目次
プロフィール
川原﨑宣喜
写真家 東京都在住。関西学院大学教育学部臨床教育学科を卒業後、2017年よりスタジオ勤務やカメラマンアシスタントを経て独立。現在は雑誌、カタログ、広告を中心に撮影を行う。写真集『kaleidoscope』『解夏』に続き、2025年に最新作『RIVER SAL LETTER』、2026年に『Look/Mother』を発行。
初めて買ったカメラとレンズを箱から開けて、たまたま目の前にいた人を10年以上撮り続けています。
自分にしか撮れないものは、どこか遠くの国や場所に行かなくても、身近なところにあるような気がしています。
ステートメント、解説と展示作品の一部をご紹介
写真を撮り始めた頃からずっと撮っている。
自分に人生の時間をかけてくれた人の姿くらい、ちゃんと見なくちゃと思う。
まっすぐ正面から見るのは臆病だから、少しだけ横から。
タイトルの「Look/Mother」は、初めて買った写真集で今も大好きな小浪次郎さんの「父をみる/Looking at my father」の影響を受けています。 僕の場合、被写体は母なので「Looking at my mother」が直訳的には正しいですが、"自分のために人生の時間を割いてくれた人の姿くらい、ちゃんと見ろよ"という意味を込めて、あえて命令形に。「/」は自分の中でのシャッタ一切るときの間をイメージして入れています。
僕が母を撮るのは、親が自分の子どもを撮るのと同じ理由、同じ意味だと思います。一枚撮らせて、と伝えることもありますが、ほとんど何も指示はしません。スタイリングせず、かっこつけず、母が料理したり、洗濯したりしているところをそのまま撮影しています。あとはテーブルに置かれたメッセージなど、母の匂いが残っているようなものを見つけたときに。本人よりも静物の方が、母らしさが残っていると感じるので。撮り始めた当初は少し照れくさそうにしていましたが、今は慣れた様子です(笑)。
作品を見返していて思うのは、写真を始めた頃からスキルは上がっていても、眼差しはたいして変わっていないということ。ここには彼女が私や家族のために時問を使ってくれた証しが確かにあります。自分が親になって、赤子を育てて、人は誰かの助けなしには生きていないことがよくわかったというのもありますが、たとえ親でなくても誰かに大切にされた経験がない人は1人もいないわけで。この作品を見てくれた人が、自分を大切にしてくれた誰かの存在を思い出してくれたらよいなぁと思います。
このプロジェクトをやってよかったと実感できるのは、まだまだずっと先のこと。これは母と会えなくなる日がくるまで続きます。
── 川原﨑宣喜
川原﨑宣喜 写真展「Look/Mother」情報
開催日時
2026年1月16日(金)~2月28日(土)7:00〜23:00
入場料
無料
会場
LYURO Gallery
- 〒135-0024 東京都江東区清澄1丁目1−7 清澄リバーサイドビル LYURO 東京清澄 by THE SHARE HOTELS 1F
- Google Map
行き方・アクセス
<電車>
東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」から徒歩で10分
都営大江戸線「清澄白河駅」から徒歩で10分
写真集「Look/Mother」情報
価格:2,900円(税込。10%)
サイズ:H257mm x W182mm x D8.5mm
製本:ソフトカバー
ページ数:122ページ