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北海道鉄道旅~車窓からの美しい風景とともに~前編<道南・道央エリア>

Photo: yuco

車窓から広大な北海道の風景を眺めながら、ゆったりと列車に揺られて観光スポットを巡るJR北海道の鉄道旅。列車内では、ボーっと気も心も休まる時間を過ごしたり、駅弁に舌鼓をうったり。いつもとは違う旅の楽しみが味わえる体験です。
2回にわたってお届けする北海道鉄道旅レポート、前編はトラベルブロガーのyucoとトラベルクリエイターのSAORIが2泊3日で巡った、函館、札幌、小樽のある道南・道央エリアをお届け。北海道鉄道旅の良さが詰まったルートですのでぜひ参考にしてください。

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目次

<道南・道央エリアを巡る鉄道旅>北海道を代表する観光地で歴史、文化、自然に触れて

Photo: SAORI

2人が旅してきたのは、歴史を感じさせる街並みや美しい自然が魅力の「道南エリア」と、都市部から自然スポットへの移動が便利な北海道の中心「道央エリア」。函館、札幌、小樽など、有名な観光地も目白押しのこのエリアを、列車にゆったり揺られながら巡る旅。北海道の深い歴史や、美しい自然、ノスタルジックな情景、そして美味しいグルメを2泊3日で堪能します。

1日目:道南エリア(七飯町〜函館市)

東京から新幹線で北海道へ

東京駅から北海道新幹線「はやぶさ1号」に乗って、いざ北海道へ。2人とも新幹線で北海道に行くのは今回が初めてでワクワク。新幹線車内は座席もゆとりがあってくつろげ、乗り継ぎもないのでのんびりとした新幹線旅を満喫。青函トンネルを通る時には、車掌によるアナウンスで、興味深い青函トンネルについての紹介があるので耳を澄ませます。旅の計画を立てたり、窓から見える景色に癒されたりしているうちに、あっという間に新函館北斗駅へ到着。

「新函館北斗駅」から北海道鉄道旅をスタート

Photo: yuco

北海道新幹線から、函館や北海道各地への乗り換え拠点となるのが、終点の新函館北斗駅です。ここで在来線へ乗り換えて、次の目的地、大沼公園駅を目指します。新函館北斗駅は、2016年の北海道新幹線開業時にできた新しい駅なので、駅舎はモダンで綺麗。駅のホームからはのどかな景色が見え、北海道鉄道旅の始まりを期待させてくれます。

Photo: SAORI

今回の鉄道旅に使用したのは、『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』。大人は12,000円で、JR北海道内の在来線特急・普通列車の普通車自由席およびジェイ・アール北海道バス(一部路線を除く)が6日間乗り降り自由、というきっぷ。9月に発売開始しましたが、すでに完売となっているそう。北海道の鉄道旅の人気を物語るエピソードです。

ローカル線の車窓から見える大自然に感動

Photo: SAORI

新函館北斗駅で函館本線の普通列車に乗り換えて、大沼公園駅を目指します。乗った列車は2両編成。ローカル感のあるBOX席に座り、ゆったりと走る列車に身体を委ねます。車窓には、大きな湖や木々など次々と雄大な自然が流れ、そのドラマティックな景色に感動。これぞ鉄道旅の醍醐味です。

小さくてレトロかわいい「大沼公園駅」に到着

Photo: yuco

大沼公園駅は、正面入口の三角屋根がチャーミングな、こぢんまりとしたレトロでかわいらしい駅舎。全ての窓が縦長の洋館風になっていて、一部にはステンドグラスがはめ込まれています。自動改札機はなく、駅員が1人ずつきっぷを確認するスタイルなのも、いつもと違って新鮮。小さな駅だけど大きな荷物が入るコインロッカーがあるのも嬉しい!

