目次
- 撮ることのその先へ This is My Project.
- カバーフォトは林響太朗さん
- 【Cover Story】
- 「ほがらかに。Melodious.」林響太朗
- 【Focus】
- 「写真(プロジェクト)は自身の映し鏡」瀧本幹也 ~吉沢亮写真集/写真展『FOSS』より
- 「柿本ケンサク的プロジェクトの思考–––視点の再定義」柿本ケンサク
- 「小見山 峻のステートメント」小見山峻
- 【Special】
- 「名作写真集が生まれた日『未来ちゃん』」川島小鳥
- 【Project List】
- 001 「ほがらかに。Melodious.」林響太朗(映像監督/写真家)
- 002 「FOSS」瀧本幹也(写真家/撮影監督)
- 003 「Translator」「Trimming」「Time of Light」柿本ケンサク(演出家/映像作家/写真家)
- 004 「脱いでみた。」花盛友里(フォトグラファー/IKKAディレクター)
- 005 「私は絵が描けない | I can't draw a painting」北岡稔章(フォトグラファー/シネマトグラファー)
- 006 「call, overhaul, and roll」「9876543210(Nine to Zero)」「City Dive Shinjuku」小見山峻(写真家)
- 007 「Duality」田中雅也(フォトグラファー)
- 008 「cube」本間理恵子(写真家)
- 009 「アフターオール」蓮井元彦(写真家)
- 010 「Look/Mother」川原崎宣喜(フォトグラファー/写真家)
- 011 「リル・ツアー」増田彩来(写真家/映像作家)
- 012 「EXIT」金玖美(フォトグラファー)
- 013 「未来ちゃん」「vocalise」川島小鳥(写真家)
- 014 「ONSEN」山谷佑介(写真家)
- 015 「#balconyshootingtour」「ハントDEデート」「3人のたばこ」/山本佳代子(フォトグラファー)
- 016 「東京路地裏散歩」酒井貴弘(フォトグラファー)
- 017 「たまねぎは涙をながさず切れるのだ。」竹中祥平(フォトグラファー)
- 018 「キチムは夜に飛ぶ」橋本とし子(写真家)
- 019 「moving days」平野愛(フォトグラファー)
- 020 「雨の中」山本勇夢(写真家)
- 021 「堕落部屋」川本史織(写真家/フォトグラファー)
- 022 「indigo blue」林将平(フォトグラファー)
- 023 「meet KAYA SOUYA」安藤マミコ(フォトグラファー)
- 024 「NEON TOUR」中村治(写真家)
- 025 「乙女グラフィー」山本春花(フォトグラファー)
- 【GENIC Featuring】
- 【連載】
- 女優・橋本愛「日日是好日」
- 小関裕太の自分探しの旅「スキ」
- 古屋呂敏のMY FOCAL LENGTH
- Surreal Dance
- KYON.Jが出会った“奇跡の一瞬”「Exploring the World」
- 【and more】
- Creators Meet Nikon「いつだって、ファインダーをのぞいた瞬間から好きな世界」
- Canon EOS R8 × 男性ポートレート
- OM SYSTEM OM-3の魅力が満載!「コムロミホが撮る風景写真」
- カメラカタログ:作品づくりに最適なカメラ選び
- 送料無料での購入はこちら
- プロフィール
9月2日(火)朝9時までに予約注文したお客様には、9月2日(火)中に発送します。日本全国、ほぼ発売日までに到着する予定です(お約束ではございません)。
撮ることのその先へ This is My Project.

