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絞りはF2、シャドウは青色に Kimura Hinami | 連載 これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること

写真を愛する15名のクリエイターたちが、今もっとも夢中になっている表現を紹介。「あなたにとっての"最旬好き"表現は?」という質問に答えていただきました。個性あふれる撮影手法や、日常の一環を独自の視点で切り取るアプローチを通して、新たな写真の魅力を発見できるはず。あなたの写真に新しいインスピレーションをもたらすヒントが、ここに詰まっているかもしれません。全15回の連載、第4回は日常に潜む美しい景色を伝える、理学療法士・写真家のKimura Hinamiさんです。

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目次

プロフィール

Kimura Hinami

理学療法士・写真家 1996年生まれ、兵庫県出身。理学療法士として働く傍ら、写真をSNSにて発信。宣材写真やカップルポートレートなど撮影の仕事も行っている。写真集や額装写真も販売中。
愛用カメラ:FUJIFILM X-Pro3 、Nikon FM2
愛用レンズ:Voigtlander NOKTON 35mm F1.2 、Nikkor 50mm F/1.8

絞りはF2、シャドウは青色に

「コデマリが風に吹かれて揺らぎ、太陽の光に反射した葉っぱが丸ボケを作る。それが美しくて。ピントや構図をあえて気にせずラフに撮影しました」。

「駐車場の端っこに、チューリップが4本。何だか親子のように見えました。シャドウ部分に青色を入れているので、コンクリートがやや青めになっています」。

「絞りをF2」にする理由

自分が美しいと思った日常の景色を、より魅力的に伝えられるから

「道端の小さな花や地面に落ちた木漏れ日など、日常の中にある美しい景色を、写真で伝えたいと思っています。私のレンズは開放F1.2ですが、被写体と背景の境界線がぼやけすぎず、自分が感じた美しさをより伝えられるのは『F2』。前ボケや玉ボケも美しく、写真に立体感が生まれることで、被写体をより際立たせ印象的に表現できると感じます。F2に固定すると、シャッタースピードを上げても明るくなりすぎることがあるので、最近はレンズフィルターを使用して露出を抑えています。写真を好きになったおかげで、変わりのない日常が豊かになりました。移り変わる季節や恋人と過ごす日々、いつもの散歩道がより美しく、愛おしく感じます。おばあちゃんになっても、隣にいる大切な人や何気ない美しい景色を撮り続けたいです」。

「シャドウを青色」にする理由

好きだったフィルムの色に近づけたくて、シャドウのみに青を乗せてノスタルジックに

「全体的に温かみのあるイメージになるよう編集しつつ、ノスタルジックな色味に仕上げたくて、シャドウには青色を入れます。ホワイトバランスで調整すると、写真全体の色基準が青色に変化してしまうため、カラーグレーディングで調整するのがコツ。シャドウ部分のみに青色を乗せられるので、私の理想の色味を実現できます。晴れの日も曇りの日も、ノスタルジックに仕上げたいときは基本的にシャドウは青色にしています。元々、寒色系のフィルムの色味が好きで使っていたので、デジタルカメラでも再現しようと思ったのがきっかけ。グッと自分の好きな表現になりました。あの人のような写真が撮りたい、と思ったとき、同じ機材を高価な物でも躊躇なく買ってしまうため、年々金銭感覚がバグってきています・・・。でも、生活に豊かさを感じさせてくれる写真が大好きだし、生活の一部です」。

GENIC vol.75 【これが私の“最旬好き”表現 写真を愛する15名のクリエイターが今ハマっていること】
Edit:Megumi Toyosawa

GENIC vol.75

2025年7月号のテーマは「I love photography ただ、写真が好きで」。

写真は移ろいゆく季節に目を向けることを教えてくれた。
写真は心の奥にしまい込んでいた自分の感情に気づかせてくれた。
写真は自分らしく生きていいよと励ましてくれた。
写真はかけがえのない仲間と巡り会わせてくれた。
写真は素晴らしい世界の見方を示してくれた。

写真から、たくさんのものをもらってきた。
だから、好きな理由はひとつじゃない。

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