昔ながらの景色と豊かな自然が絵になる「江津」エリア
世界遺産石見銀山や山陰の小京都 津和野などで有名な島根県西部・石見地方に位置する江津市。あまり馴染みのない地名かもしれませんが、山陰地方でもっとも人口が少なく、島根県内でもっとも面積が狭い市で、電車の乗り継ぎの関係上「東京から一番遠いまち」と言われると、なんだかちょっと気になりませんか?江津は“ごうつ”と読み、のんびりとした海沿いの暮らしぶりや昔ながらの景色が楽しめる場所。ゆったりとした時が流れ、地元の人たちも温かく、心休まるスポットにたくさん出会えます。ドローン撮影にぴったりのスポットも多く、撮欲も掻き立てられるはず。出雲エリアを十分に満喫したら、いざ江津エリアへ移動です!
出雲~江津の立ち寄りスポット「仁摩サンドミュージアム」
出雲から江津までの移動途中に立ち寄りたいのが「仁摩サンドミュージアム」。仁摩町にある「泣き砂の浜(琴ヶ浜)」は砂の上を歩くとキュッと鳴る「鳴り砂」が有名で、その鳴り砂をモチーフにした“砂”・“時”・“環境”をテーマにした博物館です。芝生が広がる、のんびりとした景色の中には大小6つの総ガラス張りのピラミッドが並び、一番大きなピラミッドには世界最大の砂時計「砂暦(すなごよみ)」が設置されていて、フォトスポットしても大人気。映画化やドラマ化されて話題になった少女マンガ『砂時計』(芦原妃名子作)の舞台になったことでも知られています。
総ガラス張りのピラミッド型建物がフォトジェニック
モダンな総ガラス張りのピラミッドは、高さがあり、迫力満点。旧仁摩町出身の世界的な建築家、高松伸氏が設計したもので、エジプトのピラミッドから出てきた砂が「琴ヶ浜」と同じく「鳴き砂」だったことをヒントに、ピラミッド型にデザインされたそうです。遠めで芝生を入れたり、ぐっと近づいたり、寄り引きによって雰囲気が変わるので、建物を一周しながら、お気に入りの構図を見つけて!青空をバックにすると、より素敵な写真になります。
迫力満点!世界最大級の砂時計「砂暦(すなごよみ)」
「琴ヶ浜」の観光保護を願って、ふるさと創生事業の一環として誕生した「砂暦」。3年の月日をかけて作られたもので、なんと費用は約1億円!高さ5.2m、直径1mのガラス容器に入った容量1トンもの砂を、コンピューター制御によって1年かけて落とす世界最大の「一年計砂時計」です。ホール中央、地上8mの空間に据え付けられていて、ガラス越しに降り注ぐ光がきれいなので、高い天井を見上げるように撮るのがおすすめです。
見て・ふれて「砂」を楽しめる体験コンテンツもいっぱい
展示物にはたくさんの種類の砂時計や世界の砂の標本などがあり、見応えがあります。砂を敷きつめた盤を指でなぞって遊ぶサンドアート体験や砂絵作りができるスペース、ガラス工芸の体験ブースもあって、子供連れの家族も楽しめそう。
ドローンで切り取る江津の2つの絶景とほっこりする街歩き
雄大で美しい中国地方一の大河「江の川」が流れる江津市は、ノスタルジーを誘う「江津本町甍(いらか)街道」や西日本最大級の水族館「しまね海洋館アクアス」、白い砂浜が広がる海水浴場「浅利海水浴場」、桜江町に位置する「温泉リゾート風の国」など、いろいろな楽しみ方ができるエリア。美しい自然や昔ながらの景色を楽しめるスポットが多く、シャッターチャンスの連続です。夏は海水浴で賑わう砂浜も、冬は絶好のドローンスポットに!
海風を感じて!波子駅展望台から眺める赤瓦集落
石見海浜公園の波子海岸に面した人口約800人という小さな町で、焼き物が盛んな“商売の町”だった波子(はし)町は、昔ながらの赤瓦の街並みで知られ、海水浴場や温泉もある自然に恵まれた土地。2017年にJR波子駅の裏にできた古城山展望台からは、白砂の長い海岸とどこか懐かしさの漂う景観を一望できます。
民家の脇を通ったり、坂を登ったり、ちょっと冒険気分で辿り着く展望台は、まるで秘密基地!石見名産石州瓦が使用された、赤茶色の屋根が並ぶ集落の先に日本海が広がる絶景は、俯瞰すると美しい眺めです。展望台の真下に線路があるので、ドローンを飛ばすときは十分、気をつけて。駅前にある駐車場からなら、線路を跨がずに海の方へ飛ばすことができます。海と街並みが一緒に写るように、遠目の景色を狙うのがおすすめ。
風力発電機と白波が立つ海が絵になる「浅利海水浴場」
砂浜に風力発電機が立ち並ぶ光景がフォトジェニックな「浅利海水浴場」。あいにくの曇り空ながら、風力発電機はもちろん、迫力あふれる岩場や白い砂浜など、魅力的なポイントがたくさん撮れました。強めの風で海に白波が立っている様子も印象的です。小高い丘から撮ると海水浴場全体を見渡せて、ダイナミックな写真に。
水色がかわいい!レトロな郵便局を写真におさめたい「天領江津本町甍街道」
古くから「江の川」の舟運と日本海の海運の要所として栄えた江津本町(ごうつほんまち)。江戸幕府の直轄地=天領として賑わっていた町で、川岸から街中へ向かう通りには石州瓦の大きく立派な蔵屋敷がずらり。今も古きよき日本の面影を残す場所として、地元の人たちが「天領江津本町甍(いらか)街道」と名付けたのだそう。水路がある街並みが特徴的なので、川沿いを歩いてる様子を撮ると雰囲気のある写真が撮れます。
「天領江津本町甍(いらか)街道」を訪れたら絶対に撮るべきフォトスポットは、国の有形文化財に指定されている「旧江津郵便局」。郵便制度が始まって間もない明治時代前半の貴重な局舎で、職人さんが神戸の異人館を参考にして建てられたそうです。爽やかな水色の柱が特徴のハイカラな建物は洋風デザインが多く取り入れられていて、和の建物が続く通りの中でひときわ目立っています。
喫茶店風カフェ「K Stand Talking」でほっとひと息
Instagramで江津のカフェを検索して、店内の雰囲気のよさと美味しそうなスイーツメニューに惹かれた「K Stand Talking」。外観はレトロな雰囲気漂う昔ながらの喫茶店ですが、中に入るときれいにリノベーションされたおしゃれな空間が、どこか懐かしくもあり新しい、ほっとできるお店です。こだわりのコーヒーはもちろん、手作りスイーツが人気で、ホットサンドもおすすめ!
