【表現者が撮る東京 #12】小林真梨子(写真家)

GENIC編集部

今、まさに変化の時をむかえている東京。東京をベースに活動する女性写真家の目には、どのように映っているのでしょうか。
#12では、小林真梨子さんの伝えたい東京、そして東京への想いに迫ります。

小林真梨子

小林真梨子 1993年生まれ、東京都出身。日本大学芸術学部写真学科卒業。大学入学をきっかけに写真を始め、「楽しいこと」を追求しながら写真を撮っている。現在はフリーとしてフォトグラファーだけでなくキャスティングも行う。初の写真集『ふれる、ゆれる。』が販売中。

❝変わりゆく東京と、 そこで出会った友達。❞

渋谷。私が生まれた頃と比べると「近未来化」してゆく街並みを写真に残しています。

「東京で出会えた人々はとても特別な存在。彼らと作った多くの思い出が、私を次の道へと進ませてくれた。東京も人も、環境と時間によって変化はしてしまうけれど、思い出と記憶は消えることなく、私の中に残っています。写真とともに」

光の温かさを求めて 写真を撮り、 あの時間を思い出すために 写真を見返す。

どこを歩くにしても、いつもなぜだか光を追ってしまうんです。

友達と過ごす時間は永遠のものにしておきたい。

「高三の冬、急に担任の先生から『日芸の写真学科を受けてみなよ』と言われて、カメラを始めました。だからなのか、カメラやレンズは撮れればなんでもいいと思っているところがあります」

そんな気負わない姿勢で撮られた小林さんの写真には、いつもの風景にひそむ、はっとするような美しさが切り取られている。

あ、と思った瞬間に手が動いてシャッターを切る。この写真を見返すと、あの時の匂いと空気が蘇る。

東京で生まれ育ち「正直、東京に対する特別な感情はなかった」と語る彼女だが、地元・渋谷の再開発はそんな心境に変化を与えたそう。

「再開発で幼稚園の頃に通っていた児童館がなくなり、大学生の頃に溜まり場だったオンザコーナーが移転。渋谷PARCOもあっという間に新しくなってしまいました。近未来感があって、かっこよくなりすぎた渋谷にまだ慣れていない自分がいます」

❝日記のように、軽やかに、変わりゆく東京を写す。❞

東京は一つの場所にたくさんの人が集まってきて、そしてあっという間に繋がる。

東京での年越し。知らない人々と共に盛り上がれたことを記録する。あの時もちゃんと元気に年を越せたんだなあと日記を書き留めている感じ。

東京は様々な声が聞こえてくるイメージ。写真を見返したときも明るい声が聞こえてくる。

小林さんが撮る東京の写真は、その日出会った人、美しいと思ったものを記録する日記のようでもある。
「写真を見返すと、明るい声が聞こえてくる気がするんです。東京はどれだけ変化しても声がなくならない場所。そこに私にとっての安心感があります」

友達と思い切り遊ぶことって何歳になっても貴重な時間。

GENIC VOL.55【女性写真家が切り取る東京】
Edit:Yoko Abe

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GENIC VOL.55

テーマは「TOKYO and ME 表現者が撮る東京」

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