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プロフィール
服部恭平
写真家 1991年生まれ、大阪府出身。ファッションモデルとして活動する傍ら、2018年に写真を始める。主な個展に、2020年「2019-2020」(BOOKMARC)、2024年「バコン」(haku kyoto / 229)、2024年「Through the lens of Kyohei Hattori」(agnès b. Shibuya& KyotoBAL)など。
愛用カメラ:PENTAX 67II
愛用レンズ:SMC PENTAX67 90mmF2.8
幸せのピース
好きなことに目を向けている生活って、幸せだと思う
「家に来てくれた友達、部屋、愛車からの眺め...。すべて普段の生活の中で撮った、僕の東京。遠いところへ赴いた時も、結局、今住んでいる東京の目線でいろいろなことに気がついたりします。東京に住んでいるから、写真も勝手に東京っぽくなっていく気がします。僕が何もしなくても。写真が生きている感じがして、素敵ですよね。そして、僕が写真を好きなのは、周りの友達のおかげ。友達が写真を褒めてくれるのは、純粋に嬉しい。写真を撮らせてくれたり、ずっと写真の話ができたり...。僕は一人だとあまり行動できないタイプなので、彼らがいなければこんなに写真を好きになっていないと思う。感謝」。
「何かを見つけた時にシャッターを切るのですが、いざ写真になると思ってもみなかったものになっていることがあります。そういう写真って、すごくいいなって思う。自分を超えていった感じ。そんな一枚を撮れた時は、すごく嬉しい。また、人から写真を誉めていただけると、その写真を撮ってよかったなと思う。写真を撮るか撮らないかって、かなり紙一重なので」。
写真を撮る過程で自分の考えを持ち、自分をより知ることができる
「ファッションモデルをしていた流れで、自分でも撮ってみようと思ったのが写真への興味のきっかけ。まずは友達を撮ってみたら、その時間がとても楽しかった。今振り返ると、人との距離がより近くに感じられて嬉しかったのだと思います。そして、自分のことをより知ることができるという理由で、さらに写真を好きになっています。写真は楽しくて生活をどんどん豊かにしてくれるという点は、写真を始めた頃からずっと変わりません。この想いをいろいろな人と共有できると、さらに意味が生まれるということに気がつきました。そのためには、自分でも考えることが大切。写真を撮る過程でいろいろなものと向き合い、受け入れ、自分なりの考えを持つようになり、自分という人間がどんどんわかるようになってくる感覚があります」。
写真に対するマイルール。
①写真が全てにならないようにする。(写真以外にも素晴らしいことがたくさんあるから)
②写真を撮ることで、誰かを傷つけないようにする。(誰も傷つけたくないし、幸せになってほしい。特に手が届く範囲の人たちには)
③毎日、写真を撮る。(気持ち的にも時間的にも、毎日写真を撮るような生活を送りたい)」。
写真というものを見つけてから、どんどん幸せになれている
「僕にとって、幸せに毎日生活するための必要なピースの一つが“写真”です。朝ゆっくりコーヒーを飲みながら、本を読む時間があるみたいな感じ。写真というものを見つけてから、どんどん幸せになれている気がして撮り続けています。僕がシャッターを切りたくなるのは、“写真を撮れる雰囲気”のようなふんわりとした気配を感じた時。移動したりまばたきをすると消えてしまったりするので、そんな時は『撮らねば!』と思ってシャッターを切ります。太陽が雲で見え隠れする時に、光がゆっくり変化していく感覚に近いかもしれません。なんでも撮りたいと思っていますが、やっぱり、好きなものを撮るのが好き。自分のことを全部知っているわけではないので、自分が興味を持てるものを探しています。好きなものに目を向けている生活って、幸せですよね」。
GENIC vol.75 【PHOTOGRAPHY IS LIFE. 私が写真を好きな理由】
Edit:Satoko Takeda
GENIC vol.75
2025年7月号のテーマは「I love photography ただ、写真が好きで」。
写真は移ろいゆく季節に目を向けることを教えてくれた。
写真は心の奥にしまい込んでいた自分の感情に気づかせてくれた。
写真は自分らしく生きていいよと励ましてくれた。
写真はかけがえのない仲間と巡り会わせてくれた。
写真は素晴らしい世界の見方を示してくれた。
写真から、たくさんのものをもらってきた。
だから、好きな理由はひとつじゃない。