「Table de Rivage」で緑に囲まれながらの優雅なランチタイム

Photo: SAORI

北海道に着いて記念すべき最初の食事は、自然公園・大沼国定公園内にあり、豊かな水をたたえる大沼のほとりに佇む開放的なカフェレストラン「Table de Rivage(ターブル・ドゥ・リバージュ)」にて。
ヨーロッパを思わせるようなおしゃれな店内には大きな窓があり、大沼公園の湖や駒ヶ岳が綺麗に望め、まるで絵画のような絶景が広がります。

Photo: yuco

この日はお天気が良かったので、テラス席で「北斗産渡り蟹のトマトクリームパスタ」と「森産ひこま豚ポークジンジャー」を。スープ・パン・ドリンクなども付いてボリュームも十分。地元特産の食材がたっぷり使われたお料理をいただけるのも、旅先での楽しみの一つです。
目の前に見える、青々とした空と山や木々の緑、湖にかかる橋の白のコントラストの美しさにうっとり。大自然に囲まれながらの食事は、日常を忘れさせてくれる特別な時間です。

Table de Rivage(ターブル・ドゥ・リバージュ) 基本データ

<住所>〒041-1354 北海道亀田郡七飯町字大沼町141
<TEL>0138-67-3003
<営業時間>11:00~16:00
<休業日>不定休
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<車>道央自動車道「大沼公園IC」から約10分
<電車>JR北海道「大沼公園駅」から徒歩で約10分

「大沼国定公園」をのんびり歩いて多様な自然にふれあう

Photo: SAORI

道南唯一の国定公園である「大沼国定公園」は、駒ケ岳とその噴火でできた大沼、小沼、じゅんさい沼をはじめ、大小合わせ126もの島を有する自然公園です。全国で最も古い自然公園の一つで、面積は9,083ha。四季折々の自然や、のんびりと暮らす生き物たちに癒されながら、公園内をぐるりと約30分間のお散歩。想像をはるかに超える広さに2人とも驚き。

大沼国定公園 基本データ

<住所>〒041-1354 北海道亀田郡七飯町大沼町
<TEL>0138-67-3020(一般社団法人七飯大沼国際観光コンベンション協会)
<営業時間>8:30~17:30
<駐車場>あり

入場料

無料

行き方・アクセス

<車>道央自動車道「大沼公園IC」から約10分
<電車>JR北海道「大沼公園駅」から徒歩で約5分
<バス>函館バス「大沼公園経由鹿部行き」で「函館駅前」から約60分

大沼国定公園でマストなグルメ「大沼だんご」

Photo: yuco

大沼国定公園で外せないグルメといえば、公園の入口近くにある明治創業の老舗和菓子店「元祖大沼だんご 沼の家」の「大沼だんご」。串に刺さっていないのは、湖面に浮かぶ126の島々に見立てているから。一つ一つが小ぶりでぱくっと食べられるサイズなので、おやつに最適です。あんこと醤油がセットになっているので、飽きることなく食べられ、口に運ぶ手が止まらなくなります。作りたてのだんごの賞味期限は当日ですが、甘い×しょっぱいの無限ループで気づけば無くなっているので心配ご無用です。

元祖大沼だんご 沼の家 基本データ

<住所>〒041-1354 北海道亀田郡七飯町大沼町145
<TEL>0138-67-2104
<営業時間>8:30〜18:00(売り切れ次第閉店)
<休業日>なし
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<車>JR北海道「函館駅」から約40分
<電車>JR北海道「大沼公園駅」から徒歩ですぐ

北海道らしいカラーリングが特徴の特急「北斗」に乗車

Photo: SAORI

お腹も満たされたところで、大沼公園駅に戻り、札幌と函館を結ぶ特急「北斗」に乗って函館駅へ。2人が乗った「キハ261系」は、北国に積もる雪をイメージした白色と、菜の花畑をイメージした黄色、そしてラベンダーやライラックをイメージした紫色を使用したカラフルなデザインが特徴的です。その土地ならではの風土を物語る列車に出会え、鉄道旅の楽しさに気持ちがますます高まります。