あなたは「何」を撮っていますか? 自分の表現を説明できますか?
タイトルをつけることができますか?
オリジナルのプロジェクトを持つことは、自分の写真を「言語化」すること。
1つの企画によってまとめられた作品群からは、“作家の声”が聞こえてきます。
あなたも、写真プロジェクトを始めませんか。
一歩進む。撮ることのその先へ。
【編集長 藤井利佳 コメント】
写真に言葉をつけることは必要か?
よくフォトグラファーたちと話します。
「説明はつけたくない、見る人に自由に感じてほしいから。」
そんな意見もあります。もちろんとてもよくわかります。
何の説明もない1枚の写真が多くを物語る。そういう写真も実際にたくさんありますから。
ただ、私は知りたい。どんな想いがそこにあるのか?
だから、GENICを作り続けているのかもしれません。
GENICは「表現と表現する人の想いをお届けする。」ということを編集方針にしています。
毎号、たくさんの表現者たちに、この写真はどうして撮ったんですか?どんな想いがそこにあるのですか?
写真とは何ですか?と聞きまくっています。
素晴らしい写真が、その話とともに、より輝きだします。
あまり気に留めていなかった写真が、その話とともに、とても心に刺さるものになります。
レストランに行き、アスパラのグリルを頼みました。
それはそれは太くて立派なアスパラガスで、塩コショウをして焼いただけで、メイン料理のような美味しさです。
途中でシェフが話しかけてくれました。
「このアスパラは今日の朝、北海道で採れたものです。すぐに空輸して、素材の味を損なわないことを一番に考えて調理しました」
それを聞いた瞬間、アスパラがまだ呼吸をしているように感じ、丁寧に育てた北海道の農家の方の顔を想像し、届いた野菜と向き合ったシェフの想いに共鳴しました。
説明などなくても、美味しいアスパラガスでした。でも私はその話を聞いて、よりアスパラガスを美味しいと感じるのです。
写真展にはタイトルやステートメントがあります。写真集にもタイトルや序文、あとがきがあります。
これは、なぜこの作品を作ったのか?何を見てほしいのか?
展示に対する、作品に対する、作家の声明文であり、作家の想いを鑑賞者に橋渡ししてくれる存在です。
あなたが写真展を開くとしましょう。あなたのステートメントは何ですか?
写真集を作るとしましょう。あなたのつけるタイトルは何ですか?
ある日、写真家から聞いた話を、とても強烈に覚えています。
「数え切れないくらいの写真を撮ってきたのに、振り返ったらそこには何もなかった」。
最初は何を撮っても楽しかった。そしてたくさん撮ってきた。
でも写真を続けていくと、なんでもそこそこ上手に撮れるようになってしまう。
そこで思う。私は何を撮りたいんだろう?何を見てほしいんだろう?
いや、そもそも私は今までいったい何を撮ってきたんだっけ?私のテーマって何!?
こんな話を最近、本当によく耳にします。
だから、プロジェクト号をつくりました。
1つの企画やテーマでまとめられた写真からは、作家の声が聞こえてきます。確かな想いが伝わってきます。
写真は芸術です。芸術とは、何かを伝える手段です。
あなたが写真を通して伝えたいことは何ですか?
あなたの中にきっとあるテーマに気づいていますか?
あなた「だけ」しかできない表現を言葉にできますか?
考えれば考えるほどわからなくなる。きっとそういう人も多いことでしょう。
でも今回のGENICには必ずヒントがあります。
25名の写真家たちが、自分と向き合い、つくってきたプロジェクトです。
誰だって、悩んでいます。でも彼らは深く考えることをやめませんでした。
だからこそ素晴らしいオリジナルプロジェクトたちが生み出されました。
今号を読んでいただくと、それを全部知ることができます。
プロジェクトを持つということは、すなわち、自分の写真を言語化することです。
言語化できれば、世界は広がります。撮りたいものにあふれ、表現する喜びに目覚めます。
架空の写真集を想像してもよいでしょう。タイトルを考えたり、ステートメントを考えたりしながら、自分が撮りたいものに気づいてください。
「なんとなく」から一歩進むために、プロジェクトを始めよう。撮ることのその先へ。
(次にプロジェクト号を作るとき、あなたに声をかけさせてください。そうなったら、とても嬉しいです。)
カバーフォトは林響太朗さん

世界の小さな輝きのようなものを集めたという、個人初のオリジナルプロジェクト「ほがらかに。」より。ほがらかに、あざやかに、かさなる気持ちを表現した作品。
【編集長 藤井利佳 コメント】
林さんの展示「ほがらかに。」を見に行きました。プロジェクト号をすでに作り始めていて、でもまだ試行錯誤していたとき。林さんのステートメントを読んで、実際に作品を見て、作りたいプロジェクト号の答えが、ここにある気がしました。そしてその感覚はズバリあっていたと感じています。
インタビュー記事を読むと、初めて自分だけのテーマを考えながら撮り進めたことで、何を得ることができたのか?新たな境地に足を踏み入れた林さんの気づきや想いが、とてもよくわかります。
プロジェクトってこういうことなのかと、きっと理解が進みます。ぜひ「自分ごと」として読んでみていただきたいです。
【Cover Story】
「ほがらかに。Melodious.」林響太朗

