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写真家・画家 有田泰而プロフィール
写真家、画家 1941年、福岡県生まれ、小倉育ち。中央大学法学部中退後、東京綜合写真専門学校で石元泰博に学ぶ。在学中から日本デザインセンターに在籍し、1967年、独立。ファッションやコマーシャルの写真を多数手がける。1973年~1974年『カメラ毎日』誌で当時の妻ジェシカと第一子コーエンを撮影した一連の作品、「First Born」を発表。1980年頃から撮影のかたわら油彩画を始める。1988年に画集『裸者の森』を発表。北米で数回の転居の末、2000年に北カリフォルニアのレッドウッドの森に移住し、妻とともにテント生活をしながら絵画や彫刻を制作。2011年7月17日、カリフォルニア州フォートブラッグにて没した。70歳。2012年、写真集『First Born』(赤々舎)刊行、写真展「First Born」(Gallery 916)開催。
写真家 上田義彦 プロフィール
上田義彦
写真家 1957年、兵庫県生まれ。多摩美術大学教授。福田匡伸、有田泰而に師事。1982年、独立。東京ADC賞、ニューヨークADC、日本写真家協会作家賞など、国内外のさまざまな賞を受賞。2011年にGallery 916を主宰。代表作に、『Quinault』、『AMAGATSU』、『at Home』、『Materia』、『A Life with Camera』、『FOREST 印象と記憶 1989-2017』、『Māter』、『いつでも夢を』などがある。また、2021年に公開された、映画『椿の庭』は大きな反響を呼び、映画監督としての活躍も注目されている
ポートレート、スナップ、パフォーマンスの要素が重なる家族写真
1960年代後半から70年代半ば、当時の妻ジェシカと第一子コーエンを撮影した写真の数々。それは普遍的な愛や安らぎにとどまらない、撮る側と撮られる側、双方の無邪気な遊び心に満ちあふれています。その一連の作品は、編集者 山岸章二によって見いだされ、1973年から1974年、『カメラ毎日』誌上で「First Born」シリーズとして発表されました。同誌には、シリーズの前身と言える妊娠中のジェシカの写真、家族の後日の姿を収めた写真も掲載されました。しかし、それらの作品はその後長らく発表されることはなく、再び日の目を見るのは2012年、有田泰而がアメリカで亡くなった翌年のこと。若き日に「First Born」シリーズに憧れ師事した写真家 上田義彦が、生前に有田が構想したノートをもとに、2か月近い格闘の末、印画紙に定着させました。
30年の時を経た師弟の邂逅は、『カメラ毎日』誌上で発表された「幻の傑作」から新たにセレクトし75点を収めた写真集『First Born』と、同名の展覧会として結実。
素の振る舞いと演出が混じる「遊戯」により、ポートレート、スナップ、パフォーマンスの要素が重なる有田泰而の家族写真。その瑞々しさと際立つ存在感は、「家族と遊ぶ時間(とき)」が有田、妻、子の自由の発露となっていたからかもしれません。
有田泰而 写真展 “「First Born」-家族と遊ぶ時間(とき)-” 情報
開催日時
5月23日(木)~8月28日(水)10:00~19:00
※入館は終了10分前まで
※最終日は16:00まで
会期中無休
入場料
無料
会場
FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)内 写真歴史博物館
〒107-0052 東京都港区赤坂9丁目7番地3号 東京ミッドタウン・ウェスト1F
行き方・アクセス
<電車>
東京メトロ日比谷線「六本木駅」地下通路より徒歩4分
都営大江戸線「六本木駅」8番出口と直結
東京メトロ千代田線「乃木坂駅」3番出口より徒歩5分(※入口は1Fです)
上田義彦 ギャラリートーク 開催情報
開催日時:2024年5月25日(土) 15:00~15:40
参加費:無料 ※予約不要
会場:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 写真展会場内
聞き手:木本禎一 氏(テンポラリー・コンテンポラリー)
内容:師 有田泰而を語る
ギャラリートーク 開催情報
開催日時:2024年6月22日(土) 15:00~15:30
参加費:無料 ※予約不要
会場:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 写真展会場内
話し手:木本禎一 氏(テンポラリー・コンテンポラリー)