高橋伸哉
写真作家 1972年生まれ、兵庫県出身。スナップからポートレートまでマルチに撮影。コミュニティサロン「写真喫茶エス」を運営。#shinya写真教室も定期的に開催し、常に満員となるほどの人気。著書「写真からドラマを生み出すにはどう撮るのか」(インプレス)発売中。
女性の肌を風景に例える“情景エロス”
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「スイカや乱れた髪の質感で夏らしさを表現。スイカの赤と白い肌のコントラストが女性らしい」。
陰影がつくことにより浮かび上がる景色は飽きることがない
GENIC Vol.59の『表現者が人を撮る理由』では“心を動かすシネマチックな写真”について語ってくれた高橋さん。SNSには、生々しくもリアルで美しい情景エロスをテーマにした写真もたびたび登場。撮影するようになったきっかけとは?
「女性の肌を風景に例えることがあるんですが、光と影とで陰影がつくことにより浮かび上がる景色は飽きることがないです。また情景エロスを撮影することは、年代関係なく、女性本来の生々しい内面の部分を浮かび上がらせることができるかどうかの挑戦でもあります」。
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「日常のリアルを感じさせるような1枚。撮られていることを意識していない動作に魅力を感じ、思わずシャッターを切りました」。
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「生々しい肌の陰影や美しい肋骨を、見せすぎないように切り取りました」。
“情景エロス”は女性の生々しい内面の部分を浮かび上がらせる挑戦でもある
撮影現場で心掛けていることを訊ねると、「自分は男性なので、撮影する前に安心してもらえるようにしっかりコミュニケーションをとること。自分の作風を好んでくれるモデルさんを撮ることが多いのですが、会話を絶やさないことでモデルの表情もやわらいで、やがて内面からにじみ出る表情や仕草を撮影することができるんだと思います。撮影後には『すごく楽しかったです。また撮影してください』と言ってもらえるように、気遣いや安心感を与えることも大切にしていますね」。
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「無表情な目が狂気じみていたので寄れるだけ寄って撮影。人々が持つ様々な表情を伝えたかった」。
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水と肌でエロスを表現。「手を伸ばせば触れることができそうな距離感を意識して撮影しました。肌の質感や水のはじけてる感じが好きですね」。
GENIC vol.62【独自の作風で素肌を表現 This is My World】
Edit:Yoko Tadano
GENIC vol.62
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テーマは「素肌と素顔を写す」。
人の美しさを大切に写しとった「素肌」と「素顔」の世界をお届けします。「性」ではなく「生」を感じる、神秘的で美しい森に迷い込んでしまったような写真たちと、そこにある撮り手の想いに迫ります。