世界各国の“まだ見ぬ景色と、見たことのある景色”に出逢いに、夫婦で旅に出た林響太朗。撮った写真を見返すうちに、ほんわかしたものを感じ、それが自身の名前に入る「朗らか」という言葉へとつながり、初のオリジナルプロジェクト「ほがらかに。」は完成した。「自分の名前の大切さに気づき、自分自身にもちゃんと向き合えた良い時間だったから、今後も続けていきたい」。今夏の展示や写真集で心を打たれた方、必見の8ページにわたるスペシャルインタビューです。
【Focus】
「写真(プロジェクト)は自身の映し鏡」瀧本幹也 ~吉沢亮写真集/写真展『FOSS』より

自身のプロジェクトも、オファーがあって取り組むプロジェクトも「常に自問自答をしながらやっている」という瀧本幹也。「作品にステートメントを付けることは大切。そもそも、一言添えることができる写真が“いい作品”であり、答えがなければ、それは“なんとなく”でしかないから」。自らが提案したアイスランドで、俳優を超えた人類としての吉沢亮を捉えたい、と撮り進めた、吉沢亮写真集/写真展「FOSS」を中心に、プロジェクト論を伺いました。
「柿本ケンサク的プロジェクトの思考–––視点の再定義」柿本ケンサク

「誰にも頼まれていないのに、シャッターを切り続ける。無駄に思える行為が一番美しく、一番難しい」。「写真は、『沈黙と会話するためのチケット』。誰かの涙、誰かの希望、誰かの孤独が写真の力で、言葉にならないまま浮かび上がる」。など、強く響き渡る言葉が満載の6ページ。オリジナルプロジェクト「Translator」「Trimming」「Time of Light」の写真作品とともに、お楽しみください。
「小見山 峻のステートメント」小見山峻

展示活動に積極的に取り組む写真家、小見山峻。「写真は、ステートメントでしっかり自分の動機を表明しないと、ただスマホのカメラロールを見せているのと大差なくなってしまう可能性がある」。だからこそ、ステートメントでの言葉選びはとても重要だそう。「call, overhaul, and roll」「9876543210(Nine to Zero)」「City Dive Shinjuku」3つのプロジェクトと、表現することへの想いをお届けします。
【Special】
「名作写真集が生まれた日『未来ちゃん』」川島小鳥

一年にわたり、佐渡の少女を島の四季とともに撮影して制作された、不朽の名作写真集「未来ちゃん」。誕生のきっかけは?名前の理由は?撮影時のルールは?見る人に感じてもらいたい想いとは? 「写真はドキュメンタリーではなく作品」と話す川島小鳥にとって、オリジナルプロジェクトとはどんなものであるのかを紐解く6ぺージ。2024年に発表した、未来ちゃんのヨーロッパ旅をまとめた「vocalise」の作品も掲載しています。
【Project List】
今号に登場する25名の表現者と、プロジェクトを紹介します。
001 「ほがらかに。Melodious.」林響太朗(映像監督/写真家)
002 「FOSS」瀧本幹也(写真家/撮影監督)
003 「Translator」「Trimming」「Time of Light」柿本ケンサク(演出家/映像作家/写真家)
004 「脱いでみた。」花盛友里(フォトグラファー/IKKAディレクター)
【編集長 藤井利佳 コメント】
005 「私は絵が描けない | I can't draw a painting」北岡稔章(フォトグラファー/シネマトグラファー)

006 「call, overhaul, and roll」「9876543210(Nine to Zero)」「City Dive Shinjuku」小見山峻(写真家)
007 「Duality」田中雅也(フォトグラファー)
008 「cube」本間理恵子(写真家)
009 「アフターオール」蓮井元彦(写真家)
010 「Look/Mother」川原崎宣喜(フォトグラファー/写真家)
011 「リル・ツアー」増田彩来(写真家/映像作家)

012 「EXIT」金玖美(フォトグラファー)
013 「未来ちゃん」「vocalise」川島小鳥(写真家)
014 「ONSEN」山谷佑介(写真家)
015 「#balconyshootingtour」「ハントDEデート」「3人のたばこ」/山本佳代子(フォトグラファー)
016 「東京路地裏散歩」酒井貴弘(フォトグラファー)