複数の路線が利用でき買い物にも便利な「函館駅」

Photo: yuco

Photo: SAORI

函館駅は函館本線の起点駅で、長くて湾曲したホームが特徴。一部のホームからは函館山が望めます。今回の旅のここまでの駅とは違い、ホームが複数あり少し都会的な雰囲気を感じます。
改札外には、函館の人気グルメを味わえる駅弁やお土産のお店があったり、駅前にはホテルやお店もたくさんあったりなど利便性の高さも魅力的。

「ハセガワストア」の“やきとり”弁当は函館のソウルフード

Photo: yuco

夕食は、函館生まれのコンビニエンスストア「ハセガワストア」の函館名物「やきとり弁当」。お店で注文後、目の前で焼いてくれます。熱々で香ばしい匂いで食欲はMAXの状態に。“やきとり”弁当という名前なのに、ご飯の上にのっているのは豚串。秘伝のタレがたっぷりかかった豚肉とネギは、ご飯によく合います。一般的に“やきとり”と言えば鶏肉ですが、函館では豚肉が普通なのだそう。ハセガワストアのやきとり弁当は、函館観光では外せない地元のソウルフードです。

ハセガワストア函館駅前店 基本データ

<住所>〒040-0063 北海道函館市若松町14-10
<TEL>0138-84-8480
<営業時間>7:00~19:00
<駐車場>あり(有料)

行き方・アクセス

<電車>JR北海道「函館駅」から徒歩で約2分

サンセットタイムの「八幡坂」の美しさに感動

Photo: SAORI

函館のビュースポットとして有名な「八幡坂」。函館湾に向かって伸びる坂道の上から見える景色は、函館を象徴するような情景です。両サイドに綺麗に並ぶ街路樹や、時折横切る路面電車も風情があります。函館に行った際にはぜひ見てほしい、他にはない風景です。昼間ももちろん素敵ですが、夕暮れ時は空が薄くオレンジ色に染まり、息を呑む美しさに出会えます。

八幡坂 基本データ

<住所>〒040-0053 北海道函館市末広町
<TEL>0138-23-5440(函館市観光案内所)
<駐車場>あり(有料)

行き方・アクセス

<その他>函館市電「末広町」から徒歩で約1分

鉄道旅に最適な駅近ホテル「JRイン函館」

Photo: SAORI

1日目は函館駅のすぐ横にあるホテル「JRイン函館」に宿泊。ほぼ直結と言っていいほど、とにかく駅から近くて便利な、2020年5月に開業したばかりのホテルです。フロントには、かつて北海道で走っていた列車のヘッドマークがずらり。鉄道ファンには堪らないのではないでしょうか。

Photo: SAORI

エントランスから館内へ伸びる動線には、実際の線路を模したレール状のデザインが施され、壁には機関車DE10の壁画が原寸大のサイズで忠実に描かれています。鉄道旅がまだまだ続いているようなテンションでチェックイン。
清潔感があり広々とした客室には、シモンズ社製のふかふかマットレスが用意されていて、枕は12種類から好きな硬さを選べるなど、旅の疲れをしっかりと癒してくれる、眠りを追求した宿泊特化型ホテルです。豪華で充実した朝食の様子も、のちほどレポートします。

JRイン函館 基本データ

<住所>〒040-0063 北海道函館市若松町12-14
<TEL>0138-22-2333
<駐車場>あり(1泊600円)

行き方・アクセス

<車>道央自動車道「大沼IC」から約45分
<電車>JR北海道「函館駅」から徒歩ですぐ
<その他>函館空港から路線バスで約20分

2日目:道南・道央エリア(白老町〜札幌市)

