藤代冥砂
フォトグラファー 1967年生まれ、千葉県出身。女性、聖地、旅、自然をメインにエンターテインメントとアートを横断した作品を発表。写真集に『ライドライドライド』(スイッチ・パブリッシング)、妻の田辺あゆみを撮った『もう、家に帰ろう』(ロッキング・オン)、北海道から沖縄まで全国を巡って産前産後の家族の姿を撮影した『NOW&THEN』(光文社)など多数。「新潮ムック月刊シリーズ」で第34回講談社出版文化賞写真賞受賞。小説家として『誰も死なない恋愛小説』『ドライブ』なども発表し、近年は詩作にも取り組んでいる。今年3月よりYouTube・藤代冥砂の「ほほう、散歩」をスタート。
愛用カメラ:Sony α7S II
愛用レンズ:Leica SUMMICRON-M f2/50mm
Q.なんでYouTubeを始めたのですか?
A.写真は本来、簡単で楽しい遊び。そのことを伝えられたらと思って
千駄ヶ谷編より「壁を見上げた時に見えた草の姿形に惹かれて撮った一枚」。
始まりは編集者からの提案だった
「ロケハン中にスナップ写真を撮り続ける私を見ていた同行の編集者さんに、『その撮影の様子をYouTubeにしてみたら面白いですよ』と誘われたのがきっかけでした。確かに、仕事以外の時に写真家が何を見て、どんなタイミングでシャッターを切っているか、意外と知られていないし、ノウハウに満ちているかもしれないと、すぐさまその気になって快諾しました。スナップ写真のように気軽にやりたいという気持ちもあって、動画撮影の機材はiPhoneとピンマイクのみ。編集者さんがムービーカメラマン兼話し相手になってくれていて、2人だけで撮影しています。まだ数回しか更新していませんが、先日某所で撮影をしていたら、『いつも見ていますよ』と路上で声をかけられたのにはびっくりしました。テーマが“散歩と撮影”なので、きっと多くの方が普段やっていることと重なると思います。写真に悩みがちな初心者の方には、『ああ、写真てこんな気軽に楽しく生まれているんだな』と思っていただけたらうれしいです」。
品川宿編より「旧東海道沿いにあるオートバイ店の看板の字抜け具合が楽しくて」。
高円寺北口編より「電柱に寄りかかった時に見えた幾何学的な様子がかっこいいなと」。
GENIC vol.67【撮影と表現のQ&A】藤代冥砂/Q.なんでYouTubeを始めたのですか?
Edit:Chikako Kawamoto
GENIC vol.67
7月号の特集は「知ることは次の扉を開くこと ~撮影と表現のQ&A~」 。表現において、“感覚” は大切。“自己流” も大切。でも「知る」ことは、前に進むためにすごく重要です。これまで知らずにいたことに目を向けて、“なんとなく”で過ぎてきた日々に終止符を打って。インプットから始まる、次の世界へ!
GENIC初のQ&A特集、写真家と表現者が答える81問、完全保存版です。