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新しい魅力が見つかる冬の島根 :Part1 神々のふるさと「出雲」を観光しながらフォトウォーク

神々のふるさととして知られ、歴史あるスポットが多い島根県。縁結びの神様を祀る「出雲大社」や世界遺産「石見銀山」が観光スポットとして有名ですが、実は他にも見どころがいっぱい。特に冬は寒い時季ならではのイベントや景色が見られる絶好のタイミングということで、プロトラベラーのERIKOとChihiroが、神話とゆかりの深い出雲エリアと昔ながらの風景をのんびり満喫できる江津エリアを旅してきました。ひんやり澄み切った空気の中、どこか神秘的なムードが増す冬の島根で、楽しい、美味しい、撮りたい!に出会える2つのエリアを2回にわたってお届け。おすすめのグルメ、ホテル、観光スポット、お土産など見逃せない情報が満載です。

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ノスタルジックな風景を撮り尽くしたい「出雲」エリア

東京から出雲空港まで飛行機で約80分。縁結びの地として知られる出雲市は、有名な出雲大社をはじめ、見どころが尽きない島根県きっての観光地です。出雲空港から車で約15分の木綿街道は、風情たっぷりな街並みを今に残す貴重な場所。思わず撮りたくなるスポットにたくさん出会えます。木綿街道の最寄りの雲州平田駅から出雲大社前駅までは一畑電鉄で約35分と近いので、出雲大社を訪れる際には、木綿街道や大社周辺を街歩きしながら、思いきり撮欲を満たして!

風情ある古い街並みが今にとけこむ「木綿街道」

島根県東部の宍道湖(しんじこ)と日本海に挟まれた、自然豊かで昔は木綿の栽培が盛んだった出雲市平田町。船が主な交通手段だったので、川沿いに家が建ち並んでおり、その姿がとても印象的です。
荷物を運ぶためにも運河が利用され、明治時代には紡績工場ができ、商人町として賑わいました。活気あふれる街道は、綿花の流通の道として使われていたことから「木綿街道」と呼ばれるようになったそう。

通りには江戸時代から続く老舗の酒蔵やしょうゆ蔵、旧家の建物などがずらり。当時の繁栄ぶりを今に伝える「切妻妻入塗家造り」の町屋や白壁の土蔵など、下町情緒あふれるしっとり落ち着いた雰囲気です。人気のイタリアレストランなどもあり、ショッピングや食べ歩きを満喫できます。

道端で見かける綿花(コットンフラワー)も木綿街道の名前の由来を感じさせる隠れフォトスポット。記念に撮っておきたい、ほっこりとしたかわいさです。のんびり散策しながら、風情のある街並みや歴史深い建物と一緒に撮影すると、タイムスリップしたかのような写真に。

お土産にもぴったり!昔ながらの味のある店構えが絵になる「持田醤油店」

「#木綿街道」とInstagramで検索すると、珍しい醤油ソフトクリームやレトロな店構えの画像がたくさん出てくる人気の持田醤油店。メインの通りにあって、ソフトクリームの置き物や味のある看板など、外観の雰囲気もよく、思わず入ってみたくなるお店です。中に入る前にまず、趣のある素敵な外観を絶対に撮って!おばあちゃんのお家に来たような、どこか懐かしい写真が撮れます。

店主のご家族が温かく迎えてくれた居心地のいい店内には、食事ができる小さなテーブルが1つあり、こだわりの自家製醤油がいっぱい!お醤油を作っている蔵を見学することもできます。

さしみ醤油や生醤油など、豊富なバリエーションのなかでも、特に人気なのは300円の小ボトル。お土産にもぴったりなサイズです。

焼きおにぎりも気になりながら、お茶付きで1本220円のみたらし団子を注文。お団子は大ぶりですが、醤油の香ばしい香りと甘さ控えめな優しい味付けにペロリ。こだわりのお醤油ひとつずつを丁寧に説明してくれるおばあちゃんの話を聞きながらいただくお団子は、温かいお茶と相性ぴったりでとても美味しい!お団子とお茶だけで写真を撮っても絵になるし、寒い冬の街歩きのおやつとしてもおすすめです。

ランチには出雲グルメ!酒蔵をリノベーションした手打ちうどん店「文吉たまき」

広い敷地に建つ古い酒蔵をリノベーションした手打ちうどん店「文吉たまき」では、江戸時代から伝わる文吉うどんをいただけます。外観はほぼ酒蔵時代のまま。土壁の柔らかいオレンジとレトロな扉のグリーンがとても印象的でかわいいので、お店の前でたくさん写真を撮りたくなってしまいます。