朝から海鮮三昧。「JRイン函館」は美味しい朝食が自慢

Photo: yuco

「JRイン函館」の1番の推しポイントと言えるくらい、豪華なラインナップの朝食バイキングは見逃せません。函館を中心に展開する回転寿司店「函館まるかつ水産」が運営している食堂で、ホテルのバイキングには珍しく、回転寿司があるのが特徴。また、その場で焼かれている殻つきホタテや、いくら、いか飯など函館らしい豪華海鮮がずらり。食欲とワクワクが止まりません。好きな刺身を好きなだけのっけた、オリジナル海鮮丼は、選ぶのも楽しいうえ、絶品。朝から海鮮グルメをお腹いっぱい食べて、元気いっぱいに2日目の鉄道旅に出発です。

鉄道旅に欠かせない駅弁を味わいながらのんびり移動

Photo: yuco

鉄道旅2日目のスタートです。函館駅で再び特急「北斗」に乗車し、白老駅を目指します。途中、列車が海のすぐ横を通り、数十分間美しい海岸風景を楽しめます。雄大な海が間近に広がるダイナミックな光景に、しばらくボーッと見惚れてしまいます。

Photo: yuco

小腹が空いてきたところで、函館駅で購入していた「駅弁の函館みかど」の駅弁を。鉄道旅に駅弁は欠かせません。お店人気No.1の「鰊みがき弁当」は、しっかりとした味付けの鰊甘露煮とご飯の相性が抜群。数の子はシャキシャキ、北海道らしさがギュッと詰まった駅弁です。人気No.2の「みかどのかにめし」は、優しい味付けでズワイガニを存分に味わい尽くせます。約2時間40分と、少し長めの乗車時間になるので、予め函館駅でお腹を満たせるものを買っておくのがおすすめです。

駅弁の函館みかど JR函館 基本データ

<住所>〒040-0063 北海道函館市若松町12-13 JR函館駅 1F
<TEL>0138-83-7288
<営業時間>6:00~20:00(2021/2/1~当面の間6:00~18:00)
<休業日>なし
<駐車場>なし

「白老駅」はアイヌ文化が根付く町の顔

Photo: yuco

Photo: yuco

白色と紺色のコントラストと三角屋根の駅舎がトレードマークの、白老駅に到着。白老町は古くから先住の民であるアイヌ民族が多く住む町で、現在もアイヌの人々が、アイヌ文化や風習を伝えています。白老駅はそんな白老町の顔となっていて、駅舎の屋根には、これから訪れるウポポイのメインカラーである紺色が使用されています。駅名が書かれた看板や自動販売機やポストなど、随所にアイヌの文様が施されていて、横に並んで写真を撮るだけでも北海道らしい一枚が残せます。

アイヌ文化を肌で感じ学べる「ウポポイ」

Photo: yuco

「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、2020年に誕生した、アイヌ文化復興などに関するナショナルセンターです。 愛称「ウポポイ」は、アイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味します。
ウポポイの主要施設の一つ「国立民族共生公園」は、自然の中で培われてきた先住民族アイヌの文化を五感で感じることができる体験型フィールドミュージアム。公園内にある「伝統的コタン」エリアには、伝統的家屋の「チセ」が再現されており内部も見学可。他にも、アイヌ古式舞踊の上演や食文化体験、伝統工芸品の製作体験など、アイヌ文化を体感できるプログラムが目白押しです。
アイヌの人々は植物を、食・薬・衣・住居など様々なものに活用していたそうで、そんな歴史を知るうえで重要な植物も見ることができます。公園内を散策すると当時のアイヌにタイムスリップしたような気分になります。

Photo: SAORI

Photo: SAORI

ウポポイのもう一つの主要施設「国立アイヌ民族博物館」は、日本初のアイヌ文化の展示や調査研究などに特化した国立博物館。高床式のアイヌの倉をイメージした、2階部分が大きく張り出したデザインが特徴的な建物です。2階にはウポポイ全体を見渡せるロビーがあり、湖と山々などの雄大な眺望を楽しめます。

