を撮り始めSNSで発信。プールで撮影した青の写真が話題となり、2021年3月、高校生活の集大成となる個展『未完成な青』を開催。9月中旬に京都・同時代ギャラリーにて、個展を開催予定。
はましゃか「自撮りは自分と向き合うツール」
「ライフワークとしておばあちゃんになっても続けたい自撮り。自室は一日たりとも同じ状態の日がないので、自分を定点観測するのに最適。悩んでいる時の写真には当時気づかなかった葛藤が写っていることも。モノクロとフラッシュを並べることで、不思議な感覚を持ってもらえたら嬉しいです」。
はましゃか(フリーランサー)
1994年生まれ、北海道出身。多摩美術大学在籍中に『ar web』で連載を開始し多くのメディアで話題に。文章・イラスト・写真・映像などさまざまな分野で活躍中。2021春のPARCO池袋ファッションアンバサダーも務める。
GENIC VOL.59 【表現者たちのミラーセルフポートレート。Photo by Me「鏡の中の私」】
GENIC VOL.59
特集は「だから、人を撮る」。
最も身近にして最も難しい、変化する被写体「人」。撮り手と被写体の化学反応が、思ってもないシーンを生み出し、二度と撮れないそのときだけの一枚になる。かけがえのない一瞬を切り取るからこそ、“人"を撮った写真には、たくさんの想いが詰まっています。泣けて、笑えて、共感できる、たくさんの物語に出会ってください。普段、人を撮らない人も必ず人を撮りたくなる、人を撮る魅力に気づく、そんな特集を32ページ増でお届けします。