017 「たまねぎは涙をながさず切れるのだ。」竹中祥平(フォトグラファー)
018 「キチムは夜に飛ぶ」橋本とし子(写真家)
019 「moving days」平野愛(フォトグラファー)
020 「雨の中」山本勇夢(写真家)
021 「堕落部屋」川本史織(写真家/フォトグラファー)
022 「indigo blue」林将平(フォトグラファー)

023 「meet KAYA SOUYA」安藤マミコ(フォトグラファー)
024 「NEON TOUR」中村治(写真家)
025 「乙女グラフィー」山本春花(フォトグラファー)
【GENIC Featuring】

InstagramやXなどで「GENIC Featuring」としてピックアップした中から、3ヶ月に一度、編集部がもっとも注目したクリエイターと、その作品を紹介するコーナーです。ぜひ、各SNSのタグを付けて投稿してください。
Instagram:#GENIC_mag & @GENIC_mag
X: #GENIC_web
出演:
ぅぃゅぅぁ(写真家)
saaco/矢野さおり(フォトグラファー)
【連載】
女優・橋本愛「日日是好日」

現実のなかに溢れる愛おしい瞬間を封じ込めた写真と、そのとき感じた想いを言葉にのせて。かけがえのない日々を写真と言葉で表現する、橋本愛の連載第23回。
小関裕太の自分探しの旅「スキ」

前回に続き、「BOOM BOOM BOOM ch.」が渋谷で行ったイベント「MAKE A BOOM #10」にて、自らカメラを構え撮影した写真を掲載。後編に登場するのは、moon drop、SHE’Sの2組。小関裕太自身による構成、デザインもお楽しみください。連載第22回。
古屋呂敏のMY FOCAL LENGTH

俳優、カメラマンとして活躍する古屋呂敏が、人との距離感、生きるスタンスなど、さまざまな「焦点距離」をテーマに「Nikon Zf」で撮りおろす連載第8回。モデルは、有坂心花と星名ハルハ。
Surreal Dance

衣装デザイナー/スタイリストの高橋毅が、自身で掲げるテーマに合わせて衣装をデザイン&スタイリング。毎回テーマによってクリエイションのチームを組みながら日常とは少し離れたSURREALで曖昧な世界を表現する、ファッションフォトグラフィー連載。Vol.2のテーマは『世界の果てからこんにちは』。パフォーマーはアオイヤマダです。
Costum Design & Styling:高橋毅(衣装デザイナー/スタイリスト)
Photographer:Tristan Hollingsworth(フォトグラファー)
Performer:アオイヤマダ(ダンサー/俳優)
Hair:KOJI ICHIKAWA(Sept)
Make:EBARA(W)
Costume Production:YUSUKE TSUBAKI
KYON.Jが出会った“奇跡の一瞬”「Exploring the World」
世界を照らす美しい光を追いかけ続けるトラベルフォトグラファーKYON.Jが出会った、光溢れる大自然の姿。第25回「白夜のささやきに揺らめく光」をお届けします。
【and more】
Creators Meet Nikon「いつだって、ファインダーをのぞいた瞬間から好きな世界」

出演:
Yuri(写真家/フォトグラファー)
鎌田風花(フォトグラファー)
Canon EOS R8 × 男性ポートレート

出演:
山根悠太郎(写真家)
OM SYSTEM OM-3の魅力が満載!「コムロミホが撮る風景写真」

出演:
コムロミホ(フォトグラファー)
カメラカタログ:作品づくりに最適なカメラ選び

送料無料での購入はこちら

6月3日(火)朝9時までに予約注文したお客様には、6月3日(火)朝中に発送予定です。日本全国、ほぼ発売日までに到着する予定です(お約束ではございません)。
プロフィール

藤井利佳
GENIC編集長 東京都出身。大学卒業後、ラジオ番組の制作からキャリアをスタートする。ブログサービスのディレクション、雑誌創刊、写真集や書籍の編集、イベント/ 写真展のプロデュースなど、多岐の分野にわたりクリエイティビティを発揮。雑誌「女子カメラ」の監修・リニューアルプランニングを担当し、2016年9月よりGENIC編集長に就任、現職。