Photo: yuco

館内は、アイヌの歴史や文化の基礎的な内容を紹介する基本展示室と、アイヌ民族をはじめ多様なテーマの展覧会を開催する特別展示室、シアターなどで構成されています。

Photo: yuco

広大な敷地を有するウポポイは、レストランやフードコート、カフェなどグルメも充実。「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」は、アイヌ文化に源流のある食材を現代の技術を用いて調理した創作料理を提供するレストラン。店名の「ハルランナ」は、カムイ(神)と人間が一緒になって、「ハルランナ!=食べものが降るよ!」と、楽しむ行事です。2人が頼んだメニューは植物が敷かれた大きな器に一緒に盛り付けられていて、そこから自分の分を取るスタイル。“みんなで食事を楽しむ”というコンセプトが体感でき、楽しく美味しい時間を過ごせます。

ウポポイ(民族共生象徴空間) 基本データ

<住所>〒059-0902 北海道白老郡白老町若草町2-3-2
<TEL>0144-82-3914
<開園時間>
10月31日まで 平日 9:00~18:00/土日祝 9:00~20:00
11月1日~3月31日 9:00〜17:00
※2022年10月現在
<閉園⽇>月曜日および年末年始(12月29日~1月3日)
※但し5月2日、3月20日は開園
※月曜が祝日または休日の場合は翌日以降の平日に閉園
<駐車場>あり(有料)

入場料

大人 1,200円
高校生 600円
中学生以下 無料

行き方・アクセス

<車>道央自動車道「白老IC」から約10分
<電車>JR北海道「白老駅」から徒歩で約10分

特急「北斗」で道内一の都会、札幌へ

Photo: SAORI

再び特急北斗に乗って着いたのは札幌駅。ホームがたくさんあり、これぞ北海道の中心都市という感じです。ホームの頭上には、列車の種類別に色分けされた、乗車位置を伝える案内札がたくさん吊り下げられていて、その列車名に札幌駅らしさを感じます。札幌駅を行き交うさまざまな種類の列車を見るだけでも心が躍ります。

「JRタワー展望室 タワー・スリーエイト」で札幌市街を一望

Photo: yuco

札幌駅直結の「JRタワー展望室 タワー・スリーエイト」は、札幌の中心部を一望できるビュースポットです。地上38階・高さ160mにある展望室から、一面に広がる札幌の街並みを360度の大パノラマで満喫。ネオン街の灯りを眼下に見下ろす時間に訪れて、ロマンチックな夜景を楽しむのもおすすめ。駅直結で、電車を降りたついでに立ち寄れるので訪れてみて。

JRタワー展望室 タワー・スリーエイト 基本データ

<住所>〒060-0005 北海道札幌市中央区北5条西2-5(入場受付はJRタワーイースト6F)
<TEL>011-209-5500
<営業時間>10:00~22:00(最終入場21:30)
<休業日>なし
<駐車場>あり(有料)

入場料

大人 740円
中・高校生 520円
小学生・幼児(4歳〜) 320円

行き方・アクセス

<車>札樽自動車道「札幌北IC」から約10分
<電車>JR北海道「札幌駅」から直結

「JRイン札幌」で旅の疲れをしっかりリフレッシュ

Photo: SAORI

「JRイン札幌」は札幌駅から徒歩ですぐという好立地のホテル。こちらもJRイン函館と同じく、選べる枕コーナーがあったり、シモンズ社製のマットレスを使用していたりなど、質のいい眠りが確保できそうな環境が整っています。宿泊者はパンやドリンクやサラダなど、軽朝食の無料サービスが利用できるので、札幌駅周辺でサクッと寝泊まりしたい人に最適。アメニティはフロントで各自必要なものを持って行くスタイルで、クレンジングや化粧水など十分な品揃えです。