天井が高く、広々とした店内はおしゃれで、和モダンな空間。リノベーションの際は地元産にこだわって、石州瓦や山陰地方の木材や石材を使用したそう。江津の瓦集落をイメージしたというキッチンは、うどんを作る工程を見ることもできます。

自然光が入り気持ちのよい、キッチン近くの窓際席がおすすめ。うどんをより美味しそうに撮れます。創作系で一番人気という「海の幸クリーム文吉」とうどん本来の味をシンプルに楽しめそうな「文吉うどん(かけ)Aセット(和膳)」をオーダー。手打ちの平麺はすごく甘みがあり、のどごしもよく、卵黄を使用しているためパスタのような感じもあって、和にも洋にも合います。

おすすめホテル!造り酒屋が宿に生まれ変わった「NIPPONIA出雲平田 木綿街道」

2019年12月にオープンした「NIPPONIA出雲平田 木綿街道」は約270年の歴史ある造り酒屋だった旧石橋酒造を改修。伝統的な建築様式「切妻妻入塗屋造り」を残す建物の趣はそのままに、木綿街道の歴史や食文化を体感できる“懐かしくて、新しい”宿です。洗練された和のムード漂う暖簾のかかったエントランスは、象徴的なフォトスポット。前を歩いたり、暖簾をくぐったりしながら、家屋全体を写真におさめて。人ありでも、人なしでも雰囲気のある写真が撮れます。

ワクワクしながら暖簾をくぐると、中に入った瞬間、新しい木のいい香りが。酒蔵ならではのよさを活かしてリノベーションされた館内は、地松を使用した梁や柱が印象的で、ずっしりと重厚感があります。一番に目に飛び込んでくるのは、酒樽を再利用して作られた大きなテーブル。キッチンと食堂をはさむ土間にあるので、味わい深いテーブルを囲んで団らんしているところを撮影すると、空間の温かさが伝わる1枚に。パブリックスペースなので撮影時は周りへの配慮も忘れずに!

6つある客室は、各部屋違った雰囲気がおもしろく、どれも魅力的。それぞれ酒造りにまつわる名前がつけられています。「杜氏(とうじ)」と名付けられた部屋は江戸時代の豪商のお屋敷を思わせる、一番広いお部屋。風情ある美しい庭園を、縁側からだけでなく、石でできたお風呂にゆっくり浸かりながら眺めることができるのも、旅の情感あふれる嬉しいポイント。広めのお部屋2つのほかにシアタールームもあって、贅沢な時間が過ごせます。

「麹屋(こうじや)」は、異国情緒たっぷりの洋室。寝室からは一本松のある中庭も見えます。アンティーク家具やランプなど、置いているものひとつひとつにこだわりがあって、お話を聞くのも楽しい!どれも日本では希少なものだそうで、おしゃれ好きな人にはもってこいの空間。こんなお部屋でゆっくり過ごしながら、アンティーク家具を入れて写真を撮るのも素敵です。

天井の高い開放的な洋室「道具廻(どうぐまわし)」は、最もおすすめしたい部屋。アンティークの家具がシックでかっこよく、ロフトや薪ストーブがある非日常な空間です。梁に書かれた文字を見つけて、酒米の貯蔵庫の名残を感じられるのも楽しい!2階のロフトから部屋の全景を眺める画角は、この部屋ならではのショットでお気に入り。

参拝だけじゃもったいない!出雲大社周辺を街めぐり

縁結びの最強スポットとして知られ、神々のふるさと「出雲」を象徴する「出雲大社」。境内には厳かな雰囲気が漂い、冬の冷たく凜とした空気のなかで神々しさが増すよう。いたるところに古代神話の時代から続く、歴史の重みを感じます。日本最大級といわれる神楽殿の大しめ縄を写真におさめ、参拝したあとには、見どころいっぱいの周辺の街歩きが欠かせません。

出雲大社の周辺は、門前町の神門通りをはじめ、魅力にあふれたスポットがいっぱい。整備された参道は、お土産ショップや食べ歩きフードなどが充実していて、センスのいいきれいなお店も多く、カメラ片手に歩くだけでも楽しめます。有名な出雲そばのお店もたくさんあるので、食べて、撮って、満喫して!

古民家でこだわりのチョコを堪能できる「沖野上ブルーカカオ」

神門通りから小道を少し入った場所にある、約160年前の建物をリノベーションした古民家カフェ兼チョコレート専門店「沖野上ブルーカカオ」。ガーナ、コスタリカ、ハイチなど6ヵ国からカカオ豆を輸入し、焙煎・粉砕・研磨などすべて手作業で作られている、いわば“スペシャリティチョコ”のお店です。店内はシンプルでかわいく、チョコレートの種類も豊富で、カフェのドリンクメニューも充実。前面がガラス張りで、豆からチョコになる工程や完成したチョコの包装工程などが見学できるようになっています。

メインの板チョコレートは全11種類。一番人気というカカオ70%のビターな「トーゴ」と、酸味が少なくバニラなどの香りを感じる「ハイチ」を選びました。その場で食べるのはもちろん、個包装なのでお土産にもぴったり。「チョコレートコーヒー」はカカオとコーヒーがなじんで飲みやすいので、甘いものが苦手な人にもおすすめです。

ギネス認定!巨大つるし雛が圧巻の「ねがい雛ミュージアム」

出雲大社の正門「勢溜(せいだまり)」近くにある、「ねがい雛ミュージアムIZUMONO-en」。2019年11月にねがい雛の数で世界ギネス記録に認定された巨大つるし雛をはじめ、ねがい雛の制作体験や着物レンタルなど、お楽しみがいっぱい。島根県産の有機野菜を使用し、美肌にこだわったメニューが人気のオーガニックカフェも併設されています。

たくさんのうさぎの人形が連なった巨大つるし雛は、圧倒的な存在感で迫力満点!つるし雛の中に入って、下から上を見上げるように撮るとダイナミックな写真になります。ひと工夫して、手など身体の一部を入れてみたり、スマホで撮っている様子をカメラで撮ったフォトインフォトを試してみたりするのもおすすめ。ここは室内で色鮮やかな写真が撮れるので、雨の日にもぴったりです。

レトロな和風駅舎に大正ロマンを感じる「旧大社駅」

大社周辺で絵になるスポットといえば、明治時代に開業し、大正時代に改築されたレトロで美しい「旧大社駅」の駅舎。ノスタルジックで、格調ある純日本風の木造平屋建てで、タイムスリップしたかのように大正ロマンに浸れる建物です。和風駅舎の最高傑作と言われ、国の重要文化財にも指定されています。

外観は和のイメージですが、駅舎内は洋風造りで素敵!高く設計された天井には、大正風の灯篭型シャンデリアが、玄関を含め、全部で30個も備えられているそう。クラシカルな空間はまるで映画のワンシーンのようで、“撮りたい”が止まらなくなるはず!天井の高さやシャンデリアの魅力が伝わるように、広い画角で撮るのがおすすめです。

とびきりの渋さに圧倒される建物はもちろん、駅構内、ホーム、線路からの景色…どこで撮影してもかっこいい写真が撮れる旧大社駅は、絶対に行ってほしい推しスポット。当時のままきれいに残されている切符売り場やホームの看板は特に、レトロでかわいい!白い服を着ていくと、背景に映えると思います。

神話の時代に思いを馳せながら楽しめる出雲エリア

ヤマタノオロチ伝説をはじめ、数々の神話の舞台でもある出雲は歴史ある地ならではの魅力がいっぱい。出雲大社以外にも、もっと知りたい、もっと撮りたいと興味を惹かれるスポットがたくさんあって、周辺の参道を楽しんだり、木綿街道までドライブして散策したり、いろいろな過ごし方ができるエリアです。知れば知るほど奥深く、もっと楽しめる神々の国・島根県。昔ながらの日本のよさを風情たっぷりに味わえる島根に、旅行に出かけてみてください。

しまね観光ナビ
出雲観光ガイド

ERIKO

プロトラベラー/旅先の魅力を最大限に伝える写真を撮るため、多数の撮影機材を使い分ける。ファッションも現地に合わせてコーディネイトするカメラ女子。

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Chihiro

プロトラベラー/街並みを散策しながらカワイイモノ・ヒト、文化に触れる旅行スタイルが好き。コーヒーとチルライフを愛する博多っ子。

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楽しい、美味しい、撮りたい!に出会える島根県へ

新しい魅力が見つかる冬の島根 : Part2 昔ながらの景色と豊かな自然が魅力の「江津」でのんびりフォトトリップ

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