menu

仮囲いを生かした、光と影のストリートを撮る masa | 連載 これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること

写真を愛する15名のクリエイターたちが、今もっとも夢中になっている表現を紹介。「あなたにとっての"最旬好き"表現は?」という質問に答えていただきました。個性あふれる撮影手法や、日常の一環を独自の視点で切り取るアプローチを通して、新たな写真の魅力を発見できるはず。あなたの写真に新しいインスピレーションをもたらすヒントが、ここに詰まっているかもしれません。全15回の連載、第2回は街中で見つけた光と影をドラマチックに切り取る、会社員のmasaさんです。

  • 作成日:
目次

プロフィール

masa

会社員 京都府出身。15歳のとき父親からカメラをもらったことがきっかけで写真を始め、現在は京都を中心に活動。ストリートは約4年撮り続けている。ZINE “&umbrella”をweb shopで販売中。
愛用カメラ:RICOH GR III Diary Edition、RICOH GR IIIx Urban Edition

仮囲いを生かした、光と影のストリートを撮る

「街路樹が綺麗な影を落とす銀座の並木通り。店舗のオープンや改装が頻繁にある銀座は、そのたびに仮囲いが登場します。仮囲いに、日傘に影を。その時しか撮れないストリートを」。

脇役にもならない存在に、輝く瞬間を見つけられることが嬉しい

工事現場の周辺に設けてある白い囲い=“仮囲い”が気になって撮っているというmasaさん。「東京・浜松町の高架下で偶然目にした仮囲いが、この撮影を始めるきっかけでした。綺麗な水色の矢印が描かれ、白とのコントラストが目を引いたのを覚えています。自転車の影を加えて写真を撮りましたが、その時は特に深く考えず、ただ美しい瞬間を残したいだけでした。それからしばらくして、その場所を訪れたとき、仮囲いはすでに撤去されていました。『儚いものだ』と心の中でつぶやいたのを覚えています。その頃から仮囲いに惹かれるようになりました。白く美しい仮囲いを引き立てる街路樹の影、隙間から差し込む光、人々のシルエット、そこに流れる静かな時間の移ろい。日頃、景観を乱す存在と見なされるものが、光と影によって脇役として輝く瞬間があります。その美しさを捉えたいのです。仮囲いは、やがて撤去され、絶対に主役になることのない存在。本来、脇役にもならないような存在の中に、輝く瞬間を見つけられることが嬉しいんです。これからも普段誰も気に留めないものに目を向け、自分なりの表現で撮影を続けていきたいです」。

GENIC vol.75 【これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること】
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.75

2025年7月号のテーマは「I love photography ただ、写真が好きで」。

写真は移ろいゆく季節に目を向けることを教えてくれた。
写真は心の奥にしまい込んでいた自分の感情に気づかせてくれた。
写真は自分らしく生きていいよと励ましてくれた。
写真はかけがえのない仲間と巡り会わせてくれた。
写真は素晴らしい世界の見方を示してくれた。

写真から、たくさんのものをもらってきた。
だから、好きな理由はひとつじゃない。

GENIC SHOP

おすすめ記事

真正面から娘と向き合うモノクロ表現 ENA. | 連載 これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること

私のこれまでのアルバム 土居夏実 | 連載 スキをシェアして。SNSから始まる私の履歴書

次の記事