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【#スランプから抜け出す写真の処方箋:2 】高橋伸哉

写真を撮っていくうちに必ずぶつかる壁、そしてハマる闇。どう壊すのか、抜け出すのか?
そんな、悩めるみなさんを救うべく、6151さん、高橋伸哉さん、酒井貴弘さんに質問!
3名の人気フォトグラファーが送る、成長痛を治すための特効薬。今回は、写真作家の高橋伸哉さんが写真に関するお悩みにお答えします。

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高橋伸哉

写真作家 1972年生まれ、兵庫県出身。オンラインサロン「写真喫茶エス」主宰。#shinya写真教室を毎月開催、「shinya写真塾」も開講中。著書「写真からドラマを生み出すにはどう撮るのか」(インプレス)が発売中。
愛用カメラ:Leica M10-R、Leica Q2、Sony α7R Ⅲなど
愛用レンズ:SUMMILUX-M f1.4/50mm・ASPH、SUMMILUX-M f1.4/35mm・ASPHなど

マニュアル操作に慣れて自分だけの表現を磨いていこう

情景ポートレート、スナップ、スナップポートレートを中心に、フリーランスフォトグラファーとして活動している高橋伸哉さん。この1年4か月で1000人もの生徒に写真を教えてきた講師でもあります。「フォトグラファーになったきっかけは、芸術に向いている性格だと思ったから。会社を辞めてスタジオマンになったんです。最初に買ったカメラは、初心者がマニュアル操作やノウハウを覚えるのに一番適したカメラだと言われたNikon FM2。壊れることなくボロボロになっても活躍してくれました。自分らしい写真とは、”物語を感じさせるような写真”。今までもこれからも、旅をしながら新しい情景に触れて、感性を磨いていきたいですね」。

Q. 「シャッターチャンスだ!」と思った瞬間、ピントを素早く合わせるコツは?

A. スナップ撮影に出かけてピントと露出をマニュアルで合わせる練習を

マニュアル操作を自在にできるかどうかでかなりの差が出てきます。最近のデジタルカメラは優秀なのでオートでもきれいに写せるけれど、自分の意図したようにはいかないときもある。シャッターチャンスにピントを素早く合わせる練習のひとつとして自分がよくやっていたのは、スナップ撮影に出かけること。一瞬を逃さずにピントと露出をマニュアルで合わせる練習をすれば、ポートレートでピントを合わせるのも早くなるはず。あとは安いカメラでいいので、フィルムカメラでピントを合わせざるをえない状況で写真を撮ってみることも大事。まずはコップなどを机においてピントを合わせる練習をしてみよう。慣れてくると、"まつ毛"か"黒目"のどちらかを選んで瞬時にピントを合わせる、ってこともできるようになります。

Q. 現像で写真を明るくするとき、陰影を損なわず、光と影を意識したまま調整するには?

A. 現像で明るくしようと考えるのがそもそもの間違い

下地が良くなければ、現像でいいものに仕上がることはないですね。上手な人ほど現像の手数は少ない。薄暗い部屋でも露出をしっかりコントロールできれば、暗部の質感を損なうことなく陰影を操れるようになります。そもそも明るくすれば陰影はなくなるので、自分が表現したい露出設定を現場で完成させることが大事です。現像に関しては明暗とホワイトバランスの調整を軽くしてから、破綻することない程度に味付けすればそれで大丈夫。まずは現場でしっかりと追い込もう。

Q. 「表現にあわせた適正露出」とはいったいどういうことでしょうか?

A. 自分が素敵だと思う露出設定を常に行うこと

デジタルカメラでオート撮影をした場合、光と影のコントロールは自分の意思ではなくカメラに任せることになります。肌に当たる陰影やハイライトを強調したらグッといい写真になるのに、オート設定により全体が満遍なく明るくなってしまって、写真に力がなく魅力的でない写真を量産している人を多く見ます。自分はヒストグラムは見ず、その場その場で、常に自分が素敵だと思う露出設定を行っています。まずはマニュアル操作に慣れて、自分だけの表現を磨いていくことが大切です。

Q. 最近のベストショットを教えてください

A. 常に今がベストなのでひとつを選ぶのは難しい!

映画が大好きな人に一番好きな映画は何ですか?って質問してはいけないのと同じで、写真も常に今がベストなので難しいですね。あえて挙げるなら、あるレンズのテストで何度も同じ場面を撮影したんですが、その場の雰囲気を見事に捉えている写真になったこの一枚。こういう奇をてらってない写真がしっかり撮れると、心に響くものがありますね。

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GENIC VOL.60 【スランプから抜け出す写真の処方箋】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC VOL.60

特集は「とある私の日常写真」。
当たり前のようでかけがえがなく、同じ瞬間は二度とないからこそ留めておきたい日常を、表現者たちはどう切り取るのか。フォトグラファーが、クリエイターが、私たちが、それぞれの視点で捉えた日常写真と表現、そしてその想いに迫ります。

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