JRイン札幌 基本データ

<住所>〒060-0005 北海道札幌市中央区北5条西6-1
<TEL>011-233-3008
<駐車場>あり(有料)

行き方・アクセス

<車>札樽自動車道「札幌北IC」から約15分
<電車>JR北海道「札幌駅」西改札口から徒歩で約4分

3日目:道央エリア(小樽)

快速「エアポート」の大きな窓いっぱいに広がる景色を楽しむ

Photo: yuco

道南・道央を巡る鉄道旅、早くも最終日。本日最初に乗る列車は函館本線・快速「エアポート」です。緑のラインがトレードマークの列車に乗って、小樽へ向けて出発。

Photo: SAORI

途中、海岸線ギリギリを走行するポイントがあり、すぐ目の前に海が。すかさずムービー撮影を楽しみます。大きな窓のある列車なので、窓いっぱいに広がる青い海や海岸線を思う存分堪能できます。

レトロな駅舎でフォトスポットとしても人気の「小樽駅」

Photo: yuco

Photo: SAORI

小樽駅は国の登録有形文化財に登録されている、レトロで雰囲気のある駅舎が魅力。ホームの柱にたくさんのランプが吊るしてあったり、レトロな看板があったりなど、フォトスポットが随所にあります。ホームによって雰囲気も変わるので、ゆっくりとホームを歩くだけでも楽しめます。

大正時代の面影が残る「小樽運河」周辺を散策

Photo: yuco

小樽を象徴するスポット「小樽運河」は、大正12年に完成し、その後北海道開拓の玄関口として発展。日本の近代化を支えてきた重要スポットです。散策路にはガス灯が設置され、運河沿いには石造りの倉庫が立ち並び、歴史を感じさせてくれる古き良き街並みです。

Photo: SAORI

小樽運河周辺には、歴史的建造物がたくさんあり、散策しながら魅力的な建築物を見て回るのもおすすめ。「旧安田銀行小樽支店」は1930(昭和5)年に建てられた、ギリシャの建築様式を取り入れた建築物です。重量感あふれる円柱が特徴的で、力強さを感じます。

小樽運河 基本データ

<住所>〒047-0007 北海道小樽市港町5 小樽運河
<TEL>0134-27-8600(小樽市役所 産業港湾部 観光振興室)
<駐車場>なし(近くのコインパーキングを利用)

行き方・アクセス

<車>札樽自動車道「小樽IC」から約5分
<電車>JR北海道「小樽駅」から徒歩で約10分

「小樽 日本橋」で浜育ちの板前が握る寿司に舌鼓

Photo: SAORI

小樽運河から少し歩くと、小樽の中でも指折りの寿司店が立ち並ぶ「小樽寿司屋通り」という魅力的なストリートがあります。その通りにあるお店「小樽 日本橋」は、魚への熱い思いを持った、小樽、余市などの浜育ちの板前が、心をこめた美味しい寿司を提供してくれます。寿司が美味しいのはもちろん、スタッフの優しくて明るい接客で、居心地の良さもポイント。1階のカウンター席は、目の前で板前がお寿司を握ってくれ、軽妙なトークで会話も弾みます。

小樽 日本橋 基本データ

<住所>〒047-0032 北海道小樽市稲穂1-1-4
<TEL>0134-33-3773
<営業時間>
11:00~15:00(ラストオーダー 14:30)
17:00~21:00(ラストオーダー 20:30)
<定休日>木曜日(臨時休業あり)
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<車>札樽自動車道「小樽IC」から約10分
<電車>JR北海道「小樽駅」から徒歩で約15分

ローカル線ならではの絶景車窓に癒される

Photo: SAORI

小樽グルメを満喫したら、小樽駅に戻って函館本線の普通列車に乗車。次の目的地は銭函駅です。北海道は駅近で楽しめるスポットがたくさんあるので、スムーズな鉄道旅ができて快適です。

