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【すばらしきドラマな路上:3】E-WAX

ストリートには、その日、その瞬間にしか出会えないドラマがあります。 それを感じ、見つけ、瞬時に切り取る3名のフォトグラファーによる、想像が膨らむ写真たちをご紹介。見慣れているはずの街角に潜む奇跡を発見してください。
3人目は、直感で切り取るドキュメンタリーフォトが印象的なE-WAXさんです。

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E-WAX

フォトグラファー、ペインター 1989年生まれ、静岡県出身。Major Forceの創設者であり、サウンドクリエーターのK.U.D.Oを父に持つ。3歳から8年間をロンドンで過ごし、27歳からNYで本格的にアーティスト活動を開始。現在は東京を拠点にドキュメンタリーフォトを中心として、ファッション雑誌などでも活躍。
愛用カメラ:LUMIX DMC-XS3

Untitled

1枚の写真からいろいろな想像をして、その人なりの答えを見つけてほしい

「写真で伝えたいことは見る人に考えていただきたいため、あえて説明しません。僕は写真を通して疑問を投げかけたいと常に思っているのですが、写真を隅々まで見て自分なりの解答を導き出してもらえたら嬉しいです」。

2021年6月、渋谷。「背景まで入れたのがこだわり」。

写真は読み物であって、解釈の仕方は100人いたら100通りある

「ストリートフォトグラフィーを撮り始めたのは、27歳のときにNYで本格的にアーティスト活動を始めてから。自分の瞳で見るNYを、いろいろな人に見てもらいたいと強く思うようになったのがきっかけです。今回掲載する写真のテーマは“Untitled”。テーマがないことが、テーマです。テーマを付けてしまったら、もうそれにしかならないので。写真は読み物であって、解釈の仕方は100人いたら100通りあると思っています。1枚の写真からいろいろな想像をして、その人なりの答えを見つけてほしいので、タイトルは決めません」。

2022年12月、千駄ヶ谷。「犬と人間の脚のみを撮影」。

2022年4月、四ツ谷。「脚だけを見せて切り取りました」。

「撮影では誰かの真似ではなく、自分の気持ちのまま動いて、アンテナに引っかかったモノを撮ります。切り取り方や構図を意識して撮っているわけではなく感覚なのですが、“常になんかいい瞬間”を敏感に狙っている気がします。“なんか”というのは、自分が育ってきた環境、見てきたもの、好きなものや嫌いなものがすべて入り混じって反応しているものです。ふとした瞬間を捉えて、仕草やエロさ、格好良さ、そしてダークなトーンを併せ持つ1枚が、自分らしい写真だと意識しています」。

家から一歩出たら、常に新しい気持ちで写真を撮る

「こだわりは、自転車に乗りながら撮っていること。たまに降りて撮ることもありますが...。ほぼ毎日、シャッターチャンスを探しに出かけます。すべて偶然出会うものであって、けっしてセットアップはしません」。

2021年3月、池上。「直感でシャッターを切りました」。

2021年7月、銀座。「霧も入れたのがこだわり」。

ストリートフォトグラフィーはアートではなく、身近な存在であるべきもの

「僕が思うストリートフォトグラフィーとは、記録の連続であって、けっしてアートではないもの。写すことが重要で、高く売るものではなく、もっともっと身近な存在であるべきものです。見る人には、『遠く知らない土地に行かなくても、意外とすぐそばにあるよ』と伝えたいです。家から一歩出たら、常に新しい土地に来た感覚を持ち、新しい気持ちで写真を撮っています」。

2021年7月、新宿。「あえて足先まで入れています」。

2021年9月、渋谷。「寄りすぎずに、後ろから撮影」。

2022年1月、表参道。「寄りすぎずに、車全体を撮影」。

2022年2月、渋谷。「とにかく写真におさめました」。

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GENIC vol.63 【すばらしきドラマな路上】
Edit:Satoko Takeda

GENIC vol.63

GENIC7月号のテーマは「Street Photography」。
ただの一瞬だって同じシーンはやってこない。切り取るのは瞬間の物語。人々の息吹を感じる雑踏、昨日の余韻が薫る路地、光と影が落としたアート、行き交う人が生み出すドラマ…。想像力を掻き立てるストリートフォトグラフィーと、撮り手の想いをお届けします。

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