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【#スランプから抜け出す写真の処方箋:4 】同じ質問に3名の講師がそれぞれ回答

写真を撮っていくうちに必ずぶつかる壁、そしてハマる闇。どう壊すのか、抜け出すのか?
そんな、悩めるみなさんを救うべく、6151さん、高橋伸哉さん、酒井貴弘さんに質問!
3名の人気フォトグラファーが送る、成長痛を治すための特効薬。
今回は、ここまでいろんな質問に答えていただいた、6151さん、高橋伸哉さん、酒井貴弘さんの講師たちに、同じ質問をしてみました。それぞれの個性が溢れる回答は必読です。

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Q. 毎回似たような撮り方になりがちです。マンネリからの脱出方法、ぶっ壊し方を教えてください

A. 6151「何かをぶっ壊すにはまず自分が壊れる度胸と覚悟を」

自分の足で探して目で見て感じたことを撮るに限る。新しい場所に行って新しいモノを見る。誰かの写真を見てその通りにマネをすることは間違いなく楽しいし、ある種の感動は味わえるけど、やはり借り物の景色のような心地がします。何かをぶっ壊すにはまず自分がぶち壊れる度胸と覚悟が必要。頭も身体も時間も使いまくって、目の前の景色に夢中になる。夢中は無敵です。「なりがち」云々言ってるうちはまだ全然壊れ足りてない。マンネリと感じるのは、自分自身の感覚に問題がある時です。もっと視野を広げて見てみることからはじめると良いと思います。普段は撮らないものを撮ってみたり、苦手分野に挑戦してみたりすると発見があるかも。とはいえ、いつも通りの景色を同じような構図で淡々と撮り続けることも、素敵だと思うんです。撮る限り、新しいものを生み出しているはずです我々は。

A. 高橋伸哉「あれはダメ、これはダメという考えをまず取っ払う」

ある程度の基礎知識を身につけたならば、周囲に惑わされることなく、自分の撮りたいものの領域を徐々に増やしていくのが早道です。例えば同じ構図でモデルを撮ったとしても、目線が上に向いてれば希望のある表情になりますし、目線が下に向けば必然とアゴの角度も変わり物憂げな表情になります。徹底的に自分の撮りたいものにこだわってください。自分の引き出しをどんどん増やしていくために、あれはダメ、これはダメという考えを取っ払うこと。マンネリから抜け出すには、そういう固定概念をぶっ壊すのが一番早いです。寄り写真はとことん寄る。引き写真は背景整理を考えながら自分なりに崩していく、など工夫することを常に考えて。

A. 酒井貴弘「自分に制限をかけて撮ると違った世界が見える」

自分がいつもやっていないことを制限として設けて、その縛りの中で撮ってみることはひとつの方法としていいと思っています。例えば、いつも開放で撮っていたら思いっきり絞った設定だけ、望遠だけ、ノーファインダーだけ、モノクロだけで撮ってみる、とか。普段デジタルを使っている人がフィルムで撮ってみる、というのもいいですね。制限のある中で考えるので、いつもより考えることが多くなったり新しい撮り方が見えたりすると思います。撮影中にちょっとだけやってみようという感じだと、結局いつもの方法で撮りたくなるので、決めたらその日はずっとその制限の中で撮ることが大事。あとは、撮るものを変えるのも手。普段人を撮っているなら風景やスナップだったり、花を撮ってみたり、逆に人を撮ったことがないなら、友人などを撮ってみたり。自分が興味あることや物を素直に撮ってみるのがいいと思います。

Q. 発想力を養うために普段から参考にしていることや、写真の向上のために、写真以外で注目していることはありますか?

A. 6151「絵画は構図の参考になるので美術館によく足を運びます」

海外で作られた大掛かりな映画を幼少期から見続けているので、写真の世界観にも少なからず影響を与えてくれているはずです。そのほか、CGやアニメーションはもちろん、近代美術や錦絵、絵本やイラストもこだわりや知識はないけれど好きなので、いいなと感じた作家の作品を眺める時間を作るようにしています。絵画は構図の参考になることも多く、好きな展示などがあれば美術館にも足を運びます。建築物を眺めていることも好き。気になったものは、実際に自分の目で見ることが大事です。音楽やアートに関しては写真のためというより、単純に好きで取り入れてきたことが、写真にも生かされていると感じることは多いです。写真集には興味がなかったのですが、昨年から少しだけ手に取る機会が増えました。

A. 高橋伸哉「たくさんの映画を観てたくさんの人と出会う」

写真って、一番人間性が出やすいアートだな、と思っています。今まで培ってきた思考が反映されるんです。自分の場合は、たくさんの映画を見て、インスピレーションを受けています。昔の名作などは、脚本がしっかりしているのでぜひ見て欲しいです。あとはたくさんの人と出会いましょう。恋もしましょう。旅にも出ましょう。すべてが写真に通じるものだと理解できる日がきたら、あなたは少し成長しているということです。

A. 酒井貴弘「自分が関心のあることに素直に自分の考えとも向き合って」

アートや音楽、映画などあまり詳しくはないので、写真以外からのインプットは少ないタイプだと思います。もっとインプットを増やさないといけないな、と思いつつ、いつもあまりできていないので、このような質問があると毎回もっと感性を磨くことをしないといけないなと反省しています(笑)。写真は、撮り手の考え方や価値観、関心があるもの、影響を受けているものが滲み出て、その人なりの世界観になるものだと思っています。これをしなきゃいけないという考え方はしないほうがいいと思いますが、自分が関心のあることに素直になったり、自分の考えと向き合ったりしてみると、どんな写真が撮りたいか新しく見えてくるのかもしれません。

GENIC VOL.60 【スランプから抜け出す写真の処方箋】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.60

特集は「とある私の日常写真」。
当たり前のようでかけがえがなく、同じ瞬間は二度とないからこそ留めておきたい日常を、表現者たちはどう切り取るのか。フォトグラファーが、クリエイターが、私たちが、それぞれの視点で捉えた日常写真と表現、そしてその想いに迫ります。

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