Photo: yuco

銭函駅に向かう途中も、海岸沿いを走る区間があり、車窓から見える景色に癒されます。特に小樽築港駅〜銭函駅間は海岸線ギリギリに線路が敷設されていて、まるで海の上を走っているかのような気分を味わえると人気の区間なのです。普通列車は特急列車に比べて走るスピードがゆっくりなので、北海道の雄大な景色を満喫したい人は、あえて普通列車に乗るという通な楽しみ方もおすすめ。

巨大な「銭函(銭箱)」がお出迎え。縁起の良い「銭函駅」でゲン担ぎも

Photo: yuco

銭函(ぜにばこ)駅に着くと、駅名に違わず、ホームに大きな「銭函(銭箱)」が。縁起のいい駅名のため、駅の入場券を目的に訪れる人も多いのだそう。銭函駅は、1880年に北海道で最初に開業した7つの駅の一つ。現在の駅舎は1931年に建てられたものですが、木造のレトロな駅舎が歴史を感じさせます。

圧巻のオーシャンビューが自慢のカフェ「しろくまコーヒー」

Photo: yuco

Photo: SAORI

銭函駅から歩いてすぐの「しろくまコーヒー」は、目の前が海という絶好のロケーションが自慢のカフェ。白を基調としたおしゃれな店内も魅力的ですが、何と言っても海を間近に見ながらくつろげるテラス席が特等席。「ベルグラテ チョコ」は、カフェラテの上にたっぷりかかった生クリームとチョコソースがインパクト大の看板メニュー。スイーツ感覚でいただけ、エネルギーチャージも叶います。圧巻のオーシャンビューと美味しいドリンクで、開放的なチルタイムを。

しろくまコーヒー 基本データ

<住所>〒047-0261 北海道小樽市銭函2-1-7
<TEL>0134-64-9589
<営業時間>
10月〜2月 11:00〜16:00(L.O 15:30)
3月〜6月 11:00〜18:00(L.O 17:00)
7月〜8月 11:00〜19:00(L.O 18:00)
9月 11:00〜18:00(L.O 17:00)
<定休日>なし(年末年始は休み)
<駐車場>あり

行き方・アクセス

<車>札樽自動車道「銭函IC」から約5分
<電車>JR北海道「銭函駅」から徒歩で約1分

「Uシート」利用でゆったりな快適な移動に

Photo: SAORI

たくさんのスポットを巡ってきた鉄道旅も、残りは帰りの旅路のみ。銭函駅から札幌駅へ函館本線で行き、札幌駅から快速「エアポート」に乗り換え。券売機で気軽に購入できるワンランク上の指定席「Uシート」でゆったりと移動します。Uシートの座席はリクライニングシートで足元もスペースが広く、ゆったりとくつろげるのでおすすめ。車両入口には荷物を置くスペースもあり、快適な移動をサポートしてくれます。

移動時間も楽しい北海道鉄道旅

鉄道旅の醍醐味は、車窓からの景色を楽しんだり、ゆっくり座っておしゃべりをしたり、駅弁を食べたり、車内アナウンスに注目してみたり、時にはお昼寝をしたりと、移動時間もめいっぱいに楽しめること!今まで知らなかったようなローカルな駅に降り立つ経験も素敵なものです。これまでに北海道を訪れたことがある人も、鉄道旅を通して新たな北海道の魅力を発見できるかもしれません。北海道の主要観光スポットをしっかり巡ることができ、ホテルへのアクセスも便利なので、北海道旅行初心者にもおすすめです。

※今回2人が利用したきっぷ『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』は、2022年10月21日をもって発売終了しています。

2人が旅した北海道鉄道旅の旅程はこちら

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旅、ファッション、カフェ情報から、おしゃれな写真の撮り方まで、みんながHappyになれる情報をSNSで発信しているトラベルブロガー。世界で流行っている写真加工や動画のスタイルをいち早くキャッチし、実践している。

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