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「Q.15 ファッション誌で人を撮るときに気をつけていることは?」川原崎宣喜|Portrait Q&A 15/45

写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のPortrait Q&A特集。人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「ポートレートの答え」はここにあります。
今回の回答者は、被写体の自然な魅力を温かく写し出す、写真家の川原崎宣喜さんです。

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プロフィール

川原崎宣喜

写真家 1992年生まれ、大阪府出身。関西学院大学教育学部臨床教育学科卒業後、2017年、スタジオ勤務、カメラマンアシスタントを経て独立。写真集『REVERSAL LETTER』を2025年に発売。
愛用カメラ:Leica M9/10、Contax T3、NikonFM2
愛用レンズ:SUMMICRON-M F2.0/50mm、LIGHT LENS LAB M 35mm f/2、Nikon Ai Nikkor 50mm f/1.4S

Q.15 ファッション誌で人を撮るときに気をつけていることは?

A. 撮影現場にいい空気感を作ること

スタッフ全員が自由に意見を言える環境で、みんなに“いいパス”を出してもらえるように

Model:安達祐実
「駆け出しの頃、雑誌の表紙撮影で、フィルムで撮ったもの。なんとノーレタッチです。今なら考えすぎてしまいそうですが、真っ直ぐに撮っていて、今でもお気に入り」。

Model:INORI
「デジタルで撮影中、今いい感じだなというタイミングで、頼まれてもいないのにフィルムに持ち替えて撮りました。凜とした眼が素敵だなと思って」。

Model:神嶋里花
「撮影終わりによく1枚写真を撮らせてもらいます。なんなら本番よりも綺麗な光を見つけられて、うれしかった写真です。強風の中の撮影でしたが、いいなと思える1枚に出会えると全て報われる気がします」。

Model:佐藤栞里 『MORE』2021年9月号/集英社
「花やしきの色合いとスタイリングが相性抜群。彼女の明るいムードも伝わってくるお気に入りの写真です。雨が止んだのも彼女のパワーかも」。

「まず下準備は重要ですね。媒体の性格や企画内容、ページのバランス、スタイリングなどを考えて、撮影場所やライティングを決めること。事前の打ち合わせで、編集さんはじめ、スタッフとイメージを共有しておくことを大切に、その上で、本番で良き偶然があれば、なお良いなと思いながら準備しています。現場で一番心がけているのは、モデルさんの気分が下がらないこと。良いテンションでいてくれたら、現場はそのムードに引っ張られるものなので。そしてファッション撮影においては、服が綺麗に見えていることが当然大事ですが、服を纏っている人の空気感も含めてファッションというところで、モデルさんのらしさやニュアンスを大切にできるといいなと思っています。あとは現場がピリピリした雰囲気にならないように、みんなが自由に意見を出せる環境作りでしょうか。ヘアメイクさん、スタイリストさんなど、スタッフ全員が準備を重ねてその撮影に臨んでいるので、リスペクトを忘れず、それぞれのこだわりをできる限り活かしたいです。一流のプロは、気持ちよく仕事ができる状況が整えば、いいパスを出してくれますから!ファッション誌の撮影は、ある縛りの中で撮るものですが、各スタッフの技術やアイデアによって、自分の想像を超えた写真になるのが面白さ。そこに寄り引きやファニーな要素など、自分らしさをのせて、写真を見た人の胸が高鳴るような”いいファッション写真”を撮れたらなと思います。この服装、真似してみようかなといった、ポジティブな気持ちを持ってもらえたらうれしいです」。

GENIC vol.73【Portrait Q&A】Q. ファッション誌で人を撮るときに気をつけていることは?

GENIC vol.73

2025年1月号の特集は「Portrait Q&A」。ポートレートの答えはここにある

人にカメラを向けるからこそ、迷いはなくしたい。自分の写真をちゃんと好きでいたい。そのためにどうするか?「答え」はここにあります。写真家や俳優、モデルなど41名が答えた、全45問のQ&A特集です。

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