ホットサンドは4種類のうち、「4種のチーズソースとソーセージのサンドイッチ」を注文。デザートに選んだ「クラシックプリン」はトレンドの“固め”プリンで、カラメル苦めな大人の味。
Instagramで画像を見たときから必ず食べようと決めていた、念願の「あんバタースコーン」は意外にもさっぱりとしていて、とても美味!見た目もかわいいので、中身がわかりやすく、より魅力的に見えるように横から撮影。喫茶店とカフェのいいとこどりをしたようなシックな店内は、ソファー席でくつろいでいる写真も素敵ですし、フードの盛り付けやお皿もセンスがいいので、寄りで撮るのもおすすめです。
ライトアップされた幻想的な森で冬のグランピング
江津市の中心部から30分ほど山を登ったところにある「温泉リゾート 風の国」は広大な敷地に豊かな自然が広がる宿泊施設。ゆっくり過ごせる本館、ペットと一緒に宿泊できるコテージ、キャンプ場に加え、2019年9月にオープンしたグランピングサイトは、話題の冬グランピングが楽しめる新スポット!球体型テントとドーム型テントがまるで秘密基地のように佇む森の中はシャッターチャンスの宝庫で、大自然に癒されながらスペシャルな時間が過ごせます。毎週日曜はドローン体験プランもあるので、旅の記念に参加してみるのもいいかも!
ドームテントは非日常に浸れる異空間!
半円形の真っ白なドームテントに一歩踏み入れると、非日常的な空間が!空気清浄加湿器をはじめアメニティも充実していて、安心してグランピング女子旅を楽しめます。オイルヒーターや暖かいガウンもあり、寒い日も快適。ベッドのみのコンパクトなお部屋ですが、食事スペースなどはすぐ近くにあるので不便を感じません。テントは一部分だけクリアな天窓になっていて、外の景色が見られるので、昼と夜で違った眺めを撮影できます。中から撮るときはその窓が写るようにすると、森の中にあるテントの様子が伝わりやすいはず。
空中に浮かぶ球体テント
空中に浮かぶ球体テントは、全国的にも珍しいそうで、中はシングルベッドが2台とオイルヒーター付き。まるでツリーハウスのような感覚で、森の住人になった気分が味わえます。外で撮影するときは、森×テントの不思議な空間の雰囲気が伝わるように、できるだけグランピングサイト全体が写るように撮るのがおすすめ。
森の中で光り輝くテントの眺めはファンタジーの世界
夜になるとドームテントや球体テントがライトアップされて、あたりは幻想的な空間に。静寂な森に光り輝く円形のテントがまるで宇宙船のように浮かびあがる眺めは、とてもファンタジック。自然と光の美しいハーモニーは、まさにここでしか見ることができない景色です!夜の撮影は難しいので、ブレないように三脚で撮影を。できるだけたくさんテントが写るように広い画角で撮ると、不思議なムードがアップします。
冬の星空を眺めながら!たき火を囲む贅沢な時間
グランピングサイトに宿泊すると、毎週土曜日にオプションで楽しめる新プラン「たき火 de ヒュッゲ」。広々とした芝生の上で気持ちよくたき火を囲みながら、空気が澄んだ冬の星空を楽しめるのは、冬グランピングならではの醍醐味です。ホットワインかホットコーヒーをチョイスできて、たき火とホットドリンクで暖をとりながら、ほっこり過ごす大人の時間はなんだか贅沢な気分。空も広く、雲の合間から月と星が見えるのが美しく、日常ではたき火ができる機会はなかなかないので特別な思い出に!
気持ちいい!ピクニック気分で朝食を
グランピングサイトの朝食「ピクニックブレックファスト」。地元産の食材を使ったキッシュや季節のフルーツなどをバスケットに入れて用意してもらえて、施設内の好きな場所でいただけます。天気の良い日は天然芝の広がるグリーンガーデンで。かわいくセッティングして撮影しながら、ピクニック気分で食べるのがおすすめです。
昔ながらの“日本”と豊かな自然を堪能できる江津エリア
歴史的な名所はもちろん、昔ながらの建物を残し、古きよき日本の景色や豊かな自然をのんびりと楽しめる江津市。カメラ片手にゆっくりと街を歩けば、地元の人と触れ合いながら、自分だけのお気に入りフォトスポットも見つかるはず。都会の喧噪や日常の忙しさからしばし離れて、穏やかないい空気が流れる江津旅行を気ままに楽